ダラダラ中につきカメ更新 感想など、ちょろっとでも書き込んでいただけましたら泣いて喜びます🎵

 

■更新履歴■  そらごと


3月28日 更新
「小説」→「本編」→「ハレの日の憂鬱」
ちょっとだけup3





そらちゃばこぽけっと。




過去の更新
191

2020/3/28  5:09

とどのつまり(ネタバレあり)  そらごと(音あり)

えーと50本目です。節目です。メモリアルです。

が、スパは?おちは?シェールは?みたいな話に仕上がる予定です。

とどのつまり、たまたま50本目がこれだっただけです。というか、このネタはあくまでお気に入りの妄想の一つで、そもそも本来は人様に読ませることを想定していなかったものです。それが、「鬼の牙城」を書いた流れで、いろいろあふれ出てきて、折角なのでアウトプットしました。

冒頭の怒れるゼインも、眉ひとつ動かさず予科生を黙らせるタリウスも、 ミゼットのカウンセリングも、もちろん見所なわけですが、私的に一番書きたかったのはダルトンの「服装に乱れが」だったりします。


ちなみに、「鬼の牙城」をもちまして、長年心残りだったネタは書き終わりました。いやまあ、それがこれかいって話ですが。キールとタリウスのその後の関係ってなんか好きです。

余談ですが、「鬼の牙城」から続く中央士官学校のゴタゴタは、現実世界の私の職場がかつてなく荒廃していることの現れに他なりません。管理しない管理職とか本当要らないから。


お世話になったBGM。




サンライズの男性向け(だろうなたぶん)アニメ。

珍しく全話視聴済みです。確か22話にスパシーンがあったはず。OTK平手M/Fで、なかなか良いですが・・・初見のときは話の筋がわかっていなかったので、「多頭飼いのご主人様と他の奴隷さんに嫉妬するM女さん」に見えてしまった。

3分に1回はエロみたいな作りなので、好き嫌いは分かれると思いますが、全編通して結構私は楽しめました。画と音楽が綺麗です。

2

2020/3/20  23:13

鬼の牙城にて〜おまけ〜  小説


「おかえりなさい」

隣に人の気配がして、ミゼットは寝所の中で夫の帰宅を知った。時計を見たわけではないが、恐らく深夜だろう。

「ああ、ただいま」

「お疲れ様。ねえ、昨日のことだけど」

「ミゼット、それを今やるのはやめないか」

「だって」

「わかった」

夫の声は疲れていたが、そうそう機嫌は悪くない。彼は観念して天井を見上げた。

「思ったんだけど、私のせいで気が散るのは別に志願者ってわけじゃなくて…」

「ああ、私だ」

どうしてこう悪びれもせず、さらりとそんなことが言えるのだろう。

「ゼイン」

「一年で一番忙しい日だ。心を乱されてたまるか」

ミゼットが精一杯非難がましい視線を向けるが、お相手はどこ吹く風だ。

「だったらそう言って。すぐにはわからないわよ」

「あの場でそんなことを言えるわけがなかろう」

「まあ、そうだけど」

だからといって、わざわざ自分を下げることもないだろう。無駄に怒らされるほうの身にもなって欲しい。

「君のほうこそ部下の前で感情的になるのはどうかと思うが」

「良いのよ、ダルトンだから」

些か乱暴な物言いたが、意外にも夫は反論してこなかった。

「ダルトンと言えば、助かったよ。彼を貸してもらえて」

「でしょう。もうあんまりいじめないで」

昼間本人からも報告を受けたが、改めて夫の口から謝意を聞いて、ミゼットは安堵した。

「別に苛めているわけではない。どうも君たちはダルトンの肩ばかりもつ」

「君たち?ジョージア教官のこと?」

「そうだ。なんのかんのとかまっては甘やかす」

「ああ、それはたぶんだけど、似てるのよ」

「誰が誰に?」

「ダルトンがシェールに」

「そうか?」

「一見すると温厚で虫も殺さないように見えて、その実結構大胆なことをするのよね、ふたりとも。それでいて根は善良だから、何かとかまいたくなるのかも」

「ふうん」

いかにも気のない返事に、夫が納得していないのか、そもそも興味がないのか、俄にははかれなかった。だが、次の台詞にミゼットははっとした。

「エレインと組ませてみたかったな」

「だ、だめよ。気は合ったかもしれないけど、あのふたりじゃ収集つかない」

「そうか。やはりあの手のタイプにはジョージアだな。彼は自分にはないものに惹かれる傾向にある。君と話していてわかった」

「あらそう。それにしても、随分とお気に入りなのね」

「私の一番はいつだって君だよ」

「もう」

はぐらかさないでよ、そう言いかけるが、言葉は声にならず暗闇に吸い込まれていった。

〜Fin〜


5

2020/3/19  0:03

鬼の牙城にて3  小説

翌朝、キールはいつもより早くに目が覚めた。これではまるで自分が志願者のようだ。そう思ったら、なんだか少し笑えてきた。

時間をもてあまし、結局早朝から兵舎へ向かった。通い慣れた室内演習場に足を踏み入れ、ふと周囲を見回した。隅から隅まで磨き上げられ、塵ひとつないのはいつもと同じだが、普段はない採点席らしきものが設置されているのを見て、否が応でも緊張が走った。

だが、実際に試験に臨む志願者たちを目にすると、途端にするすると緊張が解けていくのがわかった。

志願者と呼ばれる少年たちは、どの顔も緊張でガチガチだった。かつては、自分もあの中のひとりだった。あの頃は、選抜試験にさえ合格すれば、憧れの士官になれると思っていた。もちろん試験に受からなければスタートラインにすら立つことは出来ないわけだが、言うまでもなく、そこからの道程は長く険しかった。

何度もうやめてしまいたいと思い、何度もうやめてしまえと罵られたか。紆余曲折あり、自分は今、そんな道程を完走したのだ。

教官の号令に、考えるまでもなく、身体が勝手に動いた。志願者に課された試験は、基礎訓練の中でも特に初級者向けの型である。鬼教官監視の元、仲間と共に何百回と同じことを繰り返してきたのだ。出来ないわけがなかった。

士官候補生選抜試験は、剣術や射撃、走り込み等の実技試験から、座学や口頭試問に至るまでとにかく項目が多い。剣術の試験が終わると、教官はもちろん、志願者たちもすぐさま他の会場に移動した。

キールがひとり演習場を片付けているときだった。

「ダルトン」

出入口から教官が自分を呼んだ。

「下手に手を出したら最後、夜中までこき使われるぞ」

「ええ?!」

「今日はそういう日だ。嫌ならとっとと帰れ。非番なんだろう」

「はい」

教官の言葉にキールは慌てて戸口へ向かった。

「悪かったな」

「いえ、おっしゃるとおり大したことでは…」

「そうではない。昨日のことだ」

「昨日ですか?」

確かに昨日は色々あったが、少なくとも目の前の恩師に謝られるような覚えはなかった。

「昨日、お前の上官がああ言わなかったら、俺はお前の頼みを聞いてやってしまうところだった。そんな必要は少しもなかったというのに」

「先生」

「ミルズ先生ではないが、どうにも予科生のときの記憶が…」

「いえ、むしろなんかすいません」

全ては己の不徳のいたすところだ。

「これから上官のところに行くのか」

「ご存知のとおり怒らせてしまったので」

「彼女の怒りの根がどこにあるか、わかるか」

「それがですね、いまいち…」

発端は主任教官の不用意な一言だったとしても、最終的に彼女をカンカンに怒らせたのは自分に他ならない。

「端的に言って、お前は今上官の持ち物だ。相手が誰であろうと、自分のものを愚弄されて面白いわけがないだろう。だが、それだけなら家に帰って続きをすれば良い。問題はその後だ」

「つい弱気になって、自分が甘えたことを言ったからですか」

「五十点だ」

「えっと」

「確かにお前の発言自体、誉められたものではない。だが、彼女は頼まれれば大概のことは嫌だとは言わない。その辺りのことはお前のほうがわかっているだろう」

「それってつまり…」

「頭を下げる相手を間違えたんだ」

「ああ…」

キールは手のひらで額を打った。言われてみれば確かにそうだ。彼女は自分を蔑(ないがし)ろにされることを一番嫌う。それを裏付けるのがあのときの台詞だ。何故わからなかったのだろう。

「その事をわからず謝りに行ったところで、余計に怒りを買うだけだ」

「そうですよね。そうだと思います」

「わかったのならもう帰れ」

「先生、お忙しいのにいろいろありがとうございました」

教官は相変わらずの仏頂面だったが、キールはあえてそんな彼をまじまじと見返した。

「失礼します」

自分を見送る教官の眼差しは、思いの外やさしかった。


3

2020/3/16  23:39

鬼の牙城にて2  小説


かつての師の背中を追って、キールは古巣の廊下を進んだ。

頭の中は後悔とこれからのことへの不安でいっぱいだった。我ながらとんでもないことに首を突っ込んでしまった。上官夫妻の喧嘩など放っておいても誰かが止めに入っただろうに、何故あの場で名乗りをあげたりしたのだろう。

「先生、すいません」

「何だ」

「剣術のお手本って…」

「志願者の前で型の模範演技をするだけだ。簡単なことだろう」

無論、教官にとっては朝飯前だろう。だが、自分はその簡単なことが出来なくて、何度も教官を煩わせたのだ。

「念のため、一度さらっておきたいのですが」

「好きにしろ」

「いえ、ですから、その…」

自信があろうがなかろうが、今更出来ない等と言えば、恐らくは血を見るような事態に陥るだろう。そうであれば、是が非でも出来なければならない。

「先生、お願いします!どうにも自信がなくて、見ていただけないでしょうか」

「はぁ?」

深々と頭を下げると、向かい側から聞き覚えのある声がした。声は不機嫌極まりなかった。

「訓練生でもないのに、教官に泣き付くなんてどういう神経してるのよ。恥を知りなさい」

「すいません!」

どういうわけか、一足先に帰った筈の上官の姿がそこにはあった。自分達がこれから下ろうとした階段を丁度彼女は上がってきたところのようだった。

「あんたにはもううんざりよ。二度と戻って来ないで」

「まっ…!」

言うだけ言うと、上官はあっという間に視界から消えた。残されたキールは呆然としてその場に立ち尽くした。

「悪いが思い悩むのは後だ。ともかくまずは明日の段取りだ」

「ですけど」

「お前がやると言ったんだろう。見てのとおりこちらは時間がない」

教官の言うことはもっともだが、いかんせん心が付いていかなかった。

「大丈夫だ。身体で覚えたことはそう簡単には忘れない。それに、慰めになるかわからないが、志願者は全員お前を見るが、教官は誰もお前を見ない」

つまるところ、自分が失敗すれば、志願者もまた道連れである。
2



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ