2013/10/25

ジュリアン・アサンジ自伝  ベネディクト・カンバーバッチ

ジュリアン・アサンジ自伝」ウィキリークス創設者の告白、を読みました。

クリックすると元のサイズで表示します
密林の「なか見!」から目次を含む数ページが読めますよ!上のリンクからどうぞ。

ウィキリークスがリークした脚本は、映画をひとつの作品として0から見たいので読みませんが、ダニエル本とこの本は元になった事実を両面から見ようと、来るThe Fifth Estate公開に備えて読みました!(いつ?!)ダニエル本がすらすらと読みやすかったので、ではアサンジも!と読み始めてドンヨリ・・・ハッカー達の活動、彼の政治理念、世界情勢と各国政府の動きをアサンジに語られると、私の目が文字を追わなくなって辛いのなんの・・・まるで眠気と闘わされる拷問に耐えたかのように強い意志で読んで疲れました。私のIQ値が問題なのね。

目次と本文の間に挿入されていたサン=テグジュペリの言葉が、アサンジを端的に語っていると思う。
「船を造りたいのなら、人を集めて木を伐採させたり、任務や仕事を割り振ったりする必要はない。果てしなく続く海の広さを語って、憧れを掻き立ててやればいい」
きっと彼の理想として引用したのでしょうが、彼のやり方は理想そのまんま。海の彼方を見つめて、現実問題や他のウィキスタッフに気づかいするダニエルのことはまったく見てません!

広い海だけ見つめてたら、そりゃあダニエルを「子細なことに捕われて大局を見失った不愉快極まりない人間で彼の悪意にはほとほと疲れた」・・・・にしか思えないでしょうよ?!ダニエル本は彼らが実際何をやっていたのかわかりやすく書いてあったけど、アサンジ本を読んでも実際に彼らが何をしてたのかよくわからない。それはアサンジが舵取りをしてダニエルが参謀をしていたようだから立場の違いで見ていたものも違うのだろうけれど。。。

父をあまり知らず母親と放浪した育ちで、家庭とか現実とかの実感を知らない人間になったと思うし、彼は読書が好きだと書いている通り、この本を読み始めてすぐ気になったのは、自分や世界の状況を映画や小説に例える描写が多いこと。ヒーロー願望のようにも感じるし、彼の世界では創作作品と現実の区別がないのかもさえ思いました。

コンピューターと出会うまでは、実の母親と異父弟が唯一常に身近にずっといる人だったはずだけれど、家族に対して、彼がどんな感情を持っていたのかも、本からはよくわかりません。書いてないから感じてないとは思わないけど、彼の感情は、正義に叶っているかどうか、それに伴って行動した自分の扱いが不当だったり契約違反だと思った時に、相手の悪に対して燃えます。世の中の不公平や、私利私欲は誰だって好きじゃないけど、人間がそういうつまらないことに動かされる動物だってのも事実で、もちろん、権力が情報を操作する側に集中するのはいけない、ということには私もまったく賛成だけど、すぐ近くにいる人間のケアをしないで、世界で搾取されている人を救いたいと言われても、私は信じないよ!!

・・・ということで、映画の原作に本人の告白本(しかも原稿料もらってから出版をやめたいと言って来たので非公式本になってしまってるそうですよ、出版社によれば。)よりも、不愉快際まりないダニエル本とガーディアン編集者の本が製作者に選ばれたのは、この本からは具体的なことが見えて来ないという理由で、仕方がなかったのだと思います。

と、反アサンジ側にまわるようなことばかり書きましたが、納得、同意する箇所もたくさんあります。「権力者の秘密情報を暴き平等な世の中にしたい」ことには大賛成です!「問題は僕がリークしたことばかり取り上げられて、リークの中身(政府や大企業の悪事)に世間が注目しないことだ」「僕がリークしたことで傷ついた個人は誰もいない。」それがなぜ犯罪者として身を追われて今も拘束されているのか、それは・・・The Fifth Estate を見ればわかるのかな?アサンジに気力をかなり奪われてガーディアン編集者の本に手を伸ばす勇気がまだ出ません・・・・・早よ映画ーーーー!

クリックすると元のサイズで表示しますYes, yes, I do. More than a secret...
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2013/11/10  21:53

投稿者:sofiaandfreya

まゆみさん、

この映画のBlu-Ray/DVDの発売がアマゾンで予約始まりました。
2月なので、その頃には日本で劇場公開されるかどうかわかるでしょうね。

リンク先のブログも興味深いですね〜
アメリカの観客が考える作品を好まなくなったって・・・・
たぶん昔から、そういう作品はインディー系で成功してるんでしょうか。
日本は、字幕を読むのが嫌いな人が増えてるそうで、
外国語映画の吹替えって誰が見に行くのかと思ってたらそういう人なんですね。

ご紹介のブログで、少し映画のアプローチがわかってきました。
おもしろいですね?!
アサンジの好き嫌いを別として、ふたつの視点からのそれぞれの物語と
思って見てもよさそうです。

私のこのブログまで先方にご紹介いただいてありがとうございました!!

2013/11/9  0:59

投稿者:まゆみ

しましまさん、

たびたびお邪魔します。先程書くのを忘れていましたが、アメリカ在住の方のブログでも、この映画の論争(というか絶賛というか)が起きていますので、アサンジ自伝を読了されたしましまさんのブログを紹介させて頂きました。リンクを貼っておきます。ブロッガーの方(アメリカ在住)もコメントを残された方(日本在住のこの方もブログをお持ちです。)もしましまさんのこのエントリーをお読みになったそうです。
http://d.hatena.ne.jp/kuwachann-2_0/20131105/1383672220#c

2013/11/9  0:01

投稿者:まゆみ

Pre-Orderが開始されたのは、iTunesのUS版です。アマゾンはまだですが、iTunesで出るのなら、結局はDVD化されるのではないかと踏んでいますが。
かなり早い展開の部分もあったので、英語字幕付きで何度か見てみたいです。

2013/11/8  23:35

投稿者:sofiaandfreya

まゆみさん

DVDのプレオーダーがもう始まっているのですか?!
わ〜〜
USとUKのアマゾンを覗いてみます。
まだ劇場公開の望みを100%捨ててはいないのですけれども。。。。

2013/11/8  23:33

投稿者:sofiaandfreya

hedgehogさん

な〜るほど!
ダニエルのことを避けて書いたら、話がわけわからなくなったー
きっと、そうです!!ダニエルの仕事を認めたくないあまりに
彼のからんだとこ削除したら活動歴のほとんどなくなっちゃったのかも。

しかしダニエルの場合、憎しみでも存在を認められてるだけマシで
ダニエル本に出て来た他のスタッフについても言及さえなく
やはりオレ=ウィキリークスなんでしょうね。

それにしても、hedgehogさんほどの読書人でも読むのがきつかったと知り、
問題は私のIQ値だけではないのかも、とちょっぴり安心できました。。。

やはりドリームワークスは、ダニエル目線のアサンジ像が面白いと思って
映画化しようとしたんだなと今さら納得してるんですが、
映画館で見られる日は果たして来るのか(涙)
4年前の未公開ベネディクト映画を公開できる映画館がある日本なのに
まだ沈黙のままというのは本当に政治的な力が働いているのか
それともシネコン以外では大手配給が許さないのでしょうかね。
ない頭ではいくら考えてもわかりません。

2013/11/8  10:20

投稿者:まゆみ

しましまさん、hedgehogさん、

この映画のBlu-rayが出たら、私が買い占めて、日本に送ります!アメリカのiTunesでは、pre-orderが始まっていますので、DVD化はされると思うのですが。

2013/11/7  22:07

投稿者:hedgehog

しましまさん

ダニエル本とアサンジ自伝、ようやく2冊とも読み終わりました。前者はかなりの楽勝ペースだったのに、後者のキツかったことキツかったこと。先にダニエル本を読んでなかったら、もう手のつけようがなかっただろうなあ、というか、よくまあこんなことを書いたり言ったりする人を演じる気になったもんだよ、ベネディクト・カンバーバッチ!

……と、改めて彼の役者根性には大いに感心したのですが、ジュリアン・アサンジ本人については、

>すぐ近くにいる人間のケアをしないで、世界で搾取されている人を救いたいと言われても、私は信じないよ!!

に、激しく同意です。自伝では、ダニエルのことを過剰に見下している/無視している感がありますよね。でも逆に、この自伝を読んでウィキリークスの組織としての活動がさっぱり見えてこないのは、その手のことになるとダニエルの名前抜きでは説明できないからなのかな、とつい裏読みしてしまいました。ったく、人としての器が小さいったら!

横ですが、まゆみさん、もう映画をご覧になったとはつくづく羨ましい。でも、

>アメリカではこの映画は興行的に爆死しました。

まさに「爆死」という言葉がぴったりの不入りでしたね。第1週目のアメリカでの興収ランキングを見て「1700万ドル? うわ、少ないっ」と思ったら、まさかの「170万ドル」。うう、思い出しても心が痛い……。

http://ameblo.jp/hedgehog42/

2013/10/30  20:39

投稿者:sofiaandfreya

まゆみさん

映画をもうご覧になったのが羨ましい!です!
はい、アメリカで振るわず。。。のニュースが伝わって来たどころか、
「日本では映画公開なし、DVD/BRの発売もなし」という記事まで見かけました(号泣)
大手の製作を日本で配給するとするとかなりの劇場押さえて売上げを見越さないと配給権を買えないのか・・・業界のことはわかりませんが、
今のところその記事は映画関係のネットニュースで1件見たのみで
公式発表はない・・・というか日本で誰も買わないと発表する人もいない?
とにかく何もわからない状況で辛いところです。
日本のコレクディヴどうしたらいいのか?!

まゆみさんレポートによるベネディクト解釈のアサンジ像と、
私が何度も眠りこけながら読んだ自伝から受けた印象が近い!ということに
とても感動しています。コメントありがとうございます!!

スウェーデンのレイプ疑惑に関する、ジュリアンのいいわけも
この本の面白い部分でした。人への関心という点で。
その事件がジュリアンのカリスマ性にダメージを与えて
彼の運命のターニングポイントになっていると思うと
あまり私もブログでその部分の抜粋はしたくなかったのです。
ネット検索でひっかかって広がったらアサンジとベネディクトの不利益に
なる可能性も考えてしまって。。。
ジュリアンの書いた文からは例によって女性二人との関係の全体像は
わかりにくかったのですが、ジュリアンは同時に二人の女性と関係を持った
ことは恥じてはいるんですね。でもレイプなんてどんでもないと。
私が女性のうち1人だったら、つきあってると
思ってる男にもう1人の女の存在を知ったら、もう1人の女性と結託して
男に復習したいと思うかもしれません。あくまでも私の女としての想像です。

そんな想像までしてたのに非公開だったらベネディクトの演技の無駄遣いだと
怒っていいですか?!




2013/10/30  10:42

投稿者:まゆみ

しましまさん、こんにちは。

アサンジの自伝を解説して頂き、ありがとうございます。とても興味はあったのですが、自分では読まないだろうなと思っていたので、面白く読ませて頂きました。

そして、改めて『The Fifth Estate』 でベネディクトが「3D」のアサンジを見事に演じていたんだと、感嘆せざるを得ませんでした。映画の中のアサンジは、既成の枠にはまらず、向こう見ずでカリスマ性があり、manipulativeで人を魅きつけるにも関わらず、他人と感情で繋がることができない人物でした。そのくせ、vulnerableな部分が見え隠れするのですが、結局は人間関係を構築してゆくことができない故に、自分自身を今置かれている立場に追い込んでゆく結果となるのです。この自伝には、その人柄が透けて見えているではありませんか。

既に御存知とは思いますが、アメリカではこの映画は興行的に爆死しました。WikiLeaksと当の本人から批判されていたので、まず支持者は見に行かないでしょうし、アサンジにへの興味も関心も、スウェーデンでのレイプ疑惑が持ち上がって以来、イメージダウンを伴い失われていたので、最初から困難な立場にあったとは思います。 ベネディクトは、ハリウッド映画の主役としての集客力がないのではないかという記事も出たりして、ファンとしては、それはそれはつらい週でした。コケた原因はいろいろ分析できるでしょうが、彼の演技については文句のつけ用はないということだけは、絶対に言えます。私は、映画の途中でベネディクトが演じているということをすっかり忘れ、アサンジの世界に引き込まれてしまいました。それくらい見事でした。

彼が今回の一件で、(ハリウッドで)忘れられる訳はないので、その点は心配していませんが、日本でこの映画が公開される際は、少しでも客足が伸びればと願っています。日本のCumbercollectiveの皆さんの結束を、期待しています。

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