Wカップアジア予選、緒戦はタイ。タイは強くなったと思う。今までの楽勝ムードはまったくない。
どんな相手にも褌をしめてかからねばという教訓は、タイの一点目にある。不意をつかれていいシュートを打たれれば難なく1点を奪われるという例だ。格下のチームも心して対戦しないとこれからもこんな事が起こるだろう。
結果的には4−1で快勝したが、後半に入ってぐんとタイの運動量が落ちプレスが効かなくなったのが勝因だった。セットプレーで3点というのも相手を崩しきれなかったということだ。
良かったのは日本の2点目で、エリア近くで山瀬が冒険をし相手のボールにすかさず中村(憲)がプレスをかけ、ボールがくるのを信じて走りこんだ大久保がボールに触ってゴール。
ここぞという時に彼らがイメージを共有できたからだ。いわばサッカーの常識を体現したに過ぎないのだ。
3点目の中沢のゴールでタイの息の根が止まった。とたんに戦意を消失したタイはパスもつながらずミスを連発した。終わってみれば快勝だが、一次予選の困難さを感じた試合でもあった。
それにしても高原はどうした?消極的なプレイが目立ったが、もう少し果敢に冒険してもいいのではと思った。前で球を奪われることはそんなに恐れることはない。
右の内田はよくやっているが攻撃のバリエーションが少ない。一度もタテに突破しなかったのが気に掛かる。まだ恐れている。しかし中へ切り込むこととセンタリングだけでは相手にすぐ攻撃のパターンを覚えられてしまうだろう。後半は相手にとってほとんど怖くない選手になってしまった。
ま、まだまだエンジンは全開にすることはない、と言っても全開にしていないとどうも不安な日本代表でもある。

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