2021/4/5

Slaineコミック版 感想  コリン・モーガン

コミック版「SLAIN/THE HORNED GOD」(COLLECTOR'S EDITION)をやっと読み終わりました。

先に聞いたオーディブル版はまさしくこのコミック本が脚本となっていました。オーディブルとは「聞く本」ですが、コミックという絵が伝達手段の半分を占める媒体からのオーディオ化というのは、文章が同じでも絵が見えずセリフが読まれるだけではなく効果音はある、という不思議なアダプションです。

他のスレインコミックがどんな形式かはわかりませんが、本作はウッコの年代記という形をとっているのでセリフ以外の解説が多くオーディブルに適したコミックです。

とは言え、オーディブルでの1番好きだったシーン、クライマックスのメイブVSスレインのDANU女神への祈り対決は、私が想像していたイメージと全然違ってちっともドラマチックじゃありませんでした。(下の写真)

特にメイブ、ミロのヴィーナスのように体をくねらせこの体勢で全身全霊の祈りができるとは思えず客体化され、読者への女体サービスなのか作画のサイモンの無意識の願望に思えます。方やスレインは首を垂れて内なる神に語りかける体勢に読者は自分を重ねやすいでしょう。

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まだ上の見開き2ページは左右にメイブとスレインを対称に並べて対決が視覚化されてますが、その後に続く(実際はこの間にあと2ページある)シーンは、決戦の勝敗を分けたスレインの呪文だというのに、まるで4コマ漫画のようにあっさりと描かれ、モンスター化の不気味シーンだけ大きいコマです。

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これはオーディブルでのコリン・モーガンとメイブ役の女優さんの演技が素晴らしかったせいもあります。日本のマンガよりもイギリスのコミックは全体に抑えた表現が多く、また同じ人物が別人に見えるコマもあり、その分声の俳優たちの技量でキャラクターがはっきりと与えられ各キャラが活躍しています。

ウッコの語り=ストーリー解説は、会話文でないので私は聞いてもなかなかスッと理解できなかったのでコミックで文字と絵でやっとストーリー展開がわかりました。

しかし巨大ウジ虫怪獣とか、the Warp Spasm化したスレインは気持ち悪いドクドクモンスターなので、視覚に訴えてくるコミックははっきり言ってコリン出演ドラマの原作でないならお金を出して買うものではないです。完全にお布施とはこのことです。


さて、本でストーリーラインに沿ったスレインの言動を理解しての感想を少し。

作品中でもネストが「スレインの複雑なキャラ」と言ってるとおり、振れ幅が大きい・・・のはthe Warp Spasmの変身のせいですよね。ウッコによれば戦いが大好きだそうですけど、ちゃんとヒーローらしく「民の今の幸せ」を追求するけれど、私情に流されるバーバリアンらしさがある。逆に理論的思考のなさそうな僧のカスバッドの方が首尾一貫したビジネスマンのような現代的セオリーを代表しています。

見かけによらずフラフラするスレインですが、DANUへの献身と信頼だけは揺るがなかったのが唯一の強みのはずです。だけど上の写真のシーンでは「女性の抗えない呪文」を発するあたり、女性への偏見がないけど自分の雄の武器はナチュラルに行使するファム・ファタールの男版、オム・ファタールなところがある天然王であります。


コミックを読まないまでも、オーディブルを聞くにあたりキャラクターは把握しておくのがスレイン理解のポイントと思ったので、つぎの機会にキャラ紹介を考えています。(ということでまだ終わらないSLAINE)
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