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2022/1/2  23:06

きしんのあとで  小説

本編はまだもうちょこっと続きますが、息切れしてきたので、ここらで小休止。完結後の拍手SSにでもするつもりが、そちらは別にネタが降ってきたので、とりあえずこちらで御披露目。

鬼退治翌日の話です。




「とうさん!?おかえりなさい!」

玄関扉の開かれる僅かな音に、シェールは読みかけの本を放り出した。午前中は自室にこもり、ひたすら父の帰りを待っていたが、一向に戻らない待ち人に業を煮やし、昼食後は食堂で勉強しながら待つことにしたのだ。

「ただいま」

「ケガしてるの?」

いつもどおり帰宅を告げる声に安堵したのも束の間、負傷した父を見るなりシェールは目を見張った。

「大丈夫だ。大したことはない」

「でも…」

父の手は指先から手のひらに掛けて包帯でぐるぐる巻きになっており、それがちょっとやそっとの怪我でないことは明白だった。

「心配しなくても、二三日もすれば、すぐにお前をお仕置きできるようになる」

「オシオキ?!ないない!そんな予定ない」

全く人が本気で心配していると言うのに、父ときたらこんなときに何を言い出すのだろう。

「そうか。それが本当であればありがたいが」

「ホントは痛いんでしょう?」

笑いながら髪を撫でる手は、いつもと反対だ。だが、父はその性格上、痛いと口にすることはない。

「正直、平手は勘弁してもらいたいところだ。たからしばらくは、悪いことをしたら即鞭だ」

「だーかーら!しないよ、悪いことなんか」

妙に楽しそうな父を前にシェールは辟易した。和やかに親子の語らいをするには、この上なくふさわしくない話題である。

「ならば、学校はどうした?」

「それは、今日は休むようにっておねえちゃんが。学校だけじゃなくって、どこにも出掛けないって今朝約束した」

シェールかて好きで家にいるわけではない。ただ、心配するユリアの気持ちを汲んで、今日ばかりは父が帰宅するまで、家で大人しくすると決めたのだ。それを咎められ、お仕置きの理由にされてはたまらないと、シェールは奮然とした。

「そうか。シェール、お前にはいろいろと不自由を掛けたが、お陰ですべて終わった」

そこで父は、これまで見たことがないほど悲壮に満ちた表情を浮かべた。事件が解決したというのに、少しも嬉しくなさそうだ。

「本当?犯人捕まえた?」

「ああ。悪いが詳しいことは話せない。すまないな、こんな父親で」

「そんなことないって。とうさんがとうさんで良かったって、思ってるもん。だから、犯人にもそう言ったよ」

あんまりよくは覚えていないけど、そう言うシェールを、突然タリウスが頭から抱き締めた。

「ちょっ!とうさん、痛いってば」

「確かに、少しばかり傷に障るな」

「なら無理しないでよ、もう。わけわかんないんな」

シェールはさも迷惑そうな声を上げるが、その目はやさしく父親を見ていた。

〜Fin〜
12



2022/1/17  13:06

投稿者:そら

Rさま
ありがとう!!ラストはザックのぬるいスパで終わるっていうオチは端から決まっていたのですが、そこに至るまでが異様に時間かかりました💦なんか段々ザックに感情移入してしまい、急遽オマケとして独立させました。本当はタリパパ目線で淡々と終わらすつもりだったのです。

あ、わかりました?鬼のミルズもさすがに今回はばつが悪かったんでしょう。タリパパもそれがわかっていたので、あえて自分ははしごを外したのかも。それで本当に退校になったら、自分も辞めるという大博打。何だかんだでまた可愛い教え子が増えました。
お付き合いに感謝します!お疲れさまでした。

2022/1/17  7:04

投稿者:そら

Tさま
いつもありがとうございます。こちらこそ今年もよろしくお願いいたします🎵
確かに、スパどころじゃない感じが漂っていますが…タリウスはひとのお尻ぶってナンボですからねw
次回作はカラっと、サクッと、パシッといきたいです。

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