2020/11/14

続The Times ベン・ウィショー10/31号  ベン・ウィショー

ざっとだけ和訳をするつもりが長くなって後半です。ウィショさんの言葉だけのつもりが、パンデミック中のウィショーさんの容貌や会った時の行動なども書いてあって省略するには惜しいじゃないですか。



ウィショーは集団になじめないアウトサイダーと周りに思われてるんじゃ・・・と筆者Chrissy Ileyが言ってみた。伝統に従ってボンドに箔をつけるテクノロジーの魔術師でガジェット界の住人であるQ、身ひとつの馬屋の若者だったのがジェレミー・ソープに誘惑されポンと捨てられたスコット(A Very English Scandal)のように。

「どうかなあ。物事ってとても矛盾してるものだよ。ファーゴは移民の話だからやりたかった。・・・どうやってアメリカ人になるのか、それはどんな意味があるのか?誰が入れて誰が取り残されるのか?僕の役はどこにも居場所がない人なんだ。
僕はラビ(=ユダヤ教指導者)ではない。アイルランド人で、ユダヤ人家庭に育てられ今はイタリア人家庭で暮らす。彼らは全員犯罪者で彼のことをラビって呼ぶ。彼も同じ世界の住人なんだ。

僕は額(ひたい)がすごく小さいので、生え際を高くするのに剃られたんだ。髪を短くしたのは役のためだったけれど嬉しくて撮影が終わった時に本格的に全部剃ったらすごく気分が良かった。やったことある?」

「女性には違います。」

「だよね。」

「すこし痛みますよ」はちょうどストレート男性がゲイの役を演じるべきかの議論が持ち上がってた時に出てきた話だ。健康な体の役者が四肢麻痺患者を演じるべきではないというように。アダム・ケイはゲイだ。私は俳優なら演じればいいと思うと言うと

「僕も同意見」との返事。

(省略:ここ10~20年のセクシュアリティを取り巻く世界とマーク・ブラッドショーとのパートナーシップやカミングアウトについて解説)

この前会った時に、ウィショーはスティーヴン・ソンドハイムの歌詞を教えてくれた。「Being Alive」がリバイバルした時だった。(しましま注:「マリッジ・ストーリー」でアダム・ドライバーが歌ったことでしょうか)

「あの曲は休憩してるんだ。相当痛いから。そう。号泣。泣く。そして遠慮なく痛みを手放すんだよ。」

「未だに人に会うのは怖い。」

メアリー・ポピンズでメリル・ストリープに会った時みたいに有名な人ほど?

「誰でも同じ。多分スモールトーク恐怖症だから。ちょっとした話をするような時にあちこち歩き回ってる。本当に苦手なんだ、何を話していいのかわからない。」

共通の話題がないかもしれないと思うからじゃ?

「そういうこと。心配になるから、今はただ、ここに黙って座って自分の仕事をやる、とだけ考える。でないと圧倒されてしまう。消耗させられてしまう人は大勢いるよ。」

ウぃショーはBedfordshire、Cliftonで生まれた。両親は、彼と二卵性双子の兄とがまだ若い時に別れている。似てない兄弟ということだ。

「彼はブロンドでピンク色をして先に産まれた。僕は押し潰れて黒っぽくなってた。いつも同じ服で一緒に連れて行かれた。僕には全然興味のないものにも。サッカーとかね。僕は彼を基準にして自分を知った。彼と反対のものとして。」

母はクリニークの美容部員、父はサッカー選手だった。ITコンサルタントと書かれたこともあるが。

「ITマンではないよ、絶対に。彼はいろんなことをやっていたけど。ーケーブル放送会社、ナイトクラブ経営、レンターカービジネスも。今はスポーツ施設で働いている。彼はあまり仕事のことを話さないけど、僕もあえてきいたりしないな。ずっと昔に聞いとけばよかったのに、もう今更気まずくてきけない。彼は自分のすることに引け目を感じていたのは知ってるけど、どうして僕に話したくなかったのかはわからない。でも、それより大切なのは、パパは本当にいい人だってことだからいい。」

コロナで一緒に過ごす時間が増え、恋愛や結婚関係に変化が現れ離婚率も上がっている中、ウィショーはどうなんだろうか。

「なんとかやってるよ。それは話すつもりはないけど。
刻一刻と状況が変わるから、また完全ロックダウンになったら今度はみんなどんな心理状態になるのかわからない。何がどうなるのか?わからないから考えるのはやめた。

リージェントパークで『ジーザス・クライスト=スーパースター』をスクリーンで見た。芝生に座って『I Don't Know How to Love Him』を聞いて感動だった。大変だったの、劇場には席が少ししかなくてソールドアウト。あれは他の人たちと一緒にライブ公演をどうしても見たい人たちのために映像が映し出されたんだ。パフォーマーたちの勇気と責任感を見たよ。2m離れて立たねばならないソーシャルディスタンスをとってのパフォーマンスは本当に美しくて、始まって20分は泣いていた。

未来のことは考えられないと思う。何が起こるかわからないのに計画を立てる意味がない。生産的な活動してる人もいるけれど、僕は存在してるだけでハッピーだよ。必要な時に起きて、あとは寝てばかり。何もしない。」

ウィショーはアドレナリンを糧に成長し、仕事を誇りに思っている。彼は輝くことに慣れて、その状態を受け入れている。

「ただ忙しかったのかも。」と反論するウィショー。

「いつかはまた元通りになるとは思う。今は、ロックダウン中は、部屋をブルーに塗って、棚や絵の取り付け方を教わって、写真の現像も覚えたんだよ。すごくない?」

ウェイトレスが、ホットチーズサンドはデリカウンターの方で注文してください、と説明すると、じゃ後で行きます、と返事をしても、きっと行かないだろうなと彼にも私にもわかっていた。

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