かかか買ってきてしまった。
はやる気持ちを抑えつつ、開封。つったって昨日見てるから感動も今ひとつではあるな。そう、買ってきたのはタイトルにも書いた「オリンパスフレックス」である。メーカーでは型番を付けてはいないがマイナーチェンジされた三代目のタイプ、一般的にはBII型と呼ばれている。
1950年代に日本で大ブームとなった二眼レフ"Twin Lens Reflex Camera"の中でも最高級の部類に入るモノだ。このカメラの最大の魅力は撮影レンズにF2.8の明るいレンズを採用している事だ。ビューレンズに2.8を使っている物はままあるが撮影レンズに2.8を採用している物は世界的に見ても少ない。ドイツのローライフレックス2.8シリーズが有名だが、国産ではフジカフレックスとビューティーフレックス、あとはオリンパスの二機種だけだったと記憶している。
当時の高千穂製作所(後のオリンパス光学)はこの二眼レフブームに乗ろうと開発したモノらしい。レンズもさることながらカメラの作りもオリンパスらしいしっかりとした作りで最高級機種にふさわしい精密感がある。制約はあるがデジカメの登場さえなければ現在でも第一線で使えそうである。
ただ私が入手した個体は昨日も書いたとおり撮影レンズに拭き傷が多数あり、添付されていた修理票によるとカビ、傷、曇り取りを施してあった。現在曇りはないがコーティングに食い込んでいたカビの痕と拭き傷は残っている。完璧な描写は期待出来ないがどのくらい写るか楽しみではある。
実は仕事の予備カメラで中型カメラを物色していたのだが、コイツを予備に使うのはちょっと厳しい。仕事では全てデジカメに切り替えても良いのだがクライアントの希望でアナログもまだまだ現役。難しい時代である。個人で両方の機材を揃えておくのは大変・・・・と愚痴ってもしょうがないのでお題に戻る。
レンズは75mm F2.8だが御覧の通り。
傷とコーティングのムラが判るだろうか?ただし、傷があるから全てダメという訳でもない。巧くイメージに嵌ればソフトフォーカスレンズとして使うという手段もある。古い綺麗なレンズで平凡な描写をされるよりよっぽど面白かったりする。
それより気になる点が2つ。ピントノブを最短に合わせる途中で1m付近で「ポン」と小さな音がする。何か引っかかっているのかも知れないが、もしかしたらパララックス注意を喚起するための音なのかも知れない。もう一つは同じくピント繰り出しノブの距離目盛りがフィート表示になっている点。もしかしたら逆輸入された個体かも知れない。
ところでカメラを請け出した後、また中古のショーケースを眺めてみたら何と!今度はコニフレックスが並んでいた!値段はオリンパスフレックスの半額!程度は同程度だがこちらもちょっと欲しかったりする。どうしてこう、欲しいカメラが次々近所で売り出されるのかナゾだ。

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