人間と色
人間の色に対する感性と反応は、長い歴史を経て進化してきた証拠があります。
最近の言語研究によって、人間の進化と、色を認識する方法とがほぼ一致していることが明らかになりました。
その研究によると、人間の歴史上最古の言語では、色の区別はほとんどなく、単に「明るい」か「暗い」かだけでした。世界は事実上、無色だったわけです。
やがて色を表現するために、初めて独立した色名が作られました。
それが「赤」です。
血の色には神聖な意味があったようです。
先史時代は、いったん埋葬した遺骨を掘り出して赤土を塗りつけ、再び埋め戻していました。
これはおそらく、死者を甦らせるための行為だったのでしょう。
現在でも、西欧には「赤」が生命や美と結びついている言語が複数あります。
「赤」の次に独立した色名は「緑」と「黄」です。
今日でも、私たちの色彩言語は完成にはほど遠い段階です。
今この瞬間に使われている言語の中でも、「茶」を表す単語のないものがいくつもあります。
また消えてしまった色名もあります。
古代英語のwannがその例えで、かつてはカラスの翼の光沢や月明かりに照らされた水面の輝きを表すのに使われていました。
人類の進化は、色や色の認識と密接に結び付いているため、色を表現する言語を通して人類の進化をたどることができます。
・原始人―生殖と生存―赤
・農業の発展―複雑な農具作り―オレンジ
・動物の家畜化―黄
・エジプトでの文明の誕生―都市/宗教的、道徳的思想の誕生―緑
・ギリシア哲学の発展―青
・法律や社会秩序への依存―藍
・洗練、ローマ帝国の支配的平和―紫
・ルネサンス―創造性の緑
・清教徒―グレーの道徳性
・産業革命―くすんだ色からの解放
・宇宙時代/水瓶座の時代―真実という青の精神
皆様のお幸せお祈り致しております。素敵な奇跡が起こりますよう星に願いをこめて☆
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