2017/12/28

VICTORIA クリスマスSP2017  トム・ヒューズ

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クリスマス当日までの数日間を描いたスペシャル番組。

クリスマスといえば欧米では1年のうちでも最も家族に関わるシーズンならではの心に触れるエピソードでした。

ヴィクトリアとアルバート、それぞれが幼少の頃のクリスマスの思い出に今でも縛られていて、それぞれが「いちばん良い選択」をしているつもり。

そして夫婦だけでなく、叔父さんとか、自身の親とか、兄弟も大きい意味で家族。

解決できない問題もあるけど、それでも痛みを抱えながらも人生が先へと進めるのが幸せなのでは・・・

といちばん思わせたのが、アルフレッド卿とミス・コーク。

完璧な絵のような幸せでなくてもいい、

ということをシンボリックに見せていたのが、ヴィクトリアがアルバートにプレゼントした自分の肖像画だったのかな。

奴隷制度と植民地問題、それから新しい資本主義経済と新しい階級移動の夢もチラリと挟み、時代を匂わせた良い造りのエピでした。


しかし日本テレビ放送はどうなるのかな。シリーズ2もこれからだったら、ちょうど来年のクリスマスに合わせたらいい感じで見られると思うんですけど。

ENDEAVOURモースもEテレで放送が決まったNHKさんに期待します❤️
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2017/10/20

VICTORIA 0208  トム・ヒューズ

一つ一つの出来事は文字どおり小エピソードふうなヴィクトリアのドラマですが、早くもシリーズ2が最終回となりました。

ヴィクトリアとアルバートの力関係の緊張も、夫婦とはいえお茶の間感覚一切なくていつも真剣勝負なので面白いし、

ジェナ・コールマンってドクターに出てた時は「顔は可愛らしいけど濃くて現代ふうじゃないし背も低そうな日本人ぽい体型でイギリスの女優としてはどう?」と思っていたのですが、それが見事にこの役にぴったりで、すごいキャスティングだと改めて唸りました。

レオポルド叔父さん役のアレックス・ジェニングスがいつも通り善人なのか悪人なのか、頭がいいのか悪いのかわからない、複雑な役柄でとても好き!

しかしよく考えてみると、英国ドラマってほとんどの登場人物が善人でも悪人でもないから面白いのかも。

V&Aの愛は史実として、多少のハラハラはあっても安心して見ていられるのですが、

予想外のロマンスでかなりドキドキしたのがこの人でした。

ロード・アルフレッド。

このシーンには胸にメガトン級の重りがズーン・・・・

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彼はドラムンドと長いことお互いを意識した後、やっと心を確認しあったというのにドラムンドの将来を考え結婚を促したことでディナーが台無しに。

デートのやり直しとして、レストランで彼を待つアルフレッド。

彼は来れません。

ドラムンドというロバート・ピールの個人秘書は実在の人物でしたが、実は時代が若干ずれていて、アルフレッドがヴィクトリアに仕える前にすでに暗殺されてたとThe Radio Timesに書いてありました。

ですのでこのロマンスはドラマのオリジナルということですね。

それでもアルフレッドが可哀想で可哀想で、これからのシリーズで彼をなんとか幸せにしてあげて欲しいです。

あと、もうひとりの気になる行方はアルバートのお兄さん。やっと意中の女性と結婚できそうな時に、性病が治っていなかったことが発覚。う、これはどうなる・・・恋愛も大切だが、彼は公国の元首エルンスト二世。当時梅毒はすごい勢いで欧州に広まっていたとの歴史があるけど、身分の高い人の場合って病名は伏せられたんだろうか。

私の気がかりはそういう不幸に見舞われた明るい男たちだけれど、

12月にはクリスマススペシャルでV&Aにまた会えると予告編が出てました。
あとたったの2ヶ月、楽しみ!



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2017/10/9

VICTORIA 0207  トム・ヒューズ

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女王狙撃未遂事件を受けて、武装パラソルなるものを発明してきたアルバート。

キングスマンならぬクイーンズマンですか?!
とみんなに言いたいけど、果たして「キングスマン」と「女王ヴィクトリア」の両方ともファンな人ってどれくらいいらっしゃるのでしょう?!

傘を女王の前で広げて、「これね、僕がデザインしたんだよ。甲冑のチェーンを縫い付けたから。色も君の好きな紫だし、使うでしょ。」

イギリスでは傘を家の中で広げるのは縁起が悪いとされているので、「ここで開くのはお止めください!」という家庭教師レザン。アルバートに「迷信だよ」と言われても、木製のテーブルをコンコンと叩いて、悪いことが起こらないようにするおまじないのtouch woodをしたのが笑えました。


そして暗殺未遂容疑者は逮捕されても女王周りの警備は厚くなり、ヴィクトリアはその窮屈さからスコットランド行きを思いつきました。

前のエピでもアイルランドに行こうとしたし、よくヴィクトリア女王の性格は直情型と書いてありますけれど、ちゃんとドラマでもそう描かれてるんですね。

今のエリザベス女王は夏はスコットランドのバルモラル城に滞在しますが、まだこの時代は王家のものではなかったと見え、なんとか公爵様のお屋敷を訪ねました。

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ハイランダー達のプライベート軍隊を持つ公爵様のお出迎え。

キルトとカラフルなハイソックスにベレー帽、いつ見てもいいものですね!!
「アウトランダー3」も早く見たい。日本では明日からフールー配信ですよ!

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外観は質素なお屋敷ですが、お部屋の壁には鹿の頭がズラーーーリと並べられて圧巻です。椅子の張られた布もスコットランド国花のアザミ柄だし、日本のデパートの英国展のようですがこちらがオリジナルです。

そしてスコットランドでも、どこへ行くにも目が覚めても、バグパイプに囲まれた生活に窮屈を感じたヴィクトリア&アルバートは、釣りに出かけた帰り道に、乗馬をして道に迷ってしまいます。

馬に川を渡らせ、霧が立ち込める見渡す限りの森と草原・・・

ああ、2年前に1人でバスに乗ったスコットランドを思い出す寂しさよ。夏は日が長いと油断してると9時過ぎには暗くなって、ショッピングモールと町の間は見渡す限り緑ばかりで自分が降りるバス停はどこだかわからなかったあの恐怖。

私たちは歴史上、女王夫妻がこの後も無事なことを知っているので、心配したのは女王をお世話している公爵様です。あ〜あ、お気の毒。

そして一緒にロンドンから来た側近の人たちも責任を感じてまんじりともできずに一夜を明かすのですが、

女王たちが見つかり、解放された喜びにあふれた戸外のパーティーの片隅で、私がかねてから目をかけていたメンズチームが、

喜びにとどまらず愛を見つけあう一幕が用意されているとは・・・!!!

その美しいチームは、どういう人たちなのかドラマでは初登場のシーンなど皆目覚えてないのでこの機会にやっと調べてみましたが、

イギリス中の注目と見えて記事になっていたから楽に突き止められました。

アルフレッド卿は軍人で議員でもあり、女王の廷臣、私的には容姿も良いのでアントワネットのオスカルのようなお気に入りの近衛兵的な存在かと思ってました。

かたや、エドワード・ドラモンドは首相ロバート・ピールの個人秘書。なんでそんな人が首相ではなく女王の周りにいつもいるのかと不思議ですが、いわば女王が勝手なことをしてないか首相が遣わしたお目付役かと思うんです。それで女王に疎まれにくい美男の若者を送ったと。

で、エドワードは婚約者がいて、アルフレッド卿とはよくその話題になってたのですよね。その時は、2人はプライベートなことも相談しあえる親密な友・・・男社会ではあまりない本音を言える関係なのかと微笑ましく見守っていたのですよね。

それで、今回の、宮廷を離れたスコットランドの空気の中で、美しい美しいキスシーンが投入されたのでした。

「アナザー・カントリー」「モーリス」に並ぶ愛のキス・・・胸が苦しくなるのはこの時代まだそれ自体有罪行為だったからですね。

その2人を見つめるミス・コーク。このお嬢さん、以前はアルバートのお兄さんにも恋してたし、いつも叶わぬ恋。

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2017/10/5

VICTORIA 0206  トム・ヒューズ

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ヴィクトリアが産後鬱だったり、アルバートが自らの出生の秘密に並んだりと言った、プライベートなエピが続いていたシリーズ2でしたが、

今回は、アイルランドのじゃがいも大飢饉と、下水道やトイレ改革に勤しむ王配殿下のエピでした。

時のイングランド政府はアイルランドの飢餓なぞ対岸の火事。それどころか飢えで農民が死んでいても、農作物は輸出されていたとのこと。

アイルランドでは当時の人口600万人台のうち150万人が飢餓や移民で減った歴史的な飢饉だったそうです。4分の1が減るとは凄まじいですね。

ヴィクトリアは自分の子供を抱きながら、「自分の子(国民)を飢えさせるわけにはいきません」と首相に泣きながら訴えました。

政治家に涙を見せるとは感情的な女王様だな、と私は思いましたが、

また、宮殿内の男性も「女は感情的だから」と言う人もいましたが、

ヴィクトリア時代、帝国主義で白人以外の世界の国をどんどん植民地化して「日の沈むことのない帝国」を築きつつも、植民地の人たちからは女王は人気があり、それは「母」として慕われていた、という話を思い出しました。

感情は知性を妨げるもの、という図式が一般的ですけど、知性だけでは築けなかった大英帝国だったのですね。

ヴィクトリアがアイルランドを気にかけている間に、アルバートの方は宮殿の敷地の下を流れるローマ帝国時代の下水道を見たり、ロンドンの衛生状態を勉強して、バッキンガム宮殿に水洗トイレを作っていました。チャリティは身近なところから、とまずは自分の使用人の衛生状態の改善とは、なかなか家庭的な旦那さんです。

それと気になるのが、アルバートの兄アーネストがひょっこりロンドンに現れたと思ったら、それはどうやら梅毒治療を匿名で受けるためだったようで。お父さんを亡くして女遊びをアルバートにたしなめられていましたからね。。。

それが毒性のある水銀治療で、アーネストが心配!梅毒は1840年代にヨーロッパで広がっていたそうで、コルボーグ公国の君主が梅毒って歴史上の事実なのかわかりませんが、子供も望めなくなるとか。一国の主が世嗣ぎを持てないって国の不利益で心配!まだ結婚もしてないんですけども。


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2017/9/30

VICTORIA 0205  トム・ヒューズ

今週もとっても面白かったVICTORIAシリーズ2エピ5でした。

ナポレオン以来戦争を続けていた英仏が、スペイン女王の結婚をめぐってまた怪しい雰囲気になっています。

スペインと同盟を結ぶ国はヨーロッパにおいて国力を増し、結べなかった国は取り残されるので、スペイン女王が英仏どちらかに近い夫を選ぶかで勢力の均衡が変わるからです。

フランスは時にナポレオンが退位し、ルイ・フィリップ王が君主、スペイン王女と自分の息子を結婚させて革命以来不安定なフランス王家よりもスペインの王家とのつながりで子孫の安定を図ろうという画策ですね。

一方、イギリス王家のヴィクトリア&アルバートは2人共ドイツのコルボーク公国の血を引いているため、2人の叔父のベルギー王レオポルドの息子をスペイン女王と結婚させたいこともある。だがそれよりもまず、フランスがスペインを手に入れるのをイギリス政府は許せないわけです。

ヴィクトリアは、年若く摂政の母親に決定権を握られるスペイン女王に「poor girl」と自らの過去に重ね同情しつつも、首相ロバート・ピールの懸念に対して「私が話してみましょう」とフランス行きを決行します。

さて面白いのがこれからで、ドーバーを船で渡りフランスへ旅立つご一行の浮かれた様子で、当時からフランスがイギリスにとって敵ながらも華やかな国としてみんなが楽しみにしているのが伺えます。アルバートと衣装係長バッカルー公爵夫人以外は。

ヴィクトリアが旅支度をしている時から「絶対持っていく!」と言っていたのがこちらの愛犬ダッシュの刺繍入りのバッグ。

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なんて愛らしい!イギリスも日本のオタク趣味に近いですね。

・・・しかしこのワンコバッグも、港に迎えに来たフランス王側近の婦人達の目には「あまり趣味のよろしくないもの」と映ったようで、「あのバッグ見ました?」「ありえませんわね」みたいなこと言われてましたwww

いつの世も、流行最先端というのはある程度パターンがあって、そこから外れるものは「オシャレでない」という烙印を押されてしまうようで。

そしてそして!そんな自分を見る目に気づいたヴィクトリアは、フランス人のおしゃれを取り入れて、お化粧をして晩餐会に現れましたが、フランス王やアルバートの兄エルンストが彼女に賞賛の言葉をかけたのと逆にアルバートは無言。

実直な性格なので素直に褒めるのが恥ずかしかったのか?と思ったら、なんと化粧そのものに拒絶反応を起こしていたアルバート!!

イギリス人の貴族ってお化粧はしてなかったの?と私もびっくり。髪型やドレスには気を使っても、どうもイギリス人たるもの、顔にペイントを施すのは人工的という考えだったようで・・・後のエリザベスなんて1050年代に真っ赤な口紅ですし一体いつから変わったのでしょう。

で、この怖いものでも見たようなアルバートの表情とセリフがおかしくておかしくて。

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ドイツ人のアルバートにとっては、イギリス人以上に「自然に反するもの」は耐えられないものだったのか、それとも彼の性格なのか。

そしてフランス滞在中はフランス文化が「洗練されているはずであるが笑えるよね」的に描かれていて、それを主張するイギリス人の頑固さ、イギリスの食事にこだわる様子が自虐ネタに。例えばトーストが食べたい公爵夫人はフランスパンをつまんで「妙なカタチだこと!」と言い捨てるし。

そしてそして!

フランス文化に辟易していたアルバートが、美しく手入れされた庭園でのピクニックを抜け出し、フランス王子と森に散歩に出かけた時のこと!池を見つけて服を脱いで飛び込むアルバートに誘われても、「冷たいし濡れるし文明的でない」と断るフランス王子に追いついた、イギリス勢の若者2人の明るい顔と言ったら!

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おもちゃを見つけた子供のような2人の顔!

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すっぽんぽんで池ではしゃぐ3人の男と言えば、「眺めのいい部屋」から「戦場へのラブレター」までイギリス映画の十八番なのでしょうか。3人に次いで水に飛び込んだのはアルバートの兄エルンスト。彼は父亡き後、公国の君主となったというのに。王家だろうが公家だろうが池を見ると入らないではいられない男たち。。。

を木陰でタバコを吸いながら尻目に見ていた王子の結婚のライバルは、アルバートやエルンストの従兄弟。

子息とスペイン女王の結婚を考え直すよう説得に来たヴィクトリアにフランス王が言ったのは、

「美男子のコルボーグの王子達がヨーロッパ中の女王をさらいコルボーグ帝国を築かせるわけにはいかん」

これは本音だろうと思いますが、ヴィクトリアはこれに対して

「私はさらわれたのではなく、愛しているから結婚したのです」

美男に惚れて結婚したこととさらわれたのは意味が違うのは、彼女が全ての決定権を持つからでしょうか。私には同じ意味に思えましたけど。

でも、自分の本当の父がレオポルドであると父の葬儀で聞いてきたアルバートが、ついに自分たちの結婚と子供達は正統でないかもしれない苦しみをヴィクトリアに打ち明けた時のヴィクトリアの言葉、

「あなたが自分を誰なのかわからなくても、私にはわかっています」

これには胸を打たれ、愛してないと言えないよなぁと涙が出ました。その時スクリーンでもアルバートの頬を涙がつたっていました。。。
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