「倉敷音訳の会」の新入会員の方の活動体験と対面朗読利用者の感想を紹介します。
初めての収録 大橋 仁
本好きを生かし,仕事を辞めてから何かする事はないかと受講した朗読講習。
実践の場として音訳の会に入らせて頂き,「おたよりゆうゆう」で初めての録音をしました。原稿選びでは,毎日の新聞に隅なく目を通し,会の中で黒一点を意識しながら探しましたが,実際読んだのは「女の気持ち」の記事。ちょっと焦ったかと反省です。
一回で出来る人はいないからと激励され,いよいよマイクの前で録音開始。ドキドキしながらも大きな声を出すことで少しずつ落ち着き,何度も録り直しをしながらも,やっと終えることが出来ました。
自分の原稿チェックで手一杯の私でしたが,他の方はきっちりと全部に目を通され,間違いを指摘して頂き感謝です。
一冊の本を録音する事の大変さを感じさせられました。
対面朗読を体験して 大橋 優子
昨年度一度だけ朗読というものを勉強しただけで,無謀だとは思っていました。
でも,ラジオで知った対面朗読を一度はやってみたいと思い,読む機会を頂いたとき,失敗した時は,ごめんなさいという気持ちでチャレンジしてみました。結果は,とても楽しかったったと思います。
でも,今までひとりで読んでいた本を,聞き手の方と同時に,しかも自分では選ばない本を味わう。そして本についてのおしゃべり,なかなか楽しいものだと思いました。
また,実際に対面朗読をすることで,聞き手にわかりやすく読むのはもちろん,絵や地図の説明などをどのようにすればよいか。たくさんの課題があることに気付きました。
これからも聞き手の方には迷惑をかけながらですが少しずつ勉強していきたいです。
対面朗読について
倉敷音訳の会の皆さん,こんにちは。対面朗読でお世話になっております。
中途で視覚障がい者となり,好きな本も読めなくなり,しばらくは茫然としていました。
が,いつまでも落ち込んでいても仕方がありませんので,気を取り直して最初はパソコンの読み書きから初めて,何とかサピエ図書館を利用できるようになり,また本が読めるようになったようで,とても嬉しかったことを覚えています。
が,私の場合それだけでは何か物足りなく,ほぼ毎週一回,図書館で対面朗読を利用させていただいています。
利用者として良いと思う点は,自分で本が選べること。地図の説明,時にはコピーをとって手でなぞったり,磁石を使ったりできること。図面や表・色・イラストの説明,人物の視線の方向なども見ていただけること。
そして何より,まったく境遇の違う他人同士が,一冊の本を囲んで,楽しい時間や興味深い話題を共有できることでしょうか。
今後とも,皆さんのご活躍により,対面朗読の良さや,音訳の幅広さがもっと広く認識されればと,心より願っています。
(倉敷音訳の会 会報 NO.44 2012.10.9)より

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