2019/4/21

Norma Jeane Baker of Troy の様子  ベン・ウィショー

ニューヨークの最新アートセンターThe Shedでのウィショーさんの舞台「Norma Jeane Baker of Troy」が始まりレビューがいくつかオンラインに上がってきました。

上演が始まった4/7のブログでもわかることを書きましたが、その時はタイトルのBakerをパン屋と思っていた私ですが、単にマリリン・モンローの本名の続きでした、すみません。

勉強不足でその時は知らなかった重要な事実があったので今日は書いておきます。

本作の脚本は、2015年ロンドンで上演されたウィショーさん主演の「バッカイ」と同じアン・カーソンです。

「バッカイ」でもウィショーさんの役ディオニッソス(バッカス)は両性具有的だったし、男社会の権化のような男性が女だけの酒盛りを覗き見したくて女装をするというトランスジェンダー的な要素がありました。

本作も、その流れを組む興味深い、そしてアメリカでは珍しい新しいお芝居になっているようです。

というのはBloombergの記者も「(大ヒットした)ハミルトンになり得るような大勢の人向けではないけれど、そんなものを目指してもいない」と書いています。

クリックすると元のサイズで表示します

ウィショーさんはビジネスマン、オペラ歌手のフレミングは速記者という役なのですが、とにかく前半はウィショーさんのセリフが延々と続く。(タイヘンだな〜!でも延々とウィショーさんの生声を聞ける贅沢さよ!)

原作は詩だったものを舞台用に脚色したので、その詩を延々と語るウィショーさんの声にオペラのソプラノが被ってくるのですね。(ああ、美しいだろうな〜)

クリックすると元のサイズで表示します

設定は60年代初頭、マリリン・モンローは62年没なのでちょっとその生死は定かではないけれど、おそらくその死を受けての劇中のトピックなのかも。

でモンローが与えられたキャラは男性社会である戦争がもたらした女性美だとウィショービジネスマンは説いている。

クリックすると元のサイズで表示します

そして語るうちにマリリンが憑依してビジネスマンはモンローの有名な白いドレスを着てヒールの靴を履いて歩き出すと・・・?!

そしてマリリンと同じ女性美を体現する役割を与えられていたのはギリシャ悲劇の「トロイのヘレン」であるという内容も記事には出てきてますが、

それはつまり、時を超えて男性が勝手に理想とする女性らしい女性の偶像としての二人の美女のつながりがあり、ヘレンにもウィショーさんは憑依されるようなんですよ・・・いやもうその辺は私の乏しい想像力ではムリ。

しかし作られた女性美とか、トランスジェンダーとか、ライターのアン・カーソンさんはフェミニズムがついに一般社会問題となった今、やっとこうしてメジャーなアートセンターでスポットライトを浴びているわけで、

演じているのがウィショーさんということで私も遠くから知ることができたし、「バッカイ」を見たのだからこれも見たかったよな・・・としみじみ思うのでした。


1



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ