このように、おねしょから始まった、夢への興味は、相変わらずでした。
母から命名されたのは「夢見る夢子ちゃん」でした。まあ、現実の生活でも、ポーっとしていたわけです。
おままごと、粘土遊び、りかちゃん人形、植物採集、虫集め、図書館通い、やりたいことが山ほどあって、1日中楽しくて、明日は何しようかとワクワクしながら、眠っていました。これが、小学生のときでした。
中学生になって、慣れない電車通学で、グッタリ電車の中では、酔うし、バスの中では寝過して電車の駅とバスの駅の間を行ったり来たり・・はっと目を覚ますと、また、同じところ・・グッスリ寝てるんだろうね・・顔見知りの車掌さんも起こしてはくれず・・起こしてくれたのに起きなかったのかも??
あれ?夢の話でしたね。
楽しかった、小学生の時は、夢の中では怪獣に追いかけられていました。来る日も来る日も・・である時、私はウルトラマン化したんです。その時から、怪獣は怖くなくなったんです。たいてい投げ飛ばして勝ちました。
それから、夢の中には、知った人はまず出てこなかったんですね、知らない子供ばかり登場しました、その子供たちと仲良く遊ぶんです。今は、大体知った人がよく夢に登場しますが・・だから、あんまりおもしろくない。
繰り返し見た夢は、珍しく「白黒」しかもアメリカの兵隊さんを、私がジープではねちゃうという、こわい夢、これは「コンバット」の影響かもしれません・・ほかに考えられません・・??この怖い夢は20歳ごろまで見ました。怪獣のように退治できなかったんですね・・なんでかな?それほど、怖くなかったからかもしれません。
そして、印象深い「夢」。怖い夢、怪獣といい勝負。
中学生のころ、友達と映画を見に行ったんです。「キャリー」という映画です。
「いじめられっこのキャリーちゃんが、超能力者で、いじめっこに復讐する話」でした。この中のワンシーン、キャリーちゃんが、いじめっこに豚の血を頭からかぶせられる、というシーンでした。
まあ、映画を見ながら「へー悪いことするんじゃなー」とか思っていて「ほら、そんなんするから、仕返しされるんじゃ。」「でも、そこまで、仕返しせんでも・・」みたいな映画でした。
その夜からです。悪夢にうなされたんです。
「キャリーちゃんの血だらけシーン」を何回も、繰り返しみるんです。
その時の気持ちは「かわいそう!そんなことするから、仕返しされるんじゃ!やめたりよ!」といったもんなんですが、うなされる、うなされる。
これが、1週間続きました。姉と同じ部屋で寝ていたんですが、朝、姉さんが「なにしとったん?うなされとったで?キャリーがなんとか・・いうとったで」と、なにやらねごとで「やめねー」とか言っとたみたいです。
眼の下にクマができ・・昼間もドンヨリしていました。
中学生の1週間、これは、きつく、長かったね。
そして「もう二度と怖い映画は見ない固い、固い決心をしたのでした。」今でも絶対見ません。目の毒であります!!
一方、4歳離れた姉の夢というのは、つまらんのです。大人なんだなあ。
毎朝、朝起きて、朝の準備をして、学校に行く。という夢なんだそうです・・なんじゃそりゃ??それじゃあ、わたしの「おねしょの夢」とたいしてかわらんじゃん。
もしくは、テストを受けている、夢らしい。はあ??現実的。
これを聞かされた時、そりゃあ驚きました。
夢って、忍者になったり、怪獣と闘ったり、知らぬ子と遊んだりするもんだと思っていましたから・・彼女はずいぶんと、大人だったんですね。
そして、わたしの寝言は、激しかったようです。
よく、姉さんと会話をしていたんだそうです。姉さんも私が起きていると思ってしゃべっていたりしたそうです。
そして、寝ぞうも悪かった。
きわめつけは、ガラス戸を蹴り破ったことがあります。
が、怪我もなく、割れた音で起きたわけでなく、寝返りを打つときに、足元に散らばったガラスのチャラチャラいう音で目が覚めた・・というか、朝になったから目が覚めたんですね。
だって、海の上を走っていたんだもん。仕方ない。

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