2020/10/27

クイーンズ・ギャンビット  その他の映画・ドラマ・舞台

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Netflixで10/23に全世界で同時に配信がスタートした「クイーンズ・ギャンビット」全7エピを昨夜見終わりました。よく眠れました!

タイトルはチェスのオープニングの戦術の名前で、男社会のチェス界(少なくても60年代には。現在では?)で勝ち抜く主人公ベスの女王っぷりも匂わせます。

理系の研究者だったシングルマザーの孤児がチェスの天才としてのし上がっていく過程を美しいファッションフォトのような映像で堪能できます。ベスのファッション、孤児院のダサルックもパリのドレスもかわいい!そしてヴィシュアルだけでなくおもしろい!目と心の栄養です。

一匹狼の孤児が世界チャンピョンを目指す、って物語の古典でこれまではヒーローものだったのがヒロインというのが現代的ですが、原作小説は1983年に発表されています。

アーニャは映画「EMMA」に続き主役で大きな黒い瞳がちょっとダコタ・ブルー・リチャーズに似ていますが、このふたり、体型もちょっと似てて全身の印象はスラリとしてるんですけど上半身がどこかモッサリしてるんですよね。でも目力が超強力で魅力的なことには変わりありません^^

トーマス・ブロディ・サングスターも童顔なのに髭面でチャラいファッションで登場して新しい境地だな〜と思ったら彼も30歳。でも本作の黒いシャツ姿見ると少年体型のままで、同世代の子役出身ニコラス・ホルトとともに魅力を温存してくれていて、本作では若くして成功したチョイ悪めな天才のいい味を出しています。

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主役ベスは母の頭脳を引き継いだか頭がキレる子ながら、寡黙で、話す相手には話すけどそれがちっとも媚びてないのがいいです。ただ配信当日は間に合わなかったのか日本語字幕版がなくて吹き替え版で見たのですが、日本語の話し方がぎこちなさすぎ、数日後に字幕版ができててほっとしました。

他の登場人物たちも、男社会の紅一点に注目しつつも彼女に敬意を払っているのが実に気持ち良いです。それだけに父親たち(複数なんですよ)の冷たい存在が痛い。そしてあの時代の一般の女性たちが、孤児のベスより幸せそうに見えて実はそうでもないのは21世紀ドラマの脚色かもしれません。

ドラマの表現方法がとても良くて、ベスの心情が一切言葉で説明されず、彼女の視点での世界を見る人が体験するようにできてます。しかもベスはものすごく淡々としていて感情をあまり出さないキャラ。ポスターのチェスボードにアルコールと薬も乗っかってますが、依存症になっても主観的に過剰に演出されずそこだけは客観的に彼女が何をしてるかだけ見れるようになっているのも良かったです。

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2020/10/21


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1928年に発行されたオックスフォード英語大辞典を執筆・編集したエライ人の伝記映画でした。なぜ見たかと言いますと、大好きなオックスフォード関係というのと、オックスフォードといえばモースシリーズ「ルイス」のハサウェイことローレンス・フォックスさんも出演してらっしゃるというので、応援に行ったわけです。

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辞書といえば、品詞、意味と用例が大事で、私などは英語のドラマ見るにも本を読むにもお世話になりっぱなしというか、なしでは理解不能!という恩人のような存在。しかしこれだって書いた人がいるというとは、そしてその作業が・・・この映画によれば狂人でもいなければ人の手に及ぶものではなかったとは知らなんだ・・・

正直言って、メル・ギブソンもショーン・ペンも興味がないけど、ローレンス・フォックスの他に、ナタリー・ドーマー、エディ・マーサン、スティーヴ・クーガン、ジェレミー・アーヴァインが脇を固めてくれていて助かりました。

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戦争の恐ろしい出来事や、心の戦争後遺症で罪を犯し精神病院へ入院したドクターへのヴィクトリア時代の「治療」が恐ろしい恐ろしい映画でした。途中で逃げ出したくなりましたがコロナ中にモソモソと席を立って暗闇を人の膝を押しのけて出る勇気もなく、大作を最後まで見届けることができました。

二人の数奇な執筆過程もドラマチックではありますが、個人的に感動したのは現代的な演出かもしれないけど、ヴィクトリア時代にアメリカ人の精神病患者や、文盲の労働者階級の女性、クビになりそうな編集長の奥さんの人権がかなり尊重されていて、オックスフォードの偉い人たちや、果てはチャーチル首相までもが、庶民の話に耳を傾けてたことです。さすが「ことばの力」がテーマだけあって言葉が権威を動かす力を持ってるように描かれてました。

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上がメル・ギブソンと本物のマレー博士。
下がショーン・ペンと本物の精神病患者で殺人犯で大辞典の執筆者。いやはや演技が鬼気迫りすぎて、このモノクロ写真が救い。


オックスフォードとローレンス・フォックスの出番はそんなに多くはありませんでしたが、「スノーホワイト/氷の王国」のコリン・モーガンに比べたらまだ許せる範囲でしたよ。
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2020/10/19

SINGAPORE GRIP 6 完  その他の映画・ドラマ・舞台

6にて完結してしまいました。おもしろかった!!!

日本軍は結局2年半ほどシンガポールを占領することになるのですが、ドラマのエピ1では植民地主義の大英帝国が謳歌していたこの世の春の末期だったのです。それで人種差別やウォルターたち財閥一家のやり放題を前半描き、真ん中あたりで戦争によるその崩壊、後半〜最終回ではイギリス人たち白人が先を争ってシンガポール脱出、残った白人と現地人たちは、日本軍に殺されるか捕虜になるかの二択だったところで終わります。まだ戦争は終わらずに、ストーリーは終わります。

よかったのは、日本軍というアジアの敵に白人天国を壊されたマシューの友人少佐が「結局シンガポール・グリップというのは西洋が東洋の文化と富を握っていたことかもなあ・・・」とつぶやき、

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おちゃらけフランス人のフランソワに「違いますよー、シンガポールのご婦人には体内の筋肉を巧妙に使えるのがいて、その結果は大変に素晴らしいものだと、ボクは聞いてます」ってまたマジレスされてしまうんですが。

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それとヴェラは2度シンガポール脱出を図りながら結局叶わず、マシューに同行したら日本軍から共産党員とされて命が危ないので、マシューに結婚を申し込まれるも、中国人として現地人に紛れる決意をします。

「あなたは一人で生き残れないから少佐やフランソワたちと一緒に行くのよ。私はサバイバルのプロだから一人で大丈夫。」と強い!!!アジアが舞台の名作「ミス・サイゴン」の待って耐える女を踏襲してない!

ヴェラはなあ、その生い立ちをドラマの中で語ってはいたけど「ロシアのプリンセスと中国のいい家の血を引いているけど孤児として一人で生きてきた」っていうのが作り話のようでいつ本性が出るのかと思ってましたが最後まで何も出なかったのが残念。。。どうも現実離れしすぎてて彼女の本心がわかりにくかった。イギリス人から見たらミステリアスな中国女だからそれでもいいのかなー

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降伏して捕虜になり、イングランドの歌を合唱しながら、少佐がマシューに「今でも全ての人種が私欲を捨てる世の中になるって信じるのか」ときき、マシューの答えはイエスです。

ドラマが作られた21世紀になっても先進国に富が途上国から吸い上げられる図は変わってない中、脚本家が書きたかったセリフがこれじゃないでしょうか。

日本軍が勝ってる段階の第二次世界大戦なので、イギリス人はアジアで大変な目にあってます。救いはないです。その辺がイギリスでは評判が悪い一因かも。大英帝国の終焉は見たくないと。

でもやり放題財閥のウォルターは戦火に燃える自社の倉庫で正気を失いながらも、生き延びるんです。商売人魂は不滅!その続きに植民地を失いながらも沈む英国を支える富裕層が見えます。

ルーク・トレッダウェイ目当てに見たドラマでしたが、ルークは「男子を2倍良く見せる」と言われる眼鏡が似合わないことがよ〜くわかりました!日本軍のマシンガンに吹き飛ばされて眼鏡が落ちた時はカッコよかった。それに首が細いので軍服を着ていても本当に弱そうです。。。今回は「純真な理想主義者」だから役にはあってましたけど。

ホームレスの役だから汚いな〜と思ってた「ボブという名の猫」ではロングヘアだったので首が細いことに気づかなかったです。続編が今年の終わり(クリスマスの話なので)とも来年の終わりとも言われてますが、コロナでどうなるんでしょう。
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2020/10/15


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なんと!前エピのこと腐して「予想できた展開ばかり、この先驚かしてくれるのか?」と書いた矢先に、おもしろくなってきました?!

日本軍の猛攻撃にマシューはヴェラ(ヴィエラと聞こえたけどスペルはヴェラなのでこの先そう呼びます)をシンガポールから出国させようと大奮闘します。

しかし領事館(?)は共産党が脱出するのを恐れて中国人の出国を許可しないよう秘密裏に決定、マシューがヴェラの必要書類を揃えても許可が下りない。ここで!お父さんの代から良き友だったアーチャー少佐(コルム・ミーニー)がいつもは農夫のように長閑なのにいきなり軍人らしき力ずくで許可証を取り付けてくれたの、お見事としか言えませんでした!

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この時に役人が、少佐が自分の女のために頼んだと勘違いして「Your Chinese tart」と言っていたのがまた差別全開でした。

マシューがやはり出国するジョーンにヴェラと同行してくれるよう頼んだ時にも、ジョーンは新しい婚約者ナイジェルに「中国人女中を連れて行けと言ってるのよ」と蔑んでました。あの時代、アジア人は使用人=下級人間だと隠すそぶりもないのはアメリカの黒人差別と全く同じですね。

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このお皿に乗ってるのはジョーンの家の朝食です!「カレーご飯ゆで卵乗せ」に反応してしまいました!左の赤いものはなんだか不明ですが、スコットランドの料理で確かカレー味の炊き込みご飯があるんです。ニュージーランドでも義母の友人に家庭料理として振る舞われたこともありまして、シンガポールでも朝から食べるのか?!とびっくりしました。

さてそのナイジェルですが、マシューに振られてジョーンの父ウォルターの企みが頓挫した後、ウォルターはジョーンとナイジェルを結婚させようとしたところナイジェルの父(同じ事業家)に一笑に付されました。彼はウォルター父娘の本性を見抜いていたようです。そのパパがなんと急死してしまったので、ジョーンをナイジェルに押し付け、ナイジェルの家業の会社と合併を目論むウォルター。しかし欲に目がくらんで余分なゴムを買い付けた負債の返済を迫られいよいよ会社はどうなるのか風向きは怪しく。。。

そしてシンガポールから出国ラッシュで港はパニック状態に。

と、ストーリーのテンポも良くなってきたし、日本軍の攻撃のせいでそれぞれの人格が露わになって、明日どうなるかも誰にもわからない状況になってきました。そうか、これが製作陣が描きたかったことなのか。

私はヴェラの正体の方が気になって仕方ありません。何しろ、自称ロシアのプリンセスとか、人の噂話だけで、彼女は「子供の頃からひとりで動き回ってた」としか身の上を言ってないのです。エピ1では反日分子として日本軍に捕まってましたし。次回最終回で是非真相が知りたいものです。


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2020/10/11


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物語は、日本軍がマレー半島に侵略して来た中、ついにマシューがヴィエラと再会、結ばれる・・・というクライマックスを迎えます。そしてマシューのシンガポール上陸以来の「Singapore gripとは何か」という謎も解き明かされました。一方で、ブラケッツ&ウェブというゴム商社は、今やマシューの父ウェブ氏亡き後ジョーンの父ウォルターの独断で経営され、口コミに反応して買い占めたゴムの売り先は見つからず先行きはますます怪しく。

・・・し、しかし、このストーリーはエピ1、2と見てきたあたりで既に予感できたことだらけで、驚かされることが一つもないのは一体どういうこと・・・?

大英帝国の最後の栄光とばかり、イギリス企業がアジアの植民地の安い労働力を利用して優雅な暮らしをし、今では口に出せない人種差別をしていた世界を映像で見るおもしろみはあるけれど、

金もうけ大好きなブラケッツ家に対して、

中国人のヴィエラを強制送還から助けて家に置いたウェブお父さんの気質を受け継いでる理想主義のマシューが、アジア美女と恋に陥ちたり、現地のアジア人の言葉に耳を傾ける、

という展開だけでは、イギリスのテレビ見た人が「1時間を返せ!」だのSNSで悪態ついてるのもわからなくはない・・・です。

実はこのドラマ、監督トム・ヴォーガンは「スターター・フォー10」「女王ヴィクトリア」も出がけたことあり、原作はベストセラー小説、脚本は「つぐない」のクリストファー・ハンプトンも参加していて、制作会社は「ポルダーク」や「女王ヴィクトリア」のマンモス・スクリーンなんですよ・・・いったいどこを間違ったの?

あとエピ2あるので、そこで私を驚かせてくれるかどうか?!


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