2006/1/3

時の記憶オリジナル2・3  時間の記憶オリジナル2

何にも考えずタイピングするだけってのは楽なもんですね。
私こんなにタイプ早かったんだーとちょっと感動。いつもは考え考えですから。
というわけでオリジナル第3弾。

辺りは舞い上がる羽毛と、けたたましく鳴きながら駆け回る鶏でいっぱいだった。その喧騒の中を、男たちが鶏を捕まえようと必死になっている。
 一歩鶏舎に踏み込んだとたん翔龍子は、埃と羽毛を吸って咳き込んだ。
「・・・ヒミ・・コ・・・・は?」
「は・・・」
 侍従官が答えようとしたとき、ひときわ高く鶏達が鳴き出した。
「・・・・・・・?」
「キャハハハハ!トリさんがいっぱいなのだー!!」
 鶏達が駆け回っている、騒ぎの中心にトラブルの源はいた。
「ヒミコ!!」
 降りかかる羽毛を気にしながら、翔龍子は一歩踏み出して叫んだ。
「あっ!!トラちゃん、トラちゃーん!!」
 丁度一羽の鶏の尾を捕まえようとしていたヒミコは、翔龍子に駆け寄ると首にしがみついた。
「キャハハ、トラちゃん久しぶりだねえー」
「よく来たな、ヒミコ!」
 ヒミコにつられて翔龍子も笑顔になった。
「でも、鶏をいじめるのはよくないぞ」
「うん、あちしトリさんたちと遊んでいたんだよ」
 悪びれることがない無邪気な答えである。翔龍子は少し苦笑した。
「ヒミコは動物が好きなのだな」
「だいすき、だいすき!!なのだ」
 二人が話している間に、いつの何か鶏達は小屋に戻されていた。
「翔龍子様、ほかの場所にお移りを」
 明らかに”助かった”という顔をして侍従官が申し出た。
「うむ、そうだな」
「うー、トリさんがいなくなっちゃったのだ」
 ヒミコがむくれて周りを見回した。
「聖龍殿には他にもいろんな動物や鳥がいる。見に行こう」
「行くのだ!!」
 ヒミコは大きな目を輝かせた。それからふと気付いて
「あ、そうだ。あちし、おばばからトラちゃんに手紙を預かってきたんだよ」
 白い書簡を腰の袋から取り出して差出した。翔龍子は受け取りながら首をかしげた。
「余に?母上への手紙ではないのか?」
 ヒミコは考え込むような格好をして
「うーん・・・・忘れちゃったのだ」
と笑った。
 翔龍子は侍従官に書簡を渡した。
「これを、母上にお取次ぎするように」
「は・・・?よろしいのですか?」
「構わぬ。もんじゃ村の長老殿の手紙ならば重要なことのはずだ。まず母上に目を通して頂くべきだろう」
「は!しかと!」
 侍従官が一礼して下がっていくのを見届けると、翔龍子はヒミコに笑いかけた。
「さあ、ヒミコ。一緒に見に行こう」
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