2016/2/27

ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男  ベン・ウィショー

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先日はウィショーさん出演の「ブライトスター」日本版DVDを入手していい思いをしましたが、今度は「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男」です。こちらの方は主役はタイトルのブライアンで、ローリング・ストーンズの創始者でありリーダーだったが享年27歳で謎の死をとげた男です。

ウィショーさんはストーンズのメンバーのひとりキース・リチャーズ。細い身体がロッカー役に似合っています。出番はストーンズのメンバーの中では1番でミックよりも多いです。

実は動画サイトでトレイラーを見た時、「60年代のセックス・ドラッグ・ロックンロールな生活の若者映画か・・・激しくてあまり今さら見たくないかも」と躊躇してたのです。

しかしちょっとDVDを検索したら、上の写真のように特典モリモリの版を見つけてしまい、小学生以来のふろく好きとしては黙っていられなくなったというw

果たして本編を見たら、思ってたような激しさはなく、私はストーンズのことそれほど知らなくてブライアンのこともミリ知ら状態で「金髪の派手な男」くらいに思っていたら、彼はとても穏やかな物腰と話し方でチャーミングな人だったのです。

たぶん私のストーンズのイメージはほぼミック・ジャガーの野性的なステージの姿のみだったからですね。そういえば90年代に東京ドームで見たことがあるんですよ。ビール飲みながら一緒に行った男の子ととっても盛り上がりました。当時独身ですから。うふふ。

監督はスティーヴン・ウーリーで「クライング・ゲーム」のプロデューサーで、本作が初監督。有名人の映画なのでキャスティングは無名の若い人にしたとのことです。有名人が有名人を演じては観客の意識がそれるからとのこと。(特典映像のインタビューより)

物語は60年代初期、ストーンズの売り出し時代から69年まで。
ブライアンはミック、キースとともにストーンズを結成したのですが、彼は当時ミックよりも派手な金髪で目立っていたのでした。

外見だけでなく売れて来てから生活も派手に金遣いも荒くなり、家を購入して庭やプールなどを改築するのに雇った建築家が、マネージャーの友人でフランクという建築家です。日本語時幕では「建築家」となってますが、英語ではbuilderで、どちらかというと大工の頭領です。でもわりとスマートなシャツとか着てサラリーマン風の風体。その普通の人が、魅力的なブライアンに仲間のように扱われているうちに、すっかり彼の子分のようにうまく飼いならされてしまうのがひとつの見どころです。

そしてフランク役は、「パレードへようこそ」でいい味だしてたダイを演じたパディ・コンシダインと言う人です。10年くらいの時差があるんだけど、年とった今の方がかっこいいです(個人的感想)。

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ウィショーさん演じるキースは、ミックよりもブライアンの近くにいたみたいで、ブライアンは自分の彼女と寝るようにキースに執拗に勧め、後で怒るという。キース大迷惑。家の中でのご乱交なのか単に親しい仲間だからゆるいのか、半裸でフラフラしているシーンにキース君もでてきます。ブライアンと女の子達がダラダラしている姿にはよくボカシが現れるのですが、キース君にもボカシが?!ええー?!そのボカシの向こう側には・・・

日本版の特典に目をくれずに、英語版を買うべきだった!

それはともかく、日本版で字幕があるせいで特典の監督インタビューも楽に隅々までよくわかりました。ブライアンは本編を見たら、やることは強引で派手なんだけれども、話し方はいつも穏やかで彼にはなかなか逆らえないカリスマ性を感じました。ところが特典を見てわかったことは、彼はIQが135もあったということ。ただのかわいい男の子ではなかった。それなのに進学校であるグラマースクールで14歳の女子学生を妊娠させて退学となり、その後はゴロゴロと文字通り転がる人生を送ります。

なぜ彼はストーンズが売れてからもドラッグから抜けられず音楽活動に穴をあけミックやキースから愛想を尽かされたのか・・・

彼の語録で監督が気になった台詞が映画の最後にも出て来ます。
英語字幕ないので間違いあるかもですけども、


The thing is, happiness is, I suppose .... is boring.
幸せというものは・・・ 退屈なんだ。


ストーンズを辞めさせられて、プレスには「音楽性の違いから脱退する」と発表したブライアン。60年代の終わりにドラッグ絡みの謎の死をとげたことでカリスマのまま人々に覚えられ、生きていたら落ちぶれていたかもしれません。当時ローリング・ストーンズはまだ彼がリーダーとみなされていたため、彼なしではバンドは保たないと囁かれるも、その後ストーンズは40年以上もスターとして活躍しています。

というようなことが彼の死後映画の終わりに語られます。
いい映画だったな。

英語版、アメリカ版は安価で出回っているのですが、それだと私のPCでは見られずお茶の間のTVで再生するのはなんとも抵抗が。イギリス版だと高く、しかもイギリスから日本には発送しないという・・・



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2016/2/24

オデッセイ 感想  その他の映画・ドラマ・舞台

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私はマット・デイモンが特に好きではありません。主人公に感情移入できないと映画はあまり楽しめないので、当初見るつもりはありませんでした。

しかし、
1 私は「2001年宇宙の旅」が好き
2 物語がディヴィッド・ボウイの「スペース・オディティ」ぽいな。
3 ジェシカ・チャスティンは好きだな
4 あ、リドリー・スコットなんだ!しばらく見てないけど「エイリアン」と「ブレードランナー」は好きだし。

というわけで大きいスクリーンに間に合いました。

耳に入って来ていたのは
「どんな状況にも明るく前向きに対処する主人公を見て元気が出る」
というような評判が多かったのですが、私の場合は
スコット監督の罠にまんまとはまり、リアルっぽい描写に本気で主人公ワトニーとヘルメス号クルーが心配で手に汗握るわ、硬直して筋肉痛になりそうだわでどっと肉体的には疲れてしまいました!

実際に原作執筆時点からリアリティを追求する物語だったことが製作関係の話を聞いてわかりました。映画化にあたってもNASAの職員の監修のもと科学的な真実はかなり追求されたようです。*一部をのぞく

という作りのせいか、「2001年宇宙の旅」で味わった、フィクションだとわかっているけど、つい本物っぽいので本気で怖い、という体験ができました。ディズニーランドのスペース・マウンテンに乗る時はいつも頭の中は2001だったのですけど、これからは火星人になりそうな予感。

火星人と言えば、原題はThe Martianですから、もともとは「火星人」と言う意味で、本の邦題は「火星の人」なんですね。ワトニーは植物を育てたから火星に「植民」したので火星人となったし、その地でアメリカの領土外のものを奪ったので理論上「海賊」「宇宙海賊」だそうで。そのへんの理屈がたいへん楽しい。

それで、じゃなぜ邦題がギリシャ神話の「オデッセイ」になったのかな。
と思ってちょっと検索したら、ありとあらゆる「旅」関係でこの名前は流用されてますが、アーサー・C・クラークによる「2001年宇宙の旅」の原作はこれが第1話となるシリーズもので、そのシリーズ名がオデッセイなんですね。ですから、日本版製作チームの人も私のようにキューブリックの映画を連想して邦題をつけたのかもしれませんよね?!「火星人」よりも偉そうだし。

そしてそして私がキュンとなったのは、ジェシカ・チャスティン演じる指揮官ルイス准将。
彼女はキャプテンです。コマンダーです。

当ブログの唯一の取り柄はラジオドラマ「キャビン・プレッシャー」を全訳したことなんですが、お読みいただけた方にはピンと来るものがありませんか?!

彼女がクルーを置き去りにしてしまった苦悩は、一般の観客よりもキャビン・プレッシャーファンにはおわかりになることでしょう!
「キャプテンは、例え沈み行く船からクルーを逃がしても、自ら船を離れるものではない」とナポレオンの時代から決まっているのですから。

詳しくはコチラ

と言うわけで、いかにワトニーが救出されるか、という大筋は船、海賊、大航海時代の西洋のロマンから決まっていたストーリーの基本の基本なんだなあ、とラストの感動にひとりニヤニヤいたしました。

西洋ロマンでも、今どきらしく、地上の頭脳スタッフには色とりどりの人種の科学者が活躍してました。チュイテル・イジオフォーさんとか、アントマンでもいい味出してたマイケル・ペーニャとか、中国の宇宙局とか。ジョナサン・アリスもNASAで働いてたけどNASAのIQ値は大丈夫だっただろうか。

しかしワトニーが助かったのは、火星人や海賊になれたのは、優秀な頭脳を持ち、特に理系の知識があり想像力にも富み、身体が丈夫だったからですよね?!

路線が中止になる前は、死ぬまでにコンコルドに1度は乗るのが夢だった私ですが、夢は宇宙に近かったけど理系に弱い人間はいざと言う時生命力ないよな〜と落ち込みます。

ボウイの曲は、宇宙船から離れて宇宙に取り残されてしまう歌詞の内容がぴったりな「スペース・オディテイ」ではなく宇宙人で地球に来たがっている「スターマン」が使われていました。こちらの曲も大好きで、最近毎日のように口ずさんでいたので嬉しかったです。内容がまんまではシャレにもなりませんしね〜!

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2016/2/23




トム・ヒドルストン主演の新しいドラマがBBC1で2/21(日)夜9時から1時間枠で始まりました。全6回。日曜夜9時ってシャーロックと同じ枠ですね。

トムヒの他にキャストはヒュー・ローリー、オリヴィア・コールマン、アンクルのヴィランの長身女優エリザベス・デビッキちゃんも。彼女、実は若いんですよね、それで本作では年相応に見えます。それから第1回にはラッセル・トーヴェイ(シャーロック0202のヘンリー)君も出てました。

原作が「裏切りのサーカス」と同じジョン・ル・カレ。

と言うことでMI6も登場する情報部もの、また出ました!

The Night Managerというタイトル、私は「闇を支配する者」みたいな意味だと思ってたら、トムヒは文字通り「夜勤のマネージャー」なんです。ただしホテルの。

高級ホテルにはお金持ちや重要人物が泊まりにやってきますが、しかも夜の勤務中には昼のホテルでは見えない活動が展開され、それをマネージャーは見ている・・・

ホテルのマネージャーは泊まり客から見れば使用人。お客様を案内する時は執事のように。女性客にたのまれれば飲み物を下僕のように。ダウントン・アビーの使用人達が存在感を消しつつ勤務しながら、雇い主達の華やかなスキャンダルを見たり聞いたりしているのに似ていますね?!

しかし使用人とは言え、支配人ですのでゲストとの関係は微妙ですね。ダウントンのお屋敷みたいな一方方向ではない。

トムヒはパリっとしたホテルの制服に身を包みスマートな物腰でキラキラしています。その様子をエジプト要人の愛人である女性客は「夜勤務なんて残念ね。あなたには陽の光がにあうのに。」と形容するんですね〜、見ていて激しく同意してしましました!

その女性がエジプト革命中に大変な事態になりトムヒ支配人も巻き込まれてしまいます。このあたりではまだ彼は一般人のようですが、彼女のために国家間の問題に足を突っ込んでしまうはめに。

そのへんのマネージャーの動機が、まだミステリアスでどうなっていくのか?!とハラハラドキドキ見守るうちに、ちょっとだけトムヒを拝むつもりが1時間たってしまいました。

来週も楽しみ!



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2016/2/21

ブライト・スター いちばん美しい恋の詩  ベン・ウィショー

ベン・ウィショーが詩人のキーツを演じる「ブライト・スター いちばん美しい恋の詩」のDVDを買ってみました。映画館で見たけど今見たらどうかな?と思いまして。

私は普段、映画館や日本のTVで見られない映画/ドラマをDVDで見るというスタンスです。しかしですね、ウィショーさんのフィルモグラフィに載っていた「ザ・バンク堕ちた虚像」DVDを買って見て、ほんとにチョイ役で、映画そのものもちっともおもしろくなくて「なんでこんなの買っちゃって、主役のブライト・スター持ってないのよ!」と自分に怒りを感じました。

というわけで、日本版を大奮発して購入したわけですが、装丁もいいし、映画館では見られなかった特典映像でスタッフ&キャストのインタビューも入ってたのでハッピーです。

クリックすると元のサイズで表示しますカバーの裏

それと、DVDをPCで見ていると同時に作品のことを調べたくなるんですが、ウィキ英語版に、「ベン・ウィショーはこの映画のためにインクとペンでの書き方を習って、映画に登場するファニーへの手紙は彼の自筆である」と書いてあるのを見つけて手紙を見直しました。上手!

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写真はコチラから


特典の中で監督のジェーン・カンピオンは、「切り口を考えて、恋人のファニーの視点で語ろうと思いついた」と言ってました。ああ、それならば、なぜファニー役がアビー・コーニッシュなのかも語ってほしかった・・・キーツなウィショーさんに恋するファニーにこんなにも感情移入できないのが自分でも不思議です。

ファニーの妹と弟も何度見てもかわいくって、DVD購入は大満足な結果となりました。


2/22追記

ひとつ自分でも意外だったこと。
London Spyが現代の話だったので生々しいウィショーさんを見てしまった気がして(演技ですからリアルではないけど)、ちょっと時代劇ウィショーさんを補充したい!と思ったのもあり「ブライト・スター」を再見したんです。そしたら、今見ると子供っぽいなあ!って。キーツは25歳で夭折したので25歳の役を20歳代後半で演じ、あれから7年と考えると当然ですね。London Spy以降、生っぽいウィショーさん耐性がついたのか、以前はいいなあと思ってたコスチュームで化粧箱入りのウィショーさんは加工製品ぽくて、やっぱりナチュラルな方が破壊力高いです。
つまり、今の方が色っぽいね!って気がついたのでした・・・やれやれ。
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2016/2/20

NTLive 夜中に犬に起こった奇妙な事件  その他の映画・ドラマ・舞台

2/24まで上映中!チケットにはタイトルが「犬」で切れてますが。

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「世界の話題の舞台を、こだわりの映像で(公式)」のナショナルシアターライブで、自分が劇場で見たお芝居を見るのは「ハムレット」についで2回目。肉眼で見るのと「こだわりの映像で」見る違いはどこか、新しい発見があるかも、と楽しみにしていました。

去年ロンドンで見たこの舞台のレポはコチラです。

さて、初日の六本木ではなんと売り切れ!!

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全国でも9つの映画館のみ、1日に1回、6日間限定、しかもシネコンの中でも200席くらいの小さめのシアターでの上映ということを考えても、この盛況ぶりは日本で初めて「フランケンシュタイン」が上映された時以来です。私の経験でしかありませんけど(笑)。


NTライブではおなじみの「舞台裏」も本編前にリハシーンとスタッフ&キャストのインタビューがありました。

その時「シャーロック」のハドソンさんことユーナ・スタッブさんのお姿が発見できて飛び上がって喜んだのは私だけではないでしょう。

クリストファー役のルークさんの練習風景も見られました。彼がどのように役作りしたのかをもっと知りたかったですけれども、本編前のこの段階であまり裏を見てしまうと作品のよさを損ねたかも知れないので、あれくらいで調度なのでしょうね。


さてさて、肝心の本編感想。

まず、このライブは2012年の、四方を客席に囲まれたTheatre in the roundという形態の劇場(ナショナル・シアター)で収録されていたことが、私が見たのとの大きな違いです。

客席は舞台を見おろすように後方は高くなっているので、コロッシアムとか両国館とかのスポーツスタジアムみたいに俯瞰できるのですね!ここがポイントで、なぜなら舞台のセットはほとんどが床の上のプロジェクションや方眼状に埋め込まれたライトによるものだからです。

さらに「俯瞰」という言葉が頭に浮かんだものの、ここで使う自信がなかったので検索してみて驚いたことには、「上から見おろす」という意味以外に「俯瞰の映像は他の映像に比べ、客観的で説明的だとされる。(ウィキ)」と。まさしくクリストファーの世界ではないですか!

実際に、床の上に二次元っぽく展開される風景は効果的で、一見何もないような世界というのは、見たもの全てが頭に飛び込んで来るクリストファーにとっては、「全てが見える=序列がない=何を見ていいのかわからない」光景なのかな〜と思ったりしました。

エスカレーターのシーンは圧巻でしたね!
(あそこは、私が見た舞台では、奥の壁の方眼から突如階段が現れて、実際にクリストファーが右上の方に移動するという仕掛けで、それはそれでビックリしましたよ)


それと、映画ならでの、役者さんのアップ、クリストファーがお父さんやお母さんとも視線を合わせてないのがよくわかりました。お父さん、お母さん、愛する息子と目を合わせられなくて、ハグできなくて、お辛いでしょう・・・とここで一気に親目線になっちゃいました。

実際の15歳の少年と比べて、クリストファーは知識や理論的思考は平均以上に発達してるけど、話し方はもっと幼く聞こえます。理屈だけでなくて、その、私もその年のイギリスの少年のようすを生でそんなに見てないけど、15歳といえば半分大人で、本の読み方ももう少しナチュラルな大人に近い感じが出て来るはずですが、クリストファーの長い独白は小学生くらいの子の抑揚そのまんまな感じです。文頭が強調されて、あと布地を広げてところどころ摘んで持ち上げたみたいな子供特有のイントネーションを感じました。

・・・ところで、私が見逃したかもしれないけど、原作にあった「お母さんが家を出た理由」は劇に出てたかしら?(お母さんの場面でちょっと寝ちゃったんです、私のバカっ!)

両親の不和関係も犬事件も、結局はクリストファーがクリストファーだから起こってしまった。

けど、誰のこともジャッジしないこのお話、最後はクリストファーの希望でおわるところが好き。



ロンドンの娘の同級生は、学校で劇場に行ったそう。(ただその時は劇場が壊れる事故があって中止になった・・・^^;)
日本でも「個性をいかす教育」を絵に描いた餅にしないために(クリストファーにはわからない隠喩だね)、こういう作品を学校で見せればいいのになあ!



ではさんざん今までも自慢して来たグッズを再掲しておきます。

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