オルタナティヴロックバンドVery Apeのシンガー
「Ape」のブログでございます。
基本的には過去のことについて語ります。
2011/1/24
ふと思い出した超どうでもいい話なんだけど、僕がまだ実家に住んでいた頃、外出などをしていると母親からよく下記のようなメールが送られてきたんです。
------------
件名:昨日
本文:ごはん食べるの
------------
はじめは意味が分かりませんでした。
送信先を間違えているのかと思いました。
昨日の話とかされても僕にはなんのことか分からないし、「食べるの」とか、そんなかわいい女の子みたいな口調で断言されても困ります。それに日本語もなんか変。
とうとうウチの母親も頭がおかしくなったかと思って、若干ブルーな気持ちになりながら謎のメールをスルーしたまま家に帰ると、母親がいきなり玄関口まで飛び出してきて
「さっきメールしたでしょ!なんで返事しないの!返事しないからご飯の用意はしてないからね!」
なんてなことを言うんだよ。
ははぁん、そうか、さっきのメールは打ち間違いで、本当は
------------
件名:今日
本文:ごはん食べるの?
------------
と送りたかったのだな。母は。ははは。
なので、僕は「さっきのメール間違っていたよ」と、とっても優しく指摘したのでありんすよ。ね。そんで、母親も「あらそう」なんて言ってましたよ。
後日、いつものように外出していると、母親から一通のメールが届いた。
メールを開いて中身を確認すると、そこには
------------
件名:昨日
本文:ごはん食べるの(゚ー゚) (←ここ実際は絵文字)
------------
絵文字とかいらねーから、その謎の文章をなんとかしろ!!!
その後、何度指摘しても相変わらず上記のようなメールが来て、何度か電車の中でニヤケそうになった憶えがあります。
ちなみに、ウチの母親を知らない人がこの記事を読んだら結構年配のユルキャラと勘違いするかもしれないけど、実際は全然違います。
学生時代の母親は地元ではちょっと有名なスケ番でした。
「あんたをいじめてた奴らと友達になってきたよ。ペンダント切れちゃったけどね」
などの、語ると長くなる伝説もいくつかあるのですが、今回は省きます。
実家にあるアルバムで昔の母親を見るとサイババみたいな髪型でバイクに跨ったりしており、僕のバンド「Very Ape」のギター担当で実の兄でもあるTは、母親が19歳のときに“できちゃった”子供である。ははは。

2
2010/10/29
この間、中学時代の友人であるトミ、ユウマ、ダイキらと久々に4人で飲む機会があって、鍋をつつき合いつつ昔話に花を咲かせてはゲラゲラと笑っていたのだが、数ある昔話の中のひとつに、そういえばトミがバレンタインに女の子からチョコレートをもらっていた、超ズッケーよ、的なものがあり、その話の最中、僕は頭の片隅でぼんやりと「あ〜あ、僕なんてその時代そういった甘酸っぱさとは無縁だったよなぁ、ちょっと悲しくなっちゃうなぁ」なんて思っていたのだが、後日、ふと、あれ?そういえば僕にもちょっとした、上手くすれば甘酸っぱい感じになりそうな出来事もあったような気がするぞ。いや、事実あった。今はっきりと思い出した。ということがあったので、その時にふと思い出した出来事について、今回は書いてみようと思うよ。
まず、僕は、小・中学生の頃に女の子とのお付き合いなんて一度もしたことありませんでした。というか、その一歩前の段階であるところの「告白」とかも、当然されもしなかったし、自分からもしませんでした。
でも、なんか具体的ではないんだけど、なんつーかちょっとした微妙なアプローチは受けたことがあるんですよ。上に書いた「ふと思い出したこと」というのが正にそれで、それは小学生の頃に一回、中学生の頃に一回の計二回ありました。
で、一つ目の小学生の時の話ですが、それは僕が産まれて初めて赤の他人からバレンタインデーにチョコレートをもらった時のこと。もういつのことだか記憶が曖昧すぎるんですが、多分小学五年生のときだったと思う。
今でもずっとそうなのだけど、幼年の頃よりナルシストかつ自意識過剰だった僕は、バレンタインデーの前日、それまでずっと母親からしかチョコレートをもらったことが無いくせに、布団の中で翌日女子からチョコレートを受け取るときの動作を脳内シミュレートしたり、不安で胸が張り裂けそうになりながらも、なんとか自分を落ち着けようと、当時大ファンだったB'zの「愛しい人よ Good Night…」の中の一節「悪い予感はどうか捨てて…」の部分だけをひたすら繰り返し頭の中で復唱していたり、しかしそれでもなかなか気持ちが落ち着かないものだから、また動作を脳内シミュレート、またB'z、とか延々繰り返し、ようやく眠りがやってきた頃には世間様はとうに明け方近くであり、僕は見事に翌日学校を遅刻してしまったのですよ。ほほ。
んで、翌日、学校に到着し、すでに朝の会が始まっている自分の教室の扉を開けると、クラスの中でも別に隅っこ系とかではなかった僕は、皆に「遅刻してやんの〜」とか「馬鹿じゃ〜ん」とか言われて、笑われて、皆の注目を集めつつエヘラエヘラしながら教室内に入っていき、僕の学校はランドセルは机の横に引っ掛ける派ではなく、後ろの鉄製の扉付き個人ロッカーに収納する派だったため、自分のロッカーに向かって歩き、ランドセルをロッカー内に収納しようとするも、何故かランドセルがきちんと収まってくれない。なにか奥のほうに入っている荷物が邪魔をしているようだ。
僕は一旦ランドセルをどかして中の荷物を整理しようと、屈み込んで中を覗き込んだ。瞬間、僕の心臓はキュッと縮みあがり、金縛りにあったように身動きが取れなくなってしまった。
ロッカーの中には綺麗なプレゼント包装がされた箱がちょこんと入っていたのだ。「どう見てもチョコレートです。本当にありがとうございました。」いやいや、当時の僕には当然そんな余裕はなく、本気でパニくった。だって、小学生の頃とかってこういうのバレると冷やかしの対象になるじゃないですか。女の子と話したりとか、好きな子がバレたりとか、学校のトイレでうんこしたりとか。
僕は今でもそうだけど、人にそういう弱みを見せるのが大っ嫌いだから、小学生の頃も、「おい、好きな娘教えろよ」とか友人に言われても「いないよ」とか目を泳がせながら嘘を付いたりする徹底ぶりで、もちろん学校でうんこなんて一回もしたこと無かったし、修学旅行とかみたいな外で何泊かするような行事のときも家に帰るまでうんこずっと我慢してたしね。
そんなナルシストで自意識過剰でプライドの高い僕が、この朝の会の真っ最中に遅刻してやってきて、皆の注目を集めた状況でロッカーからチョコ登場なんて、もしそんなことになってしまったら、僕はメダパニを喰らったみたいな状態になって、下半身を露出したままダッシュで校庭に降り立ち、「愛しい人よ Good Night…」をソプラノで歌いながらブランコ立ちこぎを死ぬまで続ける変わった人になってしまいそうだし、と、混乱状態でどうしたら良いか分からずにその場に立ち尽くしていると、先生から「早く席に着きなさい」とか言われてしまう。
ああ、もう駄目だ。僕は一体どうしたらいいんだああああぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!
と、我を失いつつも、僕はランドセルを力任せにロッカーに押し込んで、チョコレートの箱をメリメリ言わしながら、なんとか扉を閉めることに成功したのである。あの場でこの冷静な判断ができた自分を褒めてやりたい。
で、まぁそれ以降は然していつもと変わらない心持ちで一日を過ごして、全ての授業が終わったから、さぁ帰りましょという空気になり、鼻歌交じりに教室後方にあるロッカーを勢い良く開けて、ランドセルを引っ張り出そうとした瞬間、はうあ!という感じでチョコレートの存在を思い出した。
人生で始めて他人からもらったチョコレートのことを、その瞬間まですっかり忘れていた自分は、なかなか器の大きい男であるよ。
で、ですよ。僕はランドセルを半分ほど引っ張り出した状態で、後ろを振り返って教室全体の様子を伺うわけですよ。すると、まだ教室にたくさんクラスメイトたちが残っていて、全然帰りやがる気配が無いわけですよ。こいつら全員、この後チョコレートを渡したり受け取ったりするのか何だか知らないが、揃いも揃ってテンション高く、しかも走り回ったりしてて、なんかウゼーんだよマジで!
まぁそんな状況だから、このまましれっとランドセルを引っ張り出し、チョコレートをロッカーの奥から取り出して、ランドセルを開いて、その中にチョコレートを収納して、ランドセルを背負って、教室を出る、とかやってると、もうその動作の最中にチョコレートがバレちゃうに決まってる訳ですよ。
かと言って「駄目だ!ここは一旦、作戦を練り直すために基地へ引き返そう!」と、ランドセルをロッカーの中に戻したりしていると、なんだか怪しすぎて、これもバレちゃいそうな気がする訳ですよ。
じゃーもーどーしよっか?どーしたらいい!?って、知らねーよ!!と頭の中の双子と喧嘩しつつも、僕はヤケクソになって凄いスピードでチョコレートをランドセルにしまって、そのまま走って教室から逃げ出した。
教室から廊下に出る瞬間、ちらっと教室を見て、バレたかどうか確認してみたが、案外誰も気づいてなさそうな気配が漂っている。ハイハイ。僕がただの自意識過剰なんですね。知ってる知ってる。
ほんで、廊下に出てからは安心して普通に歩いて下駄箱とかの方に向かってたんですが、後ろの方から「あ、チョコが無くなってる!」「持っていったんだ!」「キャー!」みたいな、女の子たち数人が騒いでいる声が聞こえてきた。
直感的に僕は、自分のこと(自分のロッカーにあったチョコレートのこと)だと分かった。その、「分かった」のと同じタイミングで、反射的に声のする方を振り返った。それと同じタイミングで、振り返った先の、教室の扉から何人かの女の子たちが顔だけ廊下側に出してニヤニヤ笑ってこっちを見ているのが見えた。
おいおい!っつーかさ!こっち見てんの全員サブキャラ的な女の子じゃねーかよ!!
教室の隅っこでトランプのスピードをやっている系とまでは行かないけど、なんつーか、卒業して何年かしたら名前も顔も普通に忘れちゃうタイプの、男同士のぶっちゃけトークにも一切登場せず、誰からも特にいじられるわけでもない、まったく印象に残らないような女の子たちね。このニュアンス伝わるかしら。
「ああ、なんだ。このチョコレートは○○ちゃん(可愛い子)からじゃなくて、あいつらの中のどれかからか…。」と思って一瞬落胆したけど、いや、でも、相手が誰だったとしても、チョコレートをもらえたっていうだけで十分誇れるでしょ。
大体さぁ、こういうのってさぁ、なんとなく群集心理的な感じで、ある男の子に人気が集中しちゃって、その男の子以外を好きになるっていうことが、物凄く勇気のいることになっちゃったりするじゃないですか。だから、ほら、その状況下でチョコレートを獲得した僕は凄いんだよ。何が凄いって、小学生の頃から本当にそういうエゴイスティックな物の考え方をして、すぐに逃げ出したり諦めたりしてしまう自分を正当化することばっかり常に考えてたからね。エッヘン。
で、帰り道。
僕は「いや、でも、う〜ん。一体あの中の誰が僕のこと好きなんやろ?ぶっちゃけ全然興味なかったけど、人から好かれるって言うのは悪いもんじゃないねぇ。まぁ、このチョコレートが誰からかっていうのは、帰ってこの箱を開けりゃぁすぐに分かるこったけど。いやぁ、しかし、ぐへへへへ。なんだかんだ言って結構楽しみやないけ。……あー、でも、冷静に考えれば普通にヤベーよな…。マジでこんなの兄Tとか母ちゃんとかにバレたら、それこそネタにされまくんぞ…。こないだ翼くん(キャプテン翼)の絵を描いてて、思わず感情移入しすぎて「僕は大空翼!!」とか一人で叫んじまった時は家族中から有り得ないぐらい笑われて、馬鹿にされまくって、素で死にたくなったしな…。」
とか考えながら歩いていた。で、家に着いた。
僕は女の子からチョコレートをもらったということを本気で家族にバレたくなかったので、「自分は鍵っ子で良かったなぁ」と心から思った。いや、嘘。当時は鍵っ子とかいう言葉自体知らなかった。
まぁとにかく、僕はこのチョコレートを家族が帰ってくるよりも早く処理する必要があったので、家に入るなりすぐに包みを開けた。
お、なんか手作りっぽいぞ。別に大きさとか形が不揃いだったからそう思った訳ではなく、むしろ普通に上手に作られていたんだけど、なんとなく、これは売り物では無いなと直感的に思った。
えーと、そんで、手紙とか入ってるんかな?どこにこのチョコレートを作った人の名前が書いてあるんかな?あれ?なんかヤバくない?何気に僕、結構ときめいてない?マジでこれ作ってくれた人のこと好きになっちゃうんじゃないの?もう!超ヤバ〜い!!
……………って………………。
……………まったく訳分からん………。
……………どこにも名前が書いてねーよ……。
ハッ!アホが!!
この俺様がこんなちゃちな洋菓子ごときで胸ときめかすとでも思ったか?
だからテメーらはいつまでたってもサブキャラだっつーんだよ!
この時、もしテメーのクソみてーな名前をちゃんと書いとけば、俺様の記憶の中に貴様は何十年も生き続けたかも知れねーのにな!!!
え?っていうか、これもしかして、ただの冷やかし…?
僕を無駄に喜ばせて、そんでガッカリさせる、ドッキリ的な感じ?
いや、違うよな、さすがに…。いくら自意識過剰な僕でも、僕なんかにドッキリを仕掛ける意味のなさぐらいは分かる。じゃあ、なんなの?もう、意味わかんねーよ………。
僕は何だか泣きそうになっていたが、この状況で家族が帰ってきたらヤバイので、無駄に量の多かったチョコレートを急いで全部平らげ、ジャイアン的に言うと「体中があまったるくなった」状態になってしまったけれども、それにもめげずに、綺麗な包装がされていた箱とかもちゃんとスーパーのビニール袋に入れて、そのままゴミ箱の奥深くに突っ込んで証拠隠滅を図り、チョコレートの食いすぎで全然お腹が減らないのに、きちんと晩御飯も食べたのであるよ。僕は。
あ、ちなみにチョコレートを捨てる発想はなかった。食べ物を残すと親にメチャクチャ怒られて育ってて、その影響で未だに食べ物を残すことができないし。
で、まぁ、もしかしたら翌日、チョコレートを作った本人が「実は私だったんです☆」って言ってくるかも知れないなぁ、とか思ったけど、結局そんなことも無く、なんだか煮え切らないまま、この出来事は僕の脳ミソには「要らない情報」という判断がなされ、つい先日まですっかり忘れ去られていたのである。
でもさぁ、なんかあれだよね。
産まれて初めてもらったバレンタインチョコレートだったし、しかもその日から本日に至るまで、もう十数年以上経つけれども、その後女性から本命のチョコレートをもらったことなんて無いんですよ。付き合っている女性を除いたら。だから、できれば誰がくれたものだったのかぐらいは知りたかったよね。正直。
いや、でもさぁ。今からでも全然遅くないっすよ。っつーか、なんか、できればその娘と今の年齢で一緒に飲みにでも行って、その時のことについて語らいたい。みたいな?
いや、違うな、例えばトレンディなドラマとかだと、街中とかで偶然小学生の頃の同級生のサブキャラの女の子と再会して、なんか知らんけどメッチャ美人になってて、思わずドキドキして、一緒に飲みに行ったりするようになって、あ、ちなみに僕は女の子に振られたばっかりの設定ね。んで、お互い仕事とか親族のこととかで問題がいっぱい起きて、辛いこととかに直面するんだけど、その度にお互いの存在に救われて、徐々に二人の距離が近づいていって、そんなある日、実は小学生の時にチョコレートをロッカーに入れたのは自分だった、とか女の子が言い出して、お台場とかその類の夜景の綺麗なところでね。そんでなんか運命感じで、そのまま凄く自然な形でくちびるを重ね合って、気づいたら朝ベッドの中で裸の二人が寄り添って寝てて、って、僕はさっきから一体なんの話してんの!!?もうやだぁぁ!!!!
あ、っていうか、本当はもう一個の中学生の時のエピソードも書こうかと思ったんだけど、思いのほかこのチョコレートのエピソードが長くなってしまったので、また今度にしますね。だってもう疲れちゃったもん。途中から明らかに面倒くさそうになっているでしょ?文章が。
じゃ、そういうことで。

5
2010/10/8
すでに一週間が経過しようとしておりますが、10月2日に3年ぶりに開催したVery Ape企画「戦慄のオルタナティヴ地獄vol.12」も、ご出演いただいたアーティストやご来場いただいた皆様のおかげで、大成功のうちに無事終了することができました。本当にありがとうございました!
さて、当日我々Very Apeのステージが最高だったかどうかはさておき、僕にとってあの日は忘れられない最高の夜となりました。
そもそも、なんで自分はいい歳こいて未だにバンド活動に明け暮れているのかというと、「やめるっていう発想が無いから」という訳なんですが、でも何年か前までは評価とか人気とかを意識し過ぎて、音楽とは別のところで神経を擦り減らしてしまって勝手にしんどくなってた時とかもあったけど、今はそういった邪心というか計算というか、そんな類のものはほとんど無くて、単純にバンドで音を出したり、ステージでパフォーマンスをすることが最大の喜びになっているから、やめるという発想がないのです。好きなことをわざわざ自分から進んでやめる必要なんてないですもんね。
あと、ちょっと話が逸れるんですが、一般的に「バンド(特にロック)は若い人間のやるもの」とか「いつまでも諦めきれずにバンドやってて見苦しい」とか、そういう考え方って、かなり多くの人が持っていると思うんですよ。だけど、じゃあそれが例えば音楽以外の芸術とかスポーツとかでも同じことが言えるのかというと、多分そんなことは無いんだと思う。
僕も先程敢えて「いい歳こいて未だにバンド活動に…」みたいな書き方をしたけど、それって「バンド=若い人」という勝手に作られたイメージのおかげ(せい)で、違和感無くすんなり読み流せるんだと思うんですよね。本当はいい歳こいてても若くても自由にやりたい人はやればいい訳で。
と言うかむしろ、ここから先はあくまで完全なる僕個人の考えですが、若くてバンドをやっている人よりも、いい歳こいてもバンドを続けている人の方が、本当は圧倒的に本気度が高いんだと思うんです。
と言うのも、社会的な責任とかってどんな人でも年々大きくなっていくじゃないですか。バンドやってるとかやってないとか関係なく。で、その大きくなっていく責任の重圧に負けて、多くの人は簡単な方に、楽な方に、ぬるい方に行ってしまいがちだけど、その重圧に負けずに、相当なエネルギーを必要とするバンド活動を生活と両立して行っていくというのは、想像以上に大変なことである。
だって、ほら。例えば三大欲求とか言われているうちの1つ「性欲」についてだけど、どんなに女性がベッドの中で艶っぽい振る舞いをしても「今日は疲れているんだ…」とか言ってそっぽ向いてしまう男性の描写なんてテレビで何度も見たことありますよ。本能レベルの欲求であるはずの「性欲」なのに、ですよ。
でも、やるんですよ。バンド活動は。生活に疲れていても、更に疲れてしまうようなライヴ活動を。どんなに好きなことでも、体が付いていかなくなっちゃいそうな時とかは確かにある。それでもやるんですよ。「なりたい自分」というものが明確にあるから。
ふと余所見をすると、リゾート地でのんびり過ごす恋人たちが見えて、一瞬「いいなぁ…」とか思うけど、それでも自分自身を信じて続けていくんです。
で、上に書いたように「好きだからやっている」というのは、もちろんそれはそれで間違いではないんだけど、もうちょっと具体的に書くと、若い頃に自分が散々聴いたり観たりして影響されまくったアーティストたちの様に、びっくりする様な格好いい音を出してみたいとか、ドキドキとワクワクでおしっこをちびってしまいそうな観たことも無いようなパフォーマンスをしてみたいとか、それが僕がバンド活動をずっと続けている理由の中で大半を占めています。自己実現ってやつですね。
その影響を受けたアーティストたちの中でも、「KING BROTHERS」の影響は僕にとってかなりのものだった。
高校生当時NIRVANAフリークだった自分は、少なからずNIRVANA等のオルタナティヴ・ロックの影響を受けていたであろう日本のギターロック系のバンドにも興味を持ち始め、それらのアーティストがよく掲載されていたロッキング・オン・ジャパンなども読むようになった。
高校生なんてお金もないし、せっかく買った雑誌は必ず隅から隅まで読んでいた。まだまだ世の中のことなんてちょっとぐらいしか知らない高校生にとっては、雑誌などのメディアの影響力はとてつもなく強大で、そこに載っているアーティストたちの言葉は僕の感性に刺さりまくった。その中でもひときわ異彩を放っていたのはKING BROTHERSのインタヴュー記事で、今となってはそのページを担当した人にお礼を言いたいぐらいなんだが、もう雑誌を読んでいて「この人たちの音楽は一体どんな音楽なんだ!」と気になって仕方なかった。
でも、当時の僕はどこに行けばインディーズアーティストのCDが購入できるのか分からなかった。今のようにインターネットも普及していなかったし、近場に大きなレコードショップも無かったし。なので、僕はすぐにKING BROTHERSのCDを手に入れることが出来ずにいたのだが、ある日近所にある本屋とCD屋とレンタル屋が合体したような店で立ち読みをしていて、フラっとCDコーナーに近づくと、なんと「インディーズコーナー」と書いてある小さな小さな一角が存在するではないか。おいおい!こんなのがあるの初めて気づいたぞ!と思うと同時に興奮してそのコーナーを漁っていると、売っているじゃないですか。KING BROTHERS。
正直、その頃の僕は一気に音楽への興味が加速していた時期で、「インディーズコーナー」にはKING BROTHERS以外にも前々から気になっていたアーティストのCDがたくさん陳列してあった。お金の無い高校生はその宝の山からせいぜい1枚か2枚買えていいところという程度の所持金しか持ち合わせておらず、非常に悩んだ。
悩みに悩んだ挙句、シンプルに一番ジャケットの格好いいCDを買うことに決めたのだが、それがKING BROTHERSの「星盤」だった訳である。帯に書いてあったメッセージも強烈だったしね。
で、家に帰ってから早速CDを聞く訳だけども、本当にびっくりしたね。格好良すぎて。ちょっとおしっこちびってしまったかも分からん。
それから僕は完全にファンになって阿呆みたいにCDを聴きまくって、KING BROTHERSの音楽は僕の青春時代の大切な思い出たちとは切っても切れない関係になっていきました。
その後、何年も経ってから、観にいっていたライヴハウス近くのコンビニで出待ちして、初めて西宮の大統領ケイゾウさんに話しかけた時は、マジで心臓が口から出るかと思った。嘘偽り無く僕は震える手で自分のバンドの音源とフライヤーを差し出して、ケイゾウさんがそれを快く受け取ってくれた時は完全におしっこを漏らしてましたね。
実はその時(5年ぐらい前かな?)に「自分たちが主催するイヴェントにKING BROTHERSに出演していただき、共演するのが夢です!」的なことを伝えていて、今回「戦慄のオルタナティヴ地獄vol.12」でとうとうそれが実現したのである。本当に感慨深かった。
今回は、そんな思い入れのあり過ぎる「KING BROTHERS」の他に、同世代で東京で活躍している最高に格好いいバンド「BlieAN」と「URBANフェチ」にも出演していただいた。
BlieANは2年前に、URBANフェチは今年の5月に初めて共演と、彼等とはまだ出会ってからの期間が短いですが、共演する度にどんどんレベルアップしており、それを見て嬉しいやら悔しいやらの感情が入り混じりつつ、メチャクチャ刺激を受けます。
彼等には今と変わらぬスタンスを貫き続けて、もっともっとたくさんの人たちに支持されるような大きな存在になって欲しいです。
「戦慄のオルタナティヴ地獄」は冒頭に記載したとおり、実に3年ぶりの開催となった訳だが、何故その3年の間開催してこなかったのかと言うと、単純に怖かったんでよね。
と言うのも、自分たちの見える範囲でのここ最近のライヴハウスシーンの状況は、どこも集客に苦しんでおり、それを打破するための具体的な解決策も見つかっておらず、実際自分たちもイヴェント集客のための有効なプロモーション手段に確かな答えを持っていた訳ではなかったし、以前もこのブログ上で書いたことがあったと思うが、一度Very Apeはイヴェントの運営に心身ともに疲れ果てて解散の危機に瀕したことがあったため、また同様の事態を招いてしまうのではないかという不安もあったし、とにかくリスクが高すぎた。
でも、オルタナ地獄の運営方針のひとつでもある「こんなに面白いアーティストがいるということをもっと広く認知してもらいたい」という思いは、その3年の間も心のどこかにずーっと引っかかっていて、そのための手段のひとつとしてオルタナ地獄が自分たちの中では一番取っ掛かりやすく、かつ結果にも繋がりやすそうだなということは分かっていたけど、怖いからあんまり深く考えないようにして、でもやっぱりなぁなんてまた悩んで、そんな風に僕個人の中では長いこと悶々とし続けていたのだが、それはVery ApeのギタリストT氏もほぼ同じで、「やる⇔やらない」の間で揺れまくった挙句、たまたま「やる」の方に思考が傾いているときに、突然、彼の後先考えなさっぷりと勇気の決断が発動されて、メンバーに「イヴェントをやりたい想いとその理由」を熱く語りだしたと思うや、その勢いにメンバー皆も引っ張られて、開催の決断を下したのである。
で、結果的に、やってみてどうだったかと言うと冒頭に書いたとおり「忘れられない最高の夜」になったし、本当にやって良かったと思いました。ここはT氏に感謝しなければならない。
ステージの上からKING BROTHERSのギタースクリーム担当マーヤ氏が放った「このイヴェントを続けて欲しい!」という言葉が胸に突き刺さって、心底感動しているんだけど、その場ではその喜びをどう表現したらよいのか分からなかった。でも、その言葉を受けて、ちょっとしたリスクぐらいなら軽く飛び越えていけるような勇気をもらったことだけは確か。
ちなみに、今後のオルタナ地獄の開催については今のところ未定だけど、明日メンバーでミーティングして、その辺の方針などを決める予定。

9
2009/9/9
ここ最近の自分のブログの「ストレートに行こうぜ。回り道は嫌い。」というような“素”の部分をさらけ出していこうという流れに乗っかって、今回は自分が今年の4月に書きかけていた日記を公開してみようと思いましたとさ。
4月といえば確かVery Apeでもライヴを結構やったと思うけど、更にBUCK-TICKコピーバンドの「Teck-Tick」でもライヴをやっていたので、なかなか忙しい時期だったのだなぁ。
ということで、以下がその頃の日記。
--------------------
◆2009/4/17
職場に連絡もせず疲労困憊のため16時に起床。そのまま出社を諦めて自宅作業。
仕事を一通り片付けた後、朝までVery Ape、株喜NIGHT、Teck-Tick関連のウェブ周りの諸作業を行う。朝8時就寝。パソコンを抱いたまま居間にて雑魚寝。
◆2009/4/18
『株喜NIGHT vol.6 -株喜 VS Very Ape-』開催。
昼前に起床。身支度をして新大久保に向けて出発。
元々株喜NIGHTとは、株喜氏とくわい氏という2人のカブキ者が始めたパーティーなのであるが、そこにもっと色んな人間が混じって本気で大人の遊びを追及したらとんでもないことになるんではないか?ということで、徐々に関わる人の数も増えてきている中で、我々Very Apeも前回のvol.5から参加して、イヴェントの方向性を皆と一緒に協議したり、企画から準備から当日の進行までを一緒になって行ったり、という感じ。
いやしかし、結果、死ぬほど楽しい一日になりましたよ。LIVEフロアとDJフロア同時進行ということで、株喜NIGHTメンバー達は思い思いの表現活動をあちこちで好き勝手にやり散らかし、来場者の方々も皆好き勝手にLIVEフロアとDJフロアを往来して「フォー!」とか叫んだり、踊り狂ったり、アルコールを摂取しすぎたり。もうカオス。
この日はVery Apeとしてのライヴも非常に盛況で、図に乗った自分はステージから客席に降りて他人様の飲んでいたアルコール類を奪って飲んだり頭から浴びたり、コインロッカーに飛びついて衣装のパンツを角に引っ掛けて破いてしまったりという具合であったが、終演後楽屋に下がった時にベタベタする頭と体と機材と破れたパンツを冷静に見たときのやるせなさったら…。
イヴェント終了後は酩酊状態で行方不明になってしまったオーガナイザー株喜氏不在の打ち上げを韓国料理屋で執り行い、深夜3時頃にこれまた酩酊状態で迷子になっていたドラムス清水を無事保護して、フラフラな体をタクシーに預けてなんとか帰宅。
着の身着のまま掛け布団だけ引っ張り出して自室で雑魚寝。
◆2009/4/19
昼前に目覚めて散歩がてら代々木公園で開催されている「アースデイ」のご機嫌を伺いに行ってみる。
恐らく“エコ”がテーマになっていて、飲食関係の屋台も全体的にオーガニックな感じ。
お皿とかもレンタル式で、食べたら自分で拭いて返すみたいな地球ラヴピースな雰囲気が全体に漂っていはいるのだが、レンタルのお皿に群がってうごめく人。カップル。オーガニック系の飲食屋台にできた長蛇の列。
それらがなんだか肌に合わなくて、取り合えず購入したオーガニックビールを飲みながら、唐突に全裸になり「キャーーー!」と叫び声を上げながら颯爽と退散。
と言うのは嘘だが、何だか居心地が悪かったのは確かだったので、そのまま渋谷まで歩いてって「こっちの方が落ち着くわ〜」とか言いながら脂っこい肉やら何やらをベタベタ食して、ビール飲んで、酔っ払って夕方には家に戻ってきて、どっぷり疲れが出てきたため、この日はサザエさんを見終えたらきちんと寝室に行き、早々に就寝。
しかし、ありがちなことではあるが、23時ぐらいに急にパッと目が覚めてしまい、そのまま眠れずに放心状態で、たまにパソコンに向かって作業したりしながら、気づけば朝。
◆2009/4/20
頭に鉛のような重さと、全身にだるさを感じながらもそのまま眠らずに家を出て、月曜日の憂鬱な満員電車に乗り込む。この日は、
--------------------
と、物凄い中途半端なところで終わっており、自分でもこの時何を書こうとしたのかさっぱり分からないのだが、4/18に行った「株喜NIGHT」が、また今週の土曜日に開催されるので、この流れに乗っかって、そのお知らせをさせていただこうかなと思った次第でございます。
「も、もしかして、最初からその告知が目的だったんだろう。」
「そうだよ。」
ということで、以下告知です。
--------------------
深夜24時から始まる、カブキ者達による大人の文化祭!
来場者全員が主役のパーティ。題して「株喜NIGHT」!
http://www.myspace.com/kabukinight
クイズあり、希望者によるマイクパフォーマンス大会あり、
即興のバンド演奏によるテーマソング制作コーナーあり、
テキーラタイムあり、さらには黄金のMIKOSHIまで!
全ての愛すべきカブキ者達に捧ぐ。
「株喜NIGHT vol.7」
高円寺Mission'sにて
9/12(土)深夜24時スタート!
■チャージ:1500円(カブいた衣裳の方は500円ディスカウント!)
■DJ:くわい/カツ/佐藤boone学/ボス/フミオ☆ロメン/株喜
■VJ:bagbivonburh
■展示:結城ペテン
■フード:株喜亭boone楽(煮込み料理)
今回より、イヴェント来場毎にスタンプがもらえるポイントカードを配布!
--------------------
はい、以上告知でしたー。
ちなみに今回我々Very Apeは、イヴェント中に即興でこの「株喜NIGHT」のテーマソングを制作します。なのでVery Apeとしての出演ではありませんが、一応演奏はしますし、それ以外の時間は会場で飲んで騒いでブラブラしてますので、是非一緒に飲んで騒ぎましょう。

2
2007/12/27
いやしかし、なんでしょう。
例えば、自分の目の前に期限つきの課題がどっちゃりあったとして、どうして忙しい時とそうでない時の、その課題のやっつけ方にそんなに差が無いんでしょうね。
「ああ!やらなきゃいけない事が山積みなのに、時間が足りなくて全然できやしないではないか!」
とは言ってはみるものの、はたと気が付けば漫画本読んでいる自分。
また、ある時は「毎日寝るのが深夜4時過ぎで朝起きるのが7時だから、睡眠時間が平均3時間未満でございます。こんなんじゃ死んじゃいます。」とは言ってみるものの、冷静に思い返せば、昨夜の自分、変な時間から始まるつまらないスティーヴン・セガールが出てる映画をガッツリ観てしまい、挙句の果てには「小腹すいちゃったナリ。」とかほざいて、カップラーメンなんて食べているわけですよ。
もう「何やってんだ!」と。「早く寝ろよ!」と言いたいわけですよ。僕は昨日の自分に。
でも、最近の自分はそんなアホなことはしていないのです。
毎日面白おかしいことの連続で、死ぬほど忙しくて、そして何故か忙しい時ほどあちこちから普段無いような楽しげなお誘いを受けたりして、明らかに無茶なスケジュールでも何故かそれを全部受けてしまうんですよ。
そして、忙しくない時と同じ時間に寝て、起きて、音楽やって、遊びもやっているわけですよ。ホント不思議。
だって、ほら、その証拠に、暇を持て余している時ですらギリギリ月一更新のこのブログ、死ぬほど忙しくても更新頻度変わらないじゃないですか。
ねぇ、ちょっと、分かります?死ぬほどって大変なことですよ。
だってねぇ、例えば、横綱「朝青龍」がですよ。生後二ヶ月の赤子にマジでビンタかましたところを想像してみてくださいよ。
きっと赤子死ぬほど痛がると思いますよ。ギャーギャー泣きますよ。いや、むしろ死にそすぎて泣きもしないかもしれませんよ。それぐらい大変だってことですよ。死ぬほど忙しいっていうのは。
で、何がそんなに忙しい訳?って聞きたいんでしょ?お前さんは。
馬鹿野郎!こちとら死ぬほど忙しいって言ってんのにくだらない質問なんかすんじゃねぇよ!
とまぁ、そんなこんなで、人間忙しくしていると何故か普段思い出しもしないような昔の出来事を、ふと思い出してしまう訳でございますよ。ありますよね?そんなこと。
で、やっとこれから本題に入っていく訳ですが、その前に、ところで、あの、今更ながら、あの有名な『そ』から始まる例の宗教団体。あれって一体なんなんです?
冷静に考えると、僕はそれが一体なんなのか、実態を全く知らないんですよね。ただ、なんとなく周りの人間から聞いた情報とか、声高にアンチを唱える人間が数多くいたりだとか、そんな周りの影響を受けて僕の中にはあんまりよろしくないイメージがいつの間にか形成されている訳なんですよ。
それって本当なのかしらん?と今更自分の価値観をゼロにして真実を確かめてやろうなんて、そんな器用なことは人間にはできませんし、う〜む。
まぁ、なんにせよ。僕は完全なる無宗教であるし、正直なところどっちでもいいのだが、やはり僕の周りにもいる訳ですよ。それを信仰している方っていうのは。
中学生の頃の話だけど、同級生にちょっと可愛いなと思ってて、話をすると僕は緊張のあまりついどもってしまうという、まぁ今にして思えば普通に好きだったのかな?まぁ、そんな女の子がおりまして、別に中学を卒業するまでの間、なにか特別な関係にもならず、僕の気持ちも伝えず、でも高校に上がってからも僕は時々その子のことを思い出すという、まぁそんな感じの、なんだか淡いんだかやるせないんだか分からないけど、たまにその子に会えるかな〜とか期待して自転車でその子の家の周りぐるぐる回ったりとかね。まぁ、僕にもそういう気になる感じの子がいた訳ですよ。
で、時は流れて中学卒業から4〜5年ほど経過し、やって来ました成人式。
さすがにダ埼玉はヤンキーが一番モテるエリアなだけに中学の頃友達とかみんなが可愛いって言ってた子とかが子供なんか連れてきちゃって、見た目はもうただのヤンママですよ。しかも大概その子供の父親、要するに夫は同級生のこれまたヤンキーキャラなわけで。しかもそれで夫の職業は9割方ドカタね。
いやぁ〜、でも、そんなんでもなんだかんだ楽しかったなぁ成人式は。ホント。
なんか、うちの地元の成人式はさいたまスーパーアリーナでやったんだけど、僕等普通に普段観客がいるスタンド席にいて、会場には誰か偉いおっさんが登場する時とかレーザービームみたいのでビッカビカでしたからね。そして祝辞の時とかはその偉いおっさんの顔を巨大スクリーン越しに見る感じ。うちの地元は相当荒れてたから僕は密かにヤンキー共がはしゃいでクラッカーとか鳴らしてニュースになることを期待していたんだけど、そんな大掛かりなイヴェントだったもんで誰も悪さしなかったすねぇ。慣れない場所にタジタジで、かしこまっちゃったんでしょうね。恐らく。
で、式が終わったらすぐ「普段だったら絶対誘わないでしょ〜!!」っていう感じの絶妙に微妙なキャラたちをを誘って昼間っから会場近くで一杯飲んだりね。
そんで地元の飲み屋に戻ってきて、かなり大人数の同級生が集まって飲む訳だけど、これが最高でしたね。
まず、こういうイヴェントごとでは絶対でしゃばりたがるヤンキーが当然のように幹事をやっている訳ですよ。田舎だから。まぁ、それはいいとして、秀才やヤンキーやオタクなどが一堂に会するその異種格闘技的な居酒屋の空気に僕はテンションが上がりすぎて、相当酔っ払ってあっちこっちで絡み酒をかましてしまったわけですよ。
例えば、秀才やらその類のメガネ率が高い席に行っては、みんなが話してる内容を「うんうん」ってうなずきながら全然聞いてなかったり。そして話してる内容が分からないからつまんなくなって、去り際に「おい!頭脳!タバコに火をつけろ馬鹿野郎!!」と怒鳴り散らすなど僕のファシストっぷりを遺憾なく発揮したり。はたまた女の子のところに混じっていっては「イェーイ!」とか最初盛り上がるんだけど、結局共通の話題なんかありゃしないので、またつまらなくなって取り合えず携帯番号の交換だけしてもらって、あとはそこのテーブルの料理をすべて得意の海賊食いで片付け、最後は屁をこいてスカンクのように逃げ去ったり、隣の個室で飲んでいた同じく今日成人式だったという違う学校の知らない女の子四人組の席に一人で乱入し、一緒に写メを録り料理を勝手に食いまくるなどといった、野生の猿のような自由な飲みっぷりをかましまくっていたものだから、しまいにはヤンキーにも「さすがインディーズはやることちげーよ」などと言われる始末。
(ちなみに乱入した隣のテーブルの子と、その後仕事の関係でシラフのなんでもない時に再会してかなり気まずかったという後日談もあり。しかも再開したのが逃げられないエレベーターの中…)
まぁ、そんなふうに台風のようにあちこちのテーブルに現れては被害を出していた僕も、冒頭で書いたちょっと気になっていた女の子のテーブルにも自然の流れで上陸しまして、そこではうって変わっておとなしくなり、正座とかしだして、酔っ払ってないよって表情を作り「久しぶり!どう?最近は。」なんてできるだけ福山雅治みたいな声でその子に話しかけるわけですよ。で、まぁなんだかんだ色々な話で盛り上がりまして「今度ライヴある時観にいくから誘ってよ」なんてその子が僕に言うんですよ!「じゃ、じゃあ、連絡先を、こ、交換、しよ☆」と僕はどもりながらもなんとか連絡先をゲットし、舞い上がり、帰り際に道端で吐瀉物を撒き散らしながらも、携帯だけは大事に抱えて無事成人式も終わりましたとさ。
それから何ヶ月か経って、もうそろそろいい頃だよなってことで、震える手でメールを打ちましたよ。「今度ライヴがあるので来てね」と。その気になる子に。
そ、そ、そしたら……
キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!!!!
訳ですよ。返事が。
で、震える手でメールを開くと…
「ごめん。その日ちょっと用事があって無理そう…。また誘ってね!」
(´・ω・`)ショボーン
で、続きを見てみると
「ところで今度の選挙誰に投票する?もしまだ決めてないなら公明党の○○先生に投票してね!わたし応援してるんだけど、その先生はねぇ、かくかくしかじかで偉い人なんでございますことであるよ云々」
という内容でしたのよ。
てめぇ!ま、まさか、そのために俺と連絡先を交換しやがったのか!!
もう激冷めっすよ。気持ちが。僕の中の綺麗な思い出たちも一瞬で崩れ去りました。その子、けっこう優等生タイプだっただけになおさら気持ち悪い。なに?洗脳されてんの?普通いくら自分が個人的に応援してるモノや人があってもそんなに仲良くない人には勧めたりしないでしょ。
まぁ、こういう事があったから僕の中で『創価学会』が「気持ち悪いもの」になっているのかも知れませんね。まぁ、冒頭でも言ったように、実際中身はよく知らないから、本当のところは分からないけどね。ま、どっちでもいっか。僕にはあんまり関係ないし。
ああ!忙しい!忙しい!

0