サチコ「さて、こんな時、何か持っていませんか?皆さーん、どうですか?」
ひろ子「えー、ミントの香水。」
福「皆で食べようと思って焼いたチーズケーキならございますが・・」
寅「望月さんから預かった、新見ワインならございます。」
福「望月さんから預かったの?」
寅「ええ、アイビーで伝言の地図を、見ていたら、望月さんが来たんです、それでワインだけ預かったんです。」
福「望月さん来なかったんですね、残念。」
寅「まなべ先生のいびきが、だんだん、激しくなってきていて、いびき対策をしてから、後から行くわって言ってたのよ。」
福「え?そんなに、いびきが激しくなってたの?」
寅「まあまあね。」
サチコ「そうねえ、腹が減っては、戦は出来ぬ!おなかがすいたから、チーズケーキをいただきましょう。」
福「そうですね、食べましょう。でも、夢の中で、何かを食べるのは、たぶん初めてですわ。皆さんもどうぞどうぞ。」
寅「おいしそうですね。いただきます。」
みんなでパクパクいただきました、とってもおいしいチーズケーキです。
カムカム「はーおいしいなー、おなかいっぱい。」
おひょう「うまかったなー腹いっぱいじゃ・・」
例のごとく、チーズケーキは、食べても食べてもなくなりません。
ひろ子「チーズケーキを食べていたら思い出したのですけど、小さなダイヤモンドを、持っていましたわ。役に立たないかしら?」
サチコ「それそれ、やっぱり、腹が減っては戦はできぬだわ、腹ペコはだめだわねえ。いい考えが浮かばないもの。」
おひょう「ああ、あれか、G虹子から預かっとたやつじゃな。まだ持っとたんじゃなー。」
ひろ子「ええ、持ってると、落ち着くもんですから。」
カムカム「そういえば、G虹子さん、でてこんなー?どうしとるんじゃろうか?」
おひょう「そうじゃなあ、やっぱり世界の平和を守るのは大変なんじゃろうなあ。」
ひろ子さんは、お守り袋を、引っ張り出しました。手のひらの上で、小さなダイヤは相変わらずキラキラしていました。そのキラキラがパッと飛び散りました。
すると池の、ふちに立っている全員の体が一瞬キラキラっと輝きました。
ひろ子「あっなにかしら?体が暖かい。」
サチコ「本当、いい気持ち、透明ウェットスーツかしら?」
おひょう「こりゃきっと、ドライスーツじゃろう。」
サチコ「あ、そうか、ドライスーツって言うんだ。」
カムカム「これなら風邪ひかんね。」
ひろ子さんは、ダイヤをお守り袋にしまうと、池にむかいました。
やっぱり思ったとおり、水につかってもぬれません。
福「あれですは、夢の中で水の中に入るのは、要注意ですわ、もしかして・・おねしょ、と言うことが考えられますものね。」
ひろ子「大丈夫、ぬれませんよ。」
寅「すごーい。さすが、私の夢。えらいえらい。」
六人は次々に池の中に入っていきました。
夢だからか、ダイヤのせいか、おぼれることもありません。
ただ、水のせいで、あまり遠くまでは、見えませんが、10メートルくらいなら、何とか見えました。
心の目で見ているサチコさんには、ずっとよく見えていました。
サチコ「あら、あら、お出迎えよ。ナマズさんたちよ。」

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