白竜「まかせなさい!私がいい人を連れてきました、ほら!」
ひろ子「あ、あの人!田楽屋の女の人だわ!なんだか、よく知ってる人なんだけど?」
田楽屋の女の人「まあ、皆さんボロボロ、かわいそうに・・さあさあ治しましょう」
ひろ子「あーわかった!どうして思い出せなかったのかしら?ミセスまなべ!」
カムカム「ミセスまなべ?」
ひろ子「まなべ先生の、奥様よ、田楽名人だったんですね。」
サチコ「何で思い出せなかったんでしょうでしょう、よく知っているのに不思議?」
カムカム「青い扉の向こうは、不思議なことだらけなんじゃ」
ミセスまなべ「さあさあ、皆さん治しましょう。」
白竜「わしゃ、猫啼温泉に行って来たんじゃ、さあ、さあ皆、集まって!」
そう言うと白竜は丸くなって自分のしっぽにガブリと噛み付きました。そして、白竜の鼻から温泉がドンドンわき出してきました。
やがて、大きな白竜温泉が出来ました。
ミセスまなべ「さあ、この猫啼温泉の湯に倉敷の鶴形山の、ぬめり岩の成分を加えますと、ツルツルのスベスベのまっ白になります。さあ、皆ではいりましょう。」
三春張り子も、備中張り子も、土人形も、人間も、狼も、大喜びで白竜温泉にはいりました。
傷ついた張り子らを、ミセスまなべが、モミモミすると、たちまちピンと張りのある美しい元の姿にもどりました。

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