2010/2/7 13:13
積雪 しっぽコラム/エッセイ
東京に雪が降りました。
夜から降り出した雪はあっという間に街を白く染め、
私たちの息も心も白く染めてくれました。
積雪も場所によって様々。
まだ誰も踏み入っていないまっさらな雪。
軽く、やわらかく、触れることさえためらうほど繊細。
無垢な少女のようにやさしく微笑みます。
誰かに踏みつけられ土で汚された雪。
上から押さえつけられ、さらに硬くなり、
固まったその心は自らを解きほぐす術を見失います。
上から落ちた雫に打たれ穴のあいた雪。
心にぽっかりとあいた穴のよう。
ただそこにたたずむだけ。
やがて日差しが街中を照らし始めると彼らはキラキラと輝き、
何事もなかったかのように溶け姿を消していきます。
穏やかで暖かな日差しに心を許したかのように・・・
姿を変えた彼らはどこかに流れ、土を潤し誰かの成長を助け、
寒くなればまた固まって、
暖かな日差しを受ければまたとけてどこかへ流れ・・・
何度も何度も繰り返し、いつしか自らの役割を知るのでしょうか。
北風と太陽
VS
旅人は暖かさにコートを脱ぎ・・・
傷ついた心はぬくもりに心をひらき、
鎧を脱ぎ捨て、一歩を踏み出し・・・
積もった雪と人の心はとてもよく似ています。
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夜から降り出した雪はあっという間に街を白く染め、
私たちの息も心も白く染めてくれました。
積雪も場所によって様々。
まだ誰も踏み入っていないまっさらな雪。
軽く、やわらかく、触れることさえためらうほど繊細。
無垢な少女のようにやさしく微笑みます。
誰かに踏みつけられ土で汚された雪。
上から押さえつけられ、さらに硬くなり、
固まったその心は自らを解きほぐす術を見失います。
上から落ちた雫に打たれ穴のあいた雪。
心にぽっかりとあいた穴のよう。
ただそこにたたずむだけ。
やがて日差しが街中を照らし始めると彼らはキラキラと輝き、
何事もなかったかのように溶け姿を消していきます。
穏やかで暖かな日差しに心を許したかのように・・・
姿を変えた彼らはどこかに流れ、土を潤し誰かの成長を助け、
寒くなればまた固まって、
暖かな日差しを受ければまたとけてどこかへ流れ・・・
何度も何度も繰り返し、いつしか自らの役割を知るのでしょうか。
北風と太陽


旅人は暖かさにコートを脱ぎ・・・
傷ついた心はぬくもりに心をひらき、
鎧を脱ぎ捨て、一歩を踏み出し・・・
積もった雪と人の心はとてもよく似ています。
