さっそく、おひょうは、新しいのれんをかけました。“ようこそ 白竜 おひょう 大温泉へ”
皆、ツルツルのスベスベに、きれいになって、田楽屋の田楽をいただきました。
ああ、良かった。 おしまい。
グラビトン虹子は、さいごの仕上げをしていました。
あの“森のホットドッグ屋”を、おとずれていました。
G虹子「うーんと、ひろ子さんのことだから、きっと目印でもつけているんじゃないかなー、あ、あった あった」
黒い石のカウンターに「たま」と、黒色のサインペンで、書いてありました。
G虹子は、慣れた手つきで、ジャバラの葉っぱを、一枚一枚丁寧に、調べました。「5月第二日曜日」と、虫食いになっている葉っぱを一枚ビョーンと、引っ張りました。
すると、ピンクの大きな実がスルスルと下りて来て、コロリと実が落ちました。
G虹子は、おおきなピンクの実をズルズル引っぱりながら、お店を出て行きました。
こんなことを、つぶやきながら。
G虹子「この実を、ここの川に流せば、異次元桃太郎・・桃子か、にでもなるんでしょうね。ま、意地悪しないで、たまさん、連れて帰りましょう。」
そして、小さなため息をつくと、
G虹子「グラビトンのお仕事って、やりがいあるけど、なかなか地味で大変だわ・・・」

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