セミリンガルの恐怖8  1) セミリンガルの恐怖

日本語だけで育てた下二人 TB032

これは私の個人的で限られた経験から得た持論ですが、英語という言葉は国際語になっただけの事はあって、構造が簡単で習得が容易なので、英語と日本語を同じだけ子供に与えただけでは、英語の方が必ず勝つものです。だから英語の環境にいても子供に日本語を習得させたいと本気で思う場合は、相当量の日本語を子供に与える必要があると思います。

長男の時は産後に健康を害したのと同時に自信も失っていた私も、次男を生む頃までにはすっかり自分らしさを取り戻していました。車の運転もできるようになって行動範囲も広がり、日本人の集まる公文教室や読み聞かせグループなどに積極的に参加したり、情報誌を発行したり等して、地元では駐在員の奥様方から何かと頼りにされる存在となっていました。


こうして日本人のお友達にも囲まれ、日本語の本やビデオや童謡のテープなど、日本語の教材も豊富になり、次男の時には一転して子供を日本語だけで育てるには申し分のない環境となりました。

長男で苦い経験をした私は、次男の事は日本語だけで育てる事にしました。日本人のお友達だけと遊ばせ、テレビもビデオも殆ど日本語だけを見せ、日本語の本を読み聞かせて、と一貫して日本語だけで育てました。約2歳違いで生まれた3人目の末娘も同様に育てたので、下二人の母国語は日本語となりました。

とは言え、イギリスに住んでいる以上、英語が生活の中に入って来ないわけには行きません。でも、次男は生まれつき言葉が得意な様子で、長男のように言葉が混ざって混乱する事もなく、比較的容易に2つの言葉をきちんと切り替え、どちらの言葉も順調に発達していきました。

長男の時の苦労が嘘のように、次男の言語教育は簡単でした。私はつくづく「長男が先に生まれてくれて良かった」と思います。もし、次男のように簡単に言語を習得できる子供を育てた後で、長男が生まれたらどうだったでしょうか。「上の子はこの方法でちゃんとできた」という経験から、自分のやり方に確信を持ち、「できるようにならない次男」に対して、どう対処していいのか理解できなかっただろうと思います。その挙句、「あの子はちょっと頭がおかしいのよ」と、私も言っていたかも知れません。

「兄弟を同じように育てる」のは不可能な事です。親も子育ての経験を通して子供と一緒に成長し、長男を育てた時よりも次男の時の方が「より良い親」になっている反面、ゆとりも出て来て「手抜き」も始まるものです。

言語教育では苦労した長男でしたが、彼は生まれつき性格が穏やかで、初めて子育てするにはとてもラクな子供でした。一方、次男は生まれつき気性が激しく、いつも怪鳥獣のようにギーギーと泣き喚き、彼には本当に苦労させられました。

「子供によって能力もニーズも違うのだから、その子に合わせて個別に対応するべきである」というのが、3人の子供達を育てて来た私の持論です。



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2007/10/10  12:18

投稿者:ナッツ

セミリンガルで検索して、こちらにたどりつきました。当時三歳だった娘が、日本で暮らし、日本語と英語半々、むしろ日本語の方が多い環境だったにも関わらず、英語の方が得意になってしまった理由がよくわかりました。また、勉強に伺います。

http://coconutenglish.blog119.fc2.com/

2006/11/1  15:18

投稿者:?

日本書書店で漫画を買ったらついてきた日本人向け情報誌に載ってた「セミリンガルの恐怖」というコラムはすごく考えさせられるものでした.セミリンガル:両方の言語が不完全で中途半端な状態バイリンガルとは何ぞや.母語とは何ぞや.日本で生活していると何も考えずに日

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