2018/4/23

Ordeal by Innocence 2,3  その他の映画・ドラマ・舞台

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犯罪ドラマなので、犯人のネタバレは最後に警告後触れます。下の方にネタバレと出てきたら、その先はお好みでお読みください!

このお話は、作者クリスティ自身のお気に入りの一つだそうですが、設定だけでも充分にそれだけのことはあります。

エピ1でも書きましたけれど、

・裕福で美しく独裁的な母、レイチェル
・その夫、穏やかだがどこか冷たい紳士、レオ
・夫妻の5人の養子それぞれが個性的
・レイチェルの死後レオと結婚する元使用人のグェンダ
・なぜか負の存在感を放つメイド、カースティン
・投獄先で死んだ養子のひとりジャックのアリバイを証明する科学者アーサー

同じシリーズの前作「そして誰もいなくなった」もそうでしたが、この設定だけでも良くないことが起こりそうなのに、役者が曲者ぞろいで、豪邸に家族が集まり子供達はお互いを枕に寝そべっているのに、幸福そうな絵の細部で全員が異様な影を背負っているのです。

俳優が上手いのもありますが、見せ方も雰囲気たっぷりで、早い話が皆、どこか精神異常者なのでは?という演出です。つまり全員が犯人に思える仕掛け。

特にアーサーはルーク・トレッダウェイの血走った目と青ざめて汗ばんだ表情が尋常ではなく、エピ1ではそのあまりにも思いつめた様子に死んだジャックと関係があったに違いないと思ったら私の考えすぎと判明。

彼の役割は、すでにジャックが犯人で解決したと思われたレイチェル殺しは、真犯人が他にいると掘り起こすことでした。

それとこの設定があれ?と思ったのは、資産家なのは妻であるレイチェル(アンナ・チャンセラー)でそれ故彼女は感情的&支配的、夫レオは穏やかで理性的です。

対照的に彼らの養子の長子メアリー(エレノア・トムリンソン)は母の抑圧のせいか自信に欠け、その夫フィリップ(マシュー・グード)が逆に妻に対して異常に支配的なんです。しかも彼も劇中死んでしまうのですが彼は一体なんのために彼女に辛く当たっていたのかなーっと不思議だったのですが、

やっぱこれは女の方に経済力があるため、その夫達が彼女達の資産を手中に得るための両極端な表れ方なのかなと思い当たりました。


さて、この辺からストーリーの核心に関わるネタバレが出ますよ!
物語の謎を避けるにはこの先シャットダウン〜〜〜

カギ
カギ
カギ
カギ
カギ
カギ
カギ
カギ
カギ
カギ

アーサー、フィリップ、とかっこいいものだから必要以上の存在感を放っていた男達ですが、

もう一人ドラマに常に影を落としていた人物がカースティンという女中でした。

彼女は奥様が亡くなった後、旦那様の再婚のためにウェディングケーキやご馳走を作っているのですが、なんと彼女は死んだ養子ジャックの母親だったんです。そのことは養子のひとりへスターのレイチェルから強制された妊娠中絶手術後に手厚くお世話をする様子からピンとくる仕掛けになっていて、

そしてではジャックの父親は誰なのかという問題ですが、これも、レイチェルの生前からレオが美人使用人のグェンダと浮気をしていたことが露わになるため、想像がついてしまう仕掛けになっていました。

カースティンは子供をその実の父親に保身のために殺され、その男は自分と同じ使用人にまた手を出して結婚までしようとしている・・・こんなひどい目にあう女性はなかなかいないと思いますけど、その男を演じられるのもビル・ナイ以外にはなかなかいないでしょう。これがジェレミー・アイアンズやピーター・カパルディでは最初から黒幕だとわかりやすすぎるではないですか!かといってあまりにも平凡なおじさんでは凄みも何もないし。

実は犯人は原作と違うそうで、つまり脚色が色々となされている可能性が高いのですが、本当のラストシーン、幸せそうなカースティンの措置、1950年代当時あったであろう核シェルターは原作にもあったのかドラマのオリジナルなのか、なかなか精神病的な色の濃いトーンにぴったりでした。

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