ひろ子「こまこさーん」
おひょう「よっしゃ、吸い込まれた!」
カムカム「どうなるん?」
サチコ「これでいいわ、おひょう、葉っぱを引っぱらないように気をつけてね。」
こまこさんを吸い込んだ花は、みんなの見ている前でピンクと黒の二つの実をつけました。
そして、その二つの実をポトリと落とすと、枯れてしまいました。
ピンクの実からは、寝息が聞こえます。
黒の実からは、あのフンフン鼻を鳴らす音が聞こえます。
たぶん、ピンクの実の中には、こまこさんがいるはずで、黒い実の中が、こまこさんに取り付いた怪物がいるのでしょう。
皆で話し合って、こまこさんは、しばらく実の中で眠らせてあげることにしました。
問題の黒い実は、中身を調べることにしました。
ひろ子「さて、正体は何でしょう?」
おひょう「宇宙人だったりして・・」
カムカム「ナンやろう?実の中でドロドロ動ごいとる。」
サチコ「今は、不気味な力は感じないわ。大丈夫。」
そう言うとサチコさんは、パカッと実を割りました。
すると、ヌルリと一匹のナマズが出てきました。
カムカム「なんじゃこりゃ?」
おひょう「ナマズじゃ。」
ひろ子「本物のナマズ?」
サチコ「ええ、ただのナマズです。」
外の様子が、落ち着いたことに気づいて、三峯神社から、黒猫ちゃん、黒獅子さん、今橋の竜が、怖いもの見たさか、ノコノコでてきました。
大吉も、三春張り子のワンちゃんも、もとにもどっています。
黒猫「私たちに、いたずらしたのは、犬大王なのでしょう?」
黒獅子「このナマズは、ナンなのでしょうか?」
今橋の竜「わしが、このナマズにやられたとは、信じられんなー。」
大吉「僕もあやつられていたんかー」
三春の張り子の犬「どちらかといえば、かわいらしい・・」
大吉「ナマズもナマズだけど、犬大王を追いかけていった狛狼は、どこへいったんでしょう?やっぱり狼は、まだ居るんですね。」

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