2018/3/9


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Colours

今までは1シリーズ4エピ構成の「ENDEAVOUR」だったので、この4話目というのは最終章のためクライマックスとして辛く重々しいエピでしたが、このシリーズ5は全6話の大判振る舞いですのでまだ(モースにしては)重々しい空気は立ちこめていません。

そうそう、その「ENDEVOUR独特の重く暗い雰囲気」は何なんだろうと時々思っていました。同じモースシリーズの「ルイス」は同じオックスフォードの同じ警察でももう少し軽快な良い意味でヌケの要素があるというのに。

でもふと、中年モースの苦虫噛み潰したような顔を思い浮かべたら「ああ、あくまでもENDEAVOURはモースの過去」の物語、ルイスはルイスの現在から未来に向かう物語、とふたりのキャラの違いと時制の違いを思い出したのでした。


さて本エピは「Colours」というタイトルでオックスフォードの人種問題が出てきます。イギリスにはいつでもこの問題があるのでしょうけど、2018年現在のご時世にも通じるし、さらに軍隊が舞台の事件現場で、殺人の引き金となったのも差別感情が絡んでいました。

近年アメリカ映画で黒人差別の歴史を少し知る機会がありましたが、このエピでもオックスフォードの1960年代末に、ヘアサロンで「NO COLOURED/白人専用」という張り紙がありました。しかもそれが白人顧客が黒人と同じタオルを使いたくないという理由で店側が止むを得ず対処しているということ。少し前の時代に同じ人間に汚い意識を持っていたという生々しさ・・・。

そんな真面目なことも考えましたが、

サーズデー&モースが黒人の活動家に話をしに行き、「マーカス・ウィリアムだな?」と声をかけたところ、「マーカス・エックス、元のアフリカの苗字では」と返されたので、「そうか、ならファーストネームで行こう。私はフレッドだ。」と言い出したサーズデーだったのに、続いて「彼はモース。」とやっぱりモースはモースなのには笑えました。タイトルはエンデバーでも絶対にその言葉は出てこない。私の読みでは誰かがモースをエンデバーと呼んだら最終回になっちゃうのでは。

ところで、このエピでは「サーズデー警部が華々しく踊っていた」シーンから始まったので、もしや彼のダンスに関する過去の物語でも出てくるのか?!と期待してたら軍隊時代の若々しいサーズデーがっ?!と飛び上がったら息子のサムくんでした。似てますね?!家にいたときはそう思いませんでしたが、ちょっと顔が丸くなったらソックリさん。

しかし軍隊に入隊したら同じオックスフォードなのに家にも帰れないとは随分厳しいわりに、ファッション雑誌の撮影は許されるってかなり違和感が拭えませんでした。軍の駐屯地は国家機密ですよね?戦車も含めて撮影なんて許されるのでしょうか。

テムズバレー署新人のファンシーとトゥルーラブがちょっといい感じになっている一方、

前回サーズデーの娘ジョアンの引っ越し祝いパーティーにモースが招待されて、ふたりが見つめあっていい雰囲気と思ってたらジョアンが友達を紹介しようとして、モースは余計なお世話とばかりにさっさとパーティーを去ったはずだったのに、

ちゃっかりモースはそのフランス娘とラブラブになってました?!

とっさに思い出したのはドラマ「The Hour/裏切りのニュース」でベン・ウィショーのフレディが本命ではないのに結婚した相手もフランス娘だったこと。しかもふたりともイギリスの女の子が全員ロングヘアの時代にショートカットでモダンなのです。

寂しいインテリイギリス男は自由なフランス娘に弱いという傾向でしょうかっ?

実は私最初モースと冒頭で出てきた女の子がジョアンの所で会ったフレンチとすぐには思い至らず、フランソワーズ・アルディの名曲「さよならを教えて」がいきなり鳴り響いてどうしちゃったんだろう?!と思ったのですね、だってモースといえばクラシックなのに。

でもフレンチ・ポップスが鳴り響いちゃうくらい、モースは幸せそうに彼女を見つめていて、モースにもようやく青春が戻ったと思いきや、彼女の方はただの気まぐれのお楽しみと言い切っちゃうし、可哀想なモース。

でも肝心の事件は現場の物的証拠とヘアサロンでの聞き込みを結びつけ見事解決に持ち込んだモースでした。


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2018/2/25


Passenger

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いよいよモースとフライデーの勤務するオックスフォード・ポリスがテムズバレーへと統合するのにまたまた外部の変な輩が入り込んできて、警察内部で不穏な空気です。

Robbery(強盗)と呼ばれる部署の主任警部と巡査だったかな巡査部長だったかな、感じ悪くていかに今までがいいチームだったか改めてわかりました。

そしてミス・サーズデーことジョアンはまたママとはうまく行ってるようですが、まだパパとはちょっとぎこちなさそう。でも徐々に家庭内の関係は回復の兆しが感じられますが、

いつもヤキモキするジョアンとモースの関係は、また今回のエピでも「なんでそうなるの〜?!」的な・・・

だって上の写真でもそうですけど、2人の間にはいつも特別な空気が佇むというのに、どういうわけか親密になるのをお互いに避けている感じなんですよねー

それって、彼女のパパが彼の上司だから、というだけなのでしょうか?恋に発展するにはお互いを別の角度から知りすぎてしまったからいけないの?

今回はジョアンがフラットの引っ越し祝いパーティーにモースを呼んで、よりにもよって、モースに友達を紹介しようとするとは・・・(涙)

私はジョアンを特に好きというわけではないけれど、気が気でない2人です。

事件の方は、姉妹のすり替えというキーが、なぜか冒頭でわかってしまったのは私だけでしょうか。

今回も登場人物が多くて、鉄道マニアの男、駅長(てか1人しか従業員いないふう)とその奥さん、酒泥棒軍団、被害者女性の姉と経営に苦しむ男がどう絡んだのか正確に把握できないまま終わってしまいました。

でも母の愛を妹に取られたと思い込んでた姉が、妹に嫉妬するのに「バレエもフィギュアスケートも乗馬も彼女ばっかり・・・」って言ってましたが、そりゃひねくれもするわ!と同情してしまいました!

今回も美人さんがたくさん出てきて楽しいモースでした。やっぱり60年代が舞台なのはいいなあ!ラストでケネディ大統領が銃弾に倒れたとラジオが言ってました。ということは69年?もう60年代が終わってしまう?(私の聞き違いだといいけど)

モースは70年代まで続くのでしょうか。「ライフ・オン・マーズ」の時代に追いついちゃうのでしょうか?変な感じです。モースはベルボトム似合わない。

さてあらゆる疑問解決にもう1度見なくちゃ。


ところで、イギリス放送のコマーシャルには、警察の「あなたの協力が捜査の役に立っています」的なのがあってハッとしました。日本では、JRやJPはあっても警察の宣伝はテレビで見たことないような。


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2018/2/16


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眉間にしわを寄せたモースに似つかわしくない背景ですが、設定の1968年から見ても古めかしい映画館の売店コーナーです。モースは、殺人の凶器となったオレンジ・スカッシュを調べているのです。

今エピの舞台となったのはそんなレトロな映画館で、2本立ての特集(ホラーとか)を上映し、終わるとオルガンがステージにせり上がってきてゴッド・セイブ・ザ・クイーンを生演奏し観客も起立してそれに応えるという・・・?!昔映画館で国歌がかかったという話は聞き覚えがありますが、オルガニストを抱えていたとはビックリです。

写真の売店だけでなく、首からトレイを紐で釣って鼓笛隊のような制服を着たお姉さんが客席でもドリンク&お菓子を売っていました。それにカクテルバーもあります。映画館というよりも劇場ですね。


このエピのタイトルCARTOUCHEは、古代エジプトのファラオの名前を囲む文字というか絵文字のことです。

映画館で上映されていたのも「ファラオの呪い」などイギリス人のエキゾチック趣味を掻き立てるステレオタイプのホラーで、それをエジプト人考古学者が怒りまくって「イギリス人には面白いだろうがエジプト文化の冒涜だ」とか昨今の人種差別問題は60年代からすでにあったものとして見せていました。

サーズデーの娘ジョアンもインド系移民の市民相談室で働いていてその建物が襲われたり、ちょっぴり社会問題を盛り込んではいたけど、それがプロットに重要に絡みはしなかったような。

そんなことより、今回は、ほぼずっとグレーの空模様と渋い表情の続くサーズデーとモースのお話の中で、中休みとでもいうのか、0501でモース固いよなあ大丈夫か、と心配していたばかりだというのに、街で会った女の子と飲みに行ってそのままストレンジとシェアしているフラットにまで連れてきちゃった・・・?!

女の子は朝方ストレンジと顔を合わせて「エヘヘ」な表情で帰って行ったけど、なんとサーズデーの姪っ子だったという・・・?!

それでそのキャロルって子はジョアンの従姉妹だからああいう親戚の集いでは年頃も近いし絶対仲良いはずよね、キャロルがジョアンにモースとのことを相談したらどうするの?!と私は1人でドタバタやきもきしてしまいました。

キャロルの父はサーズデーのお兄さんですけど、これがまた偶然レストランで会ったブライト警視正のことをレグとかタメ口きいちゃうし、全然似てないヤクザな男でした。でもキャロルちゃんはかわいいんですけどね。モースは彼女とのことを「マチガイ」とか言ってひどいわ。

今回の事件は、50年も前の軍隊での出来事にさかのぼる重い話(毎度ですが)ではありましたが分かりやすく、モースのデートもあったしファンシーに厳しいのも相変わらず、サーズデーはジョアンと少しだけ距離を縮めて爆弾兄弟はおとなしく帰って行った、楽しく見られたエピでした。

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2018/2/15


このitvの予告は0501のみでなくシリーズ全体を含むようなので、ネタバレ嫌な子さんはパスしてくださいね。



モースとサーズデーが戻ってきました!

撮影の様子の写真などはチラ見してましたが、毎回、夢かな?という気分です。人間が演じて人間が作ってる実感がありません。誰でも行けば踏めるオックスフォードの石畳の上で、このような演技が行われて撮影されたのかと結びつかないのは何故なんでしょう。多分、1960年代という時代設定のせいでしょうか。

時代といえば、ドラマの中の世界はいよいよ1968年になりましてOxford City PoliceからThomas Vally Constabulary(リンク記事の下の方に書いてます)へと警察組織の変化の時期です。

しかもモースは試験に合格してPC/巡査からSergeant/巡査部長へと昇格しました。先に昇格していたストレンジと同じ管轄で2人同ランクになって、このままでは組織上適切でないと警視も憂いてます。ストレンジとは今回同居してるモースです!ストレンジがゴハンをテキパキ自炊してるのが所帯じみてていいですね。方やモースが生活力なさそうですから。

がうまい具合(?)に新人が配属され、サーズデーはモースの下にそのファンシーをつけてモースの立場を守るつもりですが、イマドキの礼儀を知らない大衆音楽好きの若者にモースはついにモースらしさを発揮し始めました!

いやいやいや、中年モースが若ルイスに言いたい放題なのは中年だから安心して見ていられましたが、まだお腹も出てなくてファンシーとそう変わらない風貌の青年モースが苦言を発してるとハラハラします。モースはまったく間違ったことは言ってないけど。

ところでそのファンシー役の俳優の名前がルイスというのが笑えます。

警察組織も変化のただ中ですが、サーズデーの娘ジョアンが家出からオックスフォードに戻ってモースとばったり再会しました。が、サーズデー家ではまだ父娘の関係はギクシャクしたまま。サーズデー辛そう。しかし私は彼女の家出の理由が未だにどうもピンとこないんですよね。

世の中の厳しい父親が娘に本気で嫌がられるのは、うちの娘やその同級生を見ていてもわかるんですが。男親は子供(だけじゃないけどね)の気持ちを推し量った上で発言できなくて、自分の意見を頭ごなしに押し付けるようになってしまいがちなんですよーー・・・それは普段から相手の都合など何も考えてないからだけど、子供という立場が弱い者にとってはウザいよね。。。

そういえばシリーズ4でジョアンは流産してましたよね。そんな傷ついた彼女に寄り添ったモースですけど、やっぱり2人の関係は発展せず。上司のお嬢さんだからなの?モース。

職場にもトゥルーラブという可愛いくて真面目な女性同僚がいますけれど、なんだかんだ言ってモースの周りには美女が多いです。

この0501でもまた犯罪に美女が絡んで、娼婦に誘われるモース。いつ娼婦の手に落ちるかとハラハラします。なんとなく、固いんだかフラフラしてるのかわからないモースです。

あ、だからファンシーにもなめられたのですね。早くファンシーが切れてモースに物申すのが見たいものです。でも警察の上下関係は厳しいからそれはないかな。

シリーズ5はエピが6つもあるというのですから、サーズデーとジョアンの関係、モースの恋人(?)、ファンシーとモース、ストレンジとモース、お楽しみもいっぱい!
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2017/5/19

主任警部モースを見終えて  モース&ショーン・エヴァンズ

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ANXミステリーでの「主任警部モース」の最終話(第33話)まで見終えてしまいました。

エピ名が「The Remorseful Day」って変じゃありませんか?!Remorsefulは「後悔の」という意味で邦題は「悔恨の日」となっていますが、

remorseがモースにreがついている形というのが『何なの?!この単語?』って思いますし、意味は「1深い後悔,悔恨;良心のとがめ,自責の念」とあり邦題はこれかと思われますが、「2 ((廃)) 哀れみ,慈悲,同情 」という意味もありました。(goo辞書)モースにはこの廃れた意味がピッタリだと私には思えます。

なぜこんなことを考えたかと言いますと、前のエピでモースは病に倒れて入院し、かなり危険な状態だと診断され、警視正ストレンジにはどうせもう直ぐ定年退職なのだからと早期退職を勧められます。しかしモースはそれを断り、病も治りきらぬというのに職場に復帰しアルコールも止めていません。入院中にもウィスキーの瓶を忍ばせていたくらいです。

つまり、モースは病だろうと何だろうと、自分の好きなことをして最終話で心臓発作で倒れたんですね。ということは彼の人生に「後悔」はなかったのじゃないかなあ。

では Remorseful は何だったのか?単なるモースの名前が入った単語の遊び?
このフレーズはデクスターとモースが好きだったA.E.Housmanの詩からの引用で、寂しい死のことをとうとうと謳っているのでモースの死にちなんで引用してだけかもしれません。その詩の訳だと「悔恨の日」でいいんです。

でもおそらくそれは、モースを見守る視聴者にとって、そしてルイスにとっては「哀れみの日」でもあると思います。

元の詩の訳も、寂しい死なのだけど、死を客観的に見たら、後悔ではなく哀れみなので、このRemorsefulは両方の意味が入っていると感じます。

特にルイスにとっては、彼はいつもモースの下でこき使われてきたと周囲から思われていて、昇進試験に受かっても警察ではそのポジションは同じ署では限りがあるのでモースがいなくならない限り、ルイスが逆にどこかへ行かないといけないという状況なので、

ルイスにとってはせっかくいい仕事をしても上司であるモースにいつも手柄を取られ、しかも昇進できない立場にいました。

当のルイスはあまり気にしてなかったのですが、出世よりも家庭のある彼にとっては収入アップは子供の成長につれても必要なわけで、それと周囲が「いつもモースのいうなりでいいのか」なんて口出しもするし、一応自分の仕事には誇りを持ってやっているので、

退院したモースが、ルイスのやりかけの仕事に無断で立ち入ってきた時には、彼も本気で怒ってました。

実はモースの仕事とプライベートにも関わるその仕事だったんですが、ルイスはまだその時点では知らないので、かなりモースを疎んじました。

一方モースの方は、それなりに自覚もあったようで、弁護士に遺産をオーストラリアに住むガールフレンドと何かのチャリティと、そしてルイスに分けるよう言っていました。

そして心臓発作で倒れ救急車で搬送された病院で救急用のベッドの上で事件を解決しルイスに指示を出すんです。モースは虫の息、ルイスは捜査に走る。

そしてルイスがモースの指示で事件の確証を得ている頃、モースは病院でストレンジに「ルイスにありがとうと・・」という最後の言葉を残して息を引き取ります(涙)。最後の最後にルイスのことを思って・・・

モース&ルイスの最後の事件を解決し、それを知った時のルイスの心境や。




モースが散々芸術論をルイスに語っていた時、私は、

「もう、ちょっと頭がいいからって、クラシックだの古典絵画だの、芸術芸術ってうるさいおっさんだよ。自分では芸術を生み出せないくせに」と思っていました。多分、ルイスもそう思っていたはず。

そのルイスが後のスピンオフ「ルイス警部」ではワーグナーを1人で聴いているのを見るととってもとっても切なくなります!

が、それが「ルイス警部」を盛り上げる要素でもあるという。

ということで、モースの最終話を踏まえて、ただいまANXミステリーで放送中の「オックスフォードミステリー ルイス警部」の続きを見ていきます!毎週木曜日の夜8時、来週は0404で「ルイス」はシリーズ9まであるので中盤に差し掛かりました!
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