竜騎士の映画魂

　海底基地パニック！
　
　今回紹介する作品は、海底ＳＦ「スフィア」です。
　
　海底ケーブル設置中に見つかった、宇宙船らしき未知の物体を調査する為、物理学者、生物学者等専門家が集められた。彼等は海底基地より調査に出かけ、その中で不思議な球体と接触する。その後、基地内外で不可思議な現象が起こり始める・・・
　
　海底という閉鎖空間で起こるパニックモノ。過去にも「リバイアサン」等でお馴染みの設定だが、地上等と違い常に酸素との絡みが生まれる為、その閉塞感は格別だ。
　究極の閉塞感の中、パニックで疑心暗鬼に陥る人々の姿を描く今作は、中々良く出来た佳作だ。そこに未知の球体というＳＦ要素が絡み、緊張感は高まる。
　個人的に海底モノは大好きなジャンルである為楽しく観れたのだが、海底パニックモノにはあまり当たりが無いのも事実。海底モノと言うだけで拒否反応をされる方もいるかもしれない。
　
　海底と宇宙は舞台設定的に同じである為、似たような話が多い。今回もエイリアンに乗っ取られた人物が一人また一人と基地内の人間を殺して行く・・・というお馴染みの展開が続くかと思いきや、肝心な所はボカされていて、観ている者の想像を最後まで働かせてくれる。
　
　球体の正体が判った時感じるのは、結局一番恐ろしいのは人間自信なんだ。という事。正直、その辺の説明がセリフにより表現されているのでイマイチだ。映像的には良いので、その辺りもシッカリ映像で表現して欲しかった。
　
　何気に出演者は「ダスティン・ホフマン」「シャロン・ストーン」「サミュエル・Ｌ・ジャクソン」と豪華。それぞれのファンの方なら観てみて損はないだろう。
　
　「スフィア」　１９９８年　アメリカ映画
　
　竜騎士採点（５点満点）　★★★☆☆　前半のパニック感が良いだけに後半の大雑把さが気になる。
　
　女優度数（５点満点）　★★★☆☆　何名か居るが当然「シャロン・ストーン」のみ。ショートカットもイカしてます。