「お前みたいなチャラチャラしたバンドマンが完走出来るはずがない。」
高校時代に柔道の先生に言われた言葉。
「だったらやってやるよ」
と言い放って、
横田基地で開催された
ハーフマラソンに参加したことがある俺。
ちなみに俺の親父は、地元ではちょっとだけ有名な
マラソンマン。
ホノルル・
シドニー・
東京などマラソンのビッグ大会には、もちろんのこと
フルの部で参加する。
この親父ときたら、毎朝地元を凄いスピードでジョギングしているもんだから、
「お前の親父走ってたぞ」の目撃情報は数知れず(笑)。
そして、親父の走りはスピードだけじゃなく距離も半端ない(笑)。
3駅位先の交差点を颯爽と走り抜けていったところを見たという報告も届いている(笑)。
そんな
親父と昨日たまたま昔話をしていた時に、俺の
ハーフマラソンが話題にあがったことから、前述の
柔道教師の言葉を思い出したのだ。
大口を叩いてみたものの、一人で参加するほど根性は座っていない。
アメフト部の友人(この彼は
トライアスロンもやっている)・
ラグビー部の友人と3人で出場することになった。
友人2人は運動部。
簡単ではないが、ちょこっと無理すればイケナイ距離ではない。
もちろん服装もばっちりだ。
俺の当日の服装は、参加者一ナメているといっても過言ではない。
普通の
Tシャツにパチンコ屋に履いていく
ジャージ(笑)。
そして、最も重要であろうシューズは、
コンバースのALL STARのハイカット。
しかも黒(笑)。
この場合色は関係なかったかもしれない(笑)が、カッコそのものがかなりヤバすぎる(笑)。
もちろん練習も一度もしてなかったし(笑)。
いよいよスタート。
1キロもしないうちに並走してた友人達から脱落(笑)。
1人でマイペースで走っていると、前にオリンピック選手のようなユニホームを着てざっと
60は過ぎているであろう
おばさんが走っている。
決めた。
ライバルはこの
おばさんだ。いくらユニホームがオリンピックナイズされていたって、そう簡単には走れないでしょう。
と思っていたのも約10分。
そのおばさんが速いんだか、俺が遅いんだか、あっという間に先に行ってしまった。
その後、比較的ご
高齢の方や小学生の
子供とかを見つけては、勝手にライバル視してみたが、みんな強敵ぞろいだった(笑)。
目指せどゴールは見えてこない。
自分の気持ちでは
10キロ行ってても実際は
3キロ位だったり(笑)。
コンバースを履いた足が悲鳴を言い出したのは、
5キロ付近(短っ)。
両足ともくじいてしまい、結局は
歩くことしかできなかった。
俺が到着した時には、すでに
給水場には水はなく、
フルーツが支給されるスポットにはフルーツはなく(笑)、
和太鼓が励ましてくれる地点に着いたときには撤収作業に入っていた(笑)。
だましだまし歩いていってゴールについたのは
約5時間半後。
完走というよりは
完歩。
後日談だが、運動部の友人2人は24時間テレビのソレよりも感動したと言っていた(笑)。
それからしばらく学校には
松葉杖で登校。
あの聞きづてならない一言を言った柔道教師からは、別の意味で感心されたのだった(笑)。
なんだか、若い頃の馬鹿話になってしまったけれど、昔無茶苦茶やったことって意外と何処かで役立っているかもしれないね。

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