横綱
朝青龍関にさだやす圭氏が書いた「
ああ播磨灘」の主人公
播磨灘を照らし合わせる人も読者ならいるだろう。
播磨灘という横綱はもちろん漫画の中での大横綱だが、最近やたら話題となっている「
横綱の品格」など全く無視。例えば、プロレスの様に入場や土俵入りの時には仮面を被って出てきたり、自分の対戦相手へはダメだしや倒れた相手に手を貸すどころか顔にまたがり四股を踏んだりと、とにかくやりたい放題。「
横綱とは?」という問いに「
強ければいい。」と普通に答えてしまう横綱だった。
横綱
朝青龍関はどうだろう。喜怒哀楽をストレートに表現する。大関だった当時、横綱
貴乃花関に敗れた時に「ちくしょう。」と大声で叫んだり、
旭鷲山関との土俵内外での争いや、横綱昇進した時だったか記者会見上で隣にいた
高砂親方が席を外した瞬間、おおあくびをしてみせたり、横綱審議委員会無断欠席等まだまだ書ききれないまでの騒動を起こしてきた。そして、朝青龍関の横綱論は、やはり播磨灘と似ており、「
相撲に勝たなければならない。」「
強くなければならない。」が前面に出ている。
先にも述べたが、喜怒哀楽をストレートに表現する性格だけに、当然「喜」や「楽」というプラス方向の感情も出す。
庄之助の最後の裁き後に花道で、用意した花束とその場でもらった懸賞金を贈ったり、優勝した後のとても嬉しそうな笑顔や(皮肉にもシュートが決まった時も同じ笑顔だった・・・)、花相撲などでは観客を楽しませようと努力している姿も沢山見てきた。
このように
朝青龍関にあって
播磨灘に無い素晴らしいところだって沢山あるのだ。(俺自身、播磨灘も大好きだが・・・)
また、
朝青龍関にあって
播磨灘に無い無くっていいもの。それが、今回の事件で露出してしまった「
気の弱さ」なのかも知れない。
現在、
白鵬関という「ああ播磨灘」で言ったら
太刀風のような往年の「品格横綱」が誕生して、更にヒール度を増した
朝青龍関だが、本人や
北の湖理事長のコメントなくしてマスコミが騒ぎすぎ、世論が傾き、問題の本質そのものが変化し、1力士の謹慎・反省そして復活という解決方向には展開せず、悪い方へと向かっているような気がする。
まずは、しっかり記者会見などで
横綱本人が謝罪し、
理事長が行き過ぎた報道にストップをかけるような会見をしてもらいたい。

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