2014/2/26

メアリー・シェリーの創造物  その他の映画・ドラマ・舞台

「フランケンシュタイン」原作と劇のネタばれありますのでご注意。

原作小説とダニー・ボイル監督の劇「フランケンシュタイン」について、人間と神、科学と愛など哲学的なテーマの影で、原作者メアリーについて、執筆と彼女の妊娠、出産がほとんど同時だったことでちょっと妄想したことがありました。

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やけにかっこいいと思ったら2012年のMary Shelleyという演劇のイメージ

ナショナル・シアターのパンフレットによると、メアリー・シェリーは18歳という若さで妊娠中にフランケンシュタインを執筆して出版社に入稿した5週間後に出産したとのことです。作品のテーマ「生命を造る」という発想は彼女自信の妊娠と無関係とは思えません。

メアリーの母親はフェミニスト、父親がアナーキスト哲学者という環境で、劇中でヴィクターのフィアンセであるエリザベスが言ったように当時女性は大学進学は禁止でしたが、メアリーは自宅で父親に教育を受け、夫や友人は詩人。つまり教養があり、女性の低い地位に疑問を持ち、インテリ男達(ただしアート系)に囲まれ、すごく進歩的で頭でっかちな知性では男と互角な女性だったはずです。が、哲学や文学を語り合っている男との子供を妊娠して、教養とは関係ない次元の自分の胎内に生き物が存在する体験をして、自分が動物であることも実感し、妊娠はしないで現実離れした夢を語る男達が現実の世界の主人公=神とすると、自分自身を神になろうとしてなれなかった「失楽園」の堕ちた天使のように感じたんじゃないか。あのクリーチャーはメアリー自身が「失楽園の天使」と示唆しているので、クリーチャーは実は彼女の分身でもあるんじゃないか。

研究に没頭し自分の世界に生きるヴィクターは詩人達にも重なりますが、実は、教養のある人間としてのメアリー自身がこちらにも投影されているようにも感じます。詩人の男を好きというあたりで、もう彼女が現実的な良妻賢母なんて夢見てなかったはず。雌のカンがするどいなら種の保存に適した実業家などの経済的に安全な男を選ぶと思う。彼女は内助の功より自分が世に認められたい人だったはず。

だからメアリーは頭はヴィクターで、心や身体はクリーチャー。

原作小説のラストは、死んだヴィクターを見届け自分の身体も滅ぼすことだけが幸せになれる道だと旅立って行くクリーチャーの後ろ姿で終わる。それはそれで美しいんですが、まさか彼女も発表200年後に、ヴィクターとクリーチャーがお互いに必須の存在となり半身ずつ一体化したかのように光の中に漕ぎ出して行く脚色が施されるとは期待していなかったでしょうね。(「失楽園」の堕ちた天使の長「ルシファー」は光をもたらす者という意味だそうで、劇のラストシーンはそれを意識しているかな。)


私も彼女の伝記を読んだわけではないので、経歴から妄想してこんなこと考えたのですが、両親がエキセントリックだっただけでなく、彼女の実の妹もバイロンの子供を産むなど、小説のようなティーネイジャー生活を送っていたのでメアリー・シェリーという演劇になったり、映画になったりしていたのですね。はて、どういう女性だったのか見てみないとな。「幻の城/バイロンとシェリー」はヒュー・グラント出てるけど見たような気もするけどまったく記憶にない。ケン・ラッセルの「ゴシック」も同じ。




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2014/2/25

Boston感想とトリビア  Cabin Pressure

Simon says/サイモン・セッズのルール 

多くの人がご存知だと思います、このゲーム。
ルールは簡単で、支持者が命令の前に「Simon says」をつけた時だけその命令に従い、逆に「Simon says」をつけてない命令文に従ったら負けなのです!マーティンは、ダグラスの巧みな誘導で後者にひっかかって負け続けていましたね。

2/26追記どこかで読んだのですが、「Simon」という名前は、日本で言ったら「太郎」みたいな男子の名の代名詞なんだそうです。じゃあ「花子」にあたる英語の名前はというと、「Molly」なんですって!ここで思い出したのは、そうです、シャーロックのモリーちゃんですよね!モファティスがドイル聖典にないのに唯一レギュラーで出してる女の子は、匿名の女子代表だったのか・・・・追記ここまで

Fisher Price

喫煙者リーマンさんがマーティンの目に煙を入れてしみさせた文句に出て来たこの固有名詞は、子供のオモチャの大手アメリカ企業です。日本にもあるのですね!私もロンドンで育児中によく見たのでイギリスの企業かと思ってましたが、そうか、リーマンさんはアメリカ人だった。

クリックすると元のサイズで表示しますFisher Priceのパイロット

Doctor=医者?

マーティンがload(積み荷) sheetで医者を見た、つまり乗客リストにDoctorという肩書きが付いている人を見たと言って、しきりに呼び出しましたが、オチはDoctorはDoctorでもアメリカ人だったので、土木業の博士号(Doctor)を持った専門家でした。博士号をイギリスではPhD又はDPhilと言うのでマーティンはとんだ間違いをしてしまったのですね。

Hippocratic Oath/ヒポクラテスの誓い 

マーティンがその「ドクター」を呼ぶのに言ったこの誓いとは、医者がギリシャの神に対して誓った宣誓文のことで、医療関係者が持つべき倫理や思想が書かれているそうです。患者を自分の能力により報酬なしに治療しろとか、患者に利する治療法を選択せよとか、まあ、そのへんのお医者さん全員に思い出して欲しいことみたいです。

ma'amのイギリスとアメリカの用法

さっきのDoctorでも出て来た米英の英語の違いがここにも。今度はマーティンは何も恥ずかしい間違いはおかしてませんが、ボストンに着いて、救急隊員がキャサリンにやたらとMa'amをつけるのが気になって調べました。そしたら、Madamの省略形のMa'amを、階級のないアメリカでは、お店やサービスの人が知らない人であるお客さんに呼びかける時に親しみをこめて使うそうです。イギリスでも使うのですが、女王様がMa'amだし、どちらかと言うと略してない原型Madamをきちんとした場所で知らない女性への丁寧な呼びかけとして使うので、この救急隊員の頻繁な呼びかけに戸惑ったのだと思います。税関で鼻毛切りを発見されたマーティンもやたらとSirと言われてましたね。この、カジュアルなんだけど、やたらと出て来るMa'amとSirの感じを出したくて、和訳には「お客さん」と入れてみました。


まだ通算2作目のこのエピ、マーティンとアーサーが、憎い乗客に心臓発作を起こさせて、その死まで笑いにするあたり、SitCom全開ですね!まあ、あそこまでマーティンのコンプレックスをつく悪態がつければ敵もお見事でした。
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2014/2/24

キャビン・プレッシャー最終録音  Cabin Pressure

キャビン・プレッシャー最後の45分スペシャル・エピソード録音が無事に行われたとニュースが伝わって来ましたね。

Mirror 写真が多め

Radio Times こちらは共演者の名前が出ているので、出演キャラを知りたくない人は読まない方がいいです。私は知って嬉しくなりましたけれども。

後者の記事ではまた放送はクリスマスだと伝えてますが、直接BBCから発表されたと私はまだ見ても聞いてもいません。もしどなたかそのソースをご存知でしたら教えてください。


追記
夕方、帰宅してPC開けたら有名なカップケーキ職人さんのキャラケーキがモデル=俳優さん達本人に渡される動画があって、ケーキもさることながら、声でしか知らなかった俳優さん達の最新のお姿が見られて感激したのではっておきます。ただし、これも最終エピに登場する人物がわかってしまいますので、それを知りたくない方はスルーしてね。

飛行機











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2014/2/22

0102 Boston  Cabin Pressure

キャビン・プレッシャー シリーズ1エピソード2「Boston」の和訳です。


CAROLYN: Your seatbelt fastens like this. And unfastens like this. An invaluable lesson there for any of you who have never been in a car. In the very unlikely event of an emergency landing, your inflatable safety jacket is under your seat, and that is precisely where I recommend it stay, given that the largest body of water between here and Luton is a open-air swimming pool in Daventry. Finally, please keep your mobile phones switched off for the duration of the flight. Obviously, they have no effect whatsoever on our navigational equipment or we wouldn’t let you have them, but they drive me up the wall. Thank you, and enjoy your flight. シートベルトはこのように締めます。そして外す時はこのように。かけがえのないレッスンですね、車に乗った事のない方々には。非常にまれな緊急着陸というイベントの際には、膨張式救命胴着がお客様の客席の下にございます。そしてそこがまさしくそれにいてもらいたい場所です。ルートンまでにある最大の水がダベントリーの屋外プールだとすれば。最後に、フライト中携帯電話の電源は切ったままでお願い申し上げます。当然ながら、航法計器類にはなんら影響はないものです。でなければ持ち込みは許可されませんが、あれにはイライラするもので。では空の旅をお楽しみください。
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This week: Boston!
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MARTIN: Fitton approach. This is Golf Echo Romeo Tango India, climbing to six thousand feet, left turn, direct Luton. フィットン・アプローチ。こちらゴルフ・エコー・ロメオ・タンゴ・インディア、6000フィートまで上昇、左旋回、ルートンまで直行。

AIR TRAFFIC CONTROL: Okey dokey, have fun. オッケー、楽しんできてね。

MARTIN: Carl. カール。

AIR TRAFFIC CONTROL: Roger, Golf Tango India. 了解、ゴルフ・タンゴ・インディア。

MARTIN: Thank you. ありがとう。

AIR TRAFFIC CONTROL: You’re welcome. Don’t fly into anything I wouldn’t fly into. どういたしまして。僕が飛び込まようなものには飛び込んで行かないでね。

DOUGLAS: Post take-off checks complete. 離陸後チェック完了。

MARTIN: Thank you, Douglas. Could you balance the fuel please? ありがとう、ダグラス。燃料バランスをたのんでいいかな?

[Silence] 無言

MARTIN: Douglas, the fuel. ダグラス、燃料だよ。

DOUGLAS: Sorry, Captain, can’t help you. すまないね、機長、役に立てない。

MARTIN: [sighs] Simon says, ‘could you balance the fuel?’ は〜。サイモンの命令だ「燃料バランスたのんでいい?」

DOUGLAS: By all means. You know, you can give up anytime you like. It’s been six trips. よろしいですとも。あのね、いつだってやめていいんだよ。もう6往復だ。

MARTIN: No, I can get you. Besides, I want another go. I know I can do better than last time. いや、僕が勝てるから。さあまた、もう1回やろ。前回よりうまくできるってわかってるんだ。

DOUGLAS: What, even better than, “Shall we play Simon Says, Martin? Okay, I’ll go first, Douglas. Tell me when you’re ready, Martin. I’m ready, Douglas – ugh.” I don’t know, Martin, you’ve set the bar punishingly high. 何、あれよりも?「サイモンの命令やらないかい?マーティン?、いいよ、僕から行くよ、ダグラス。じゃ準備できたら言って、マーティン。準備いいよ、ダグラス ー あ〜あ。」わからない、マーティン、レベル設定が過酷なまでに高いよ。

CAROLYN: Ah, gentlemen. ああ、紳士諸君。

MARTIN: Oh, dear. あ〜、来た。

CAROLYN: What? 何が?

MARTIN: It’s always trouble when we’re gentlemen. I prefer it when we’re imbeciles. 僕達が紳士諸君の時っていつも何かあるんだ。バカ者の時の方がまだましだな。

DOUGLAS: Or dolts. マヌケとかね。

MARTIN: ‘Dolts’ is good, yes. マヌケはいいね、うん。

CAROLYN: No, this is good news. I have another job for you. いいえ、いいニュースよ。あなた達にもうひとつ仕事が入りました。

MARTIN: We’ve already got another job this week. もうすでに今週はもうひとつ仕事あるよ。

CAROLYN: Indeed you have. So stand by for another ‘nother job. The fine people at Algonquin Charter Air have excellently grounded a Gulfstream at Luton, which leaves them with a whole parcel of cross Americans who aren’t in America, but would like to be. And guess who’s making their dream come true? Our very own selves. 確かにそうね。ではもうひとつのひとつの仕事のために待機よ。アルゴンキン・チャーター航空の立派な人達が見事にゴルフストリーム(ビジネスジェット機)をルートンで飛べなくしているの。それはアメリカに帰りたくて帰れない怒れるアメリカ人という荷物をかかえているのよ。そこで当ててみてね、誰が彼らの夢をかなえるのでしょう?実に正しくこの我々なのです。

MARTIN: We can’t do it. 僕達できないよ。

CAROLYN: We can do it, we will do it, and we are doing it. Does that answer your question? できます、やるんです、やりつつあります。これであなたの質問の答になった?

MARTIN: It wasn’t a question, Carolyn. It was a statement. The Istanbul trip is Thursday night. 質問じゃなかった、キャロリン。あれは声明だ。イスタンブールへ行くのは木曜の夜だし。

CAROLYN: I know. We get back Thursday morning. そうね。木曜の朝に戻って来るわよ。

MARTIN: But we have to have twelve hours’ rest between trips. でもフライトとフライトの間は12時間休まなくちゃ。

CAROLYN: I know. Because you are lazy, lazy pilots. So, we get to Boston Wednesday morning, twelve hours break. Fly home Wednesday evening, arrive Thursday morning, twelve hours break. Off to Istanbul. Perfect. そうね。それはあなたが怠惰な怠惰なパイロットだからよ。じゃ、水曜の朝にボストンへ行って、12時間の休憩ね。水曜の夜帰途につき、木曜の朝到着して12時間休憩。イスタンブールへ出発と。完璧ね。

MARTIN: But – I’ve got my easyJet interview on Wednesday afternoon. でも ー 僕イージー・ジェットの面接が水曜の午後あるんだ。

DOUGLAS: Ah well, easyJet, easy go. ああ、イージー・ジェット、なくなるのもイージー。

CAROLYN: You can still do that. I don’t care what you do in your twelve hours. You can sleep or try to sneak away from my company like a sniveling rat. It’s all the same to me. まだできるわよ。あなたが12時間の間に何をしようと私は気にしませんよ。眠ろうが、泣きべそネズミのように我が社から抜け出そうとしようが。私には関係ないわ。

MARTIN: Douglas, help me out here. ダグラス、助けてよ。

DOUGLAS: Aw, nice try. ああ、惜しいね。

MARTIN: Damn! やられた!

CAROLYN: Please tell me you’re not still playing Simon Says. 未だにサイモンの命令やってるなんて言わないちょうだいね。

DOUGLAS: I’m afraid I can’t do that – for two reasons. それは言えないんだよ ー ふたつの理由で。

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ARTHUR: Good evening, sir. Welcome aboard today. Good evening, madam. Welcome also to you today onboard. Good evening, sir. Welcome to being onboard to you today. Oh, er, sir? Excuse me? こんばんは。ご搭乗ありがとうございます。こんばんは。お客様のご搭乗歓迎しますよ。こんばんは。ご搭乗くださりありがとうございます。あ、お客様?すみません?

PASSENGER: Yeah? What? あ〜?なんだ?

ARTHUR: May I inform yourself that MJN does run a fully comprehensive non-smoking service, and as such result of this, all cigarettes, cigars, and cigarillos must be extinguished upon embarkation and retained in a state of extinguishment until termination of disembarkation. Thank yourself for your cooperation. お知らせさせていただきますが、MJNは完全に総括的禁煙サービスにて運行しております。それゆえ、全てのお煙草、葉巻、及びシガリロはご搭乗にあたりお消しいただき、到着地での降機まで消炎状態を維持していただかなくてはなりません。ご協力に感謝いたします。

PASSENGER: I’m not cooperating. ご協力せんぞ。

ARTHUR: [pause] No, not yet. But… I’m sure you’re going to in a minute. And then… thank you. まだですけれども。でも・・・すぐにしてくれますよね。それなら・・・ありがとう。

PASSENGER: Do you know how much I paid to be on this flight today? 今日この飛行機に乗るのにいくらワシが払ったか知っとるか?

ARTHUR: Oh, I bet it was loads. ああ、いっぱいでしょうね。

PASSENGER: Yeah, good guess, it was loads. It was so much that it seems to me that uh [inhales] I can pretty much smoke where I like, okay? うん、いいカンだな、いっぱいじゃ。これだけ払いや、きっとこりゃ(ふ〜〜)好きな所でさぞかし吸えるなあ?

ARTHUR: But – it – it’s very dangerous to smoke on an aeroplane. でも、 ー 飛行機でのお煙草は大変危険です。

PASSENGER: No, it’s not. いんや、違う。

ARTHUR: [pause] I don’t know what to say now. もう何て言ったらいいかわかんない。

PASSENGER: How old are you, sonny? きみいくつ、ボク?

ARTHUR: Twenty-eight-and-a-half. 28歳半です。
PASSENGER: Well, I was smoking on airplanes for twenty years before you were born. Why do you think the ‘No Smoking’ signs go on and off? わしゃあお前の生まれる前に20年吸っとった。なんで禁煙表示がついたり消えたりすると思う?

ARTHUR: Actually, ours don’t mostly. Although one of them flickers. And there’s one we can’t turn on at all because it makes the cabin smell of fish. あでも、うちのはほとんどそれならないよ。1個はチカチカしてるけど。それに全然つけられないのもあるんだ。つけると魚臭くなっちゃって。

PASSENGER: Well, that sure gives me confidence. So, uh, [inhales] we’re all done here, right? なら、ますますワシのもんじゃな。ンじゃ、話は終わりじゃな?

ARTHUR: Yep. ハイっ。

PASSENGER: And I can smoke. んじゃ、吸うぞ。

ARTHUR: Er – えっと ー

CAROLYN: Hello. Welcome on board. It’s my pleasure to serve you today. Please do let me know or a member of my team know if we can help you at any time, such as, for instance, by extinguishing that cigarette for you. こんにちは。ご搭乗ありがとうございます。本日は私がお世話させていただきます。何かございましたらどうぞいつでも私かチームのメンバーにお申し付けくださいませ。たとえば、こんな、お煙草を消す機会など。

PASSENGER: Hey! おい!

CAROLYN: Oh, dear. Arthur, get this gentlemen a fresh glass of wine please. This one seems to be a bit [chuckles] cigarette-y. Thank you so very much and please do enjoy the rest of your flight. あら、まあ。アーサー、こちらの紳士に新しいワインをお持ちして。これはもう、ちょっと、んふっふっふ、煙草っぽいわね。ご協力ありがとうございます。これからの旅もお楽しみくださいませ。
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MARTIN: Douglas, could you give me the fuel check at the last way point? ダグラス、燃料チェックを最後のウェイポイントでしてくれる?

[Silence] 沈黙

MARTIN: Simon says, ‘give me the fuel check at the last way point.’ サイモンの命令だ、「燃料チェックを最後のウェイポイントでして。」

DOUGLAS: Certainly. Ten minutes early and seven hundred kilos up on flight plan. わかりました。フライトプランより10分早く、700キロ上です。

MARTIN: Nearly got you though, didn’t I? もうちょっとで僕勝ちそうだったよね?!

DOUGLAS: No. いや。


DOUGLAS: Ah, here we go again. Let’s see what vital part’s fallen off the old girl this time. Ah! あー、さあまた行くぞ。今度は何の致命的パーツが往年の乙女からとれて落ちたのかな。あああ!

MARTIN: What is it? 何だった?

DOUGLAS: Shall I tell you an interesting thing about this thin metal tube full of petrol we’re flying hundreds of miles above the Atlantic Ocean? ひとつ興味深いことを教えようか?大西洋上空数百マイルの高度で飛ばしている石油でいっぱいのこの薄い金属管についてだけど。

MARTIN: What? 何?

DOUGLAS: It’s on fire. 火事だよ。

MARTIN: Douglas. ダグラス。

DOUGLAS: Master caution fire, Captain. Smoke detector, passenger loo. 火災主警報だ、機長。煙感知器、乗客トイレ。

MARTIN: Ah. [ding] Carolyn, we’ve got a – ああ。(ピンポン)キャロリン、機内に ー

CAROLYN: Yes, I know, I know. Keep your goggles on. It’s just stroppy Mr. Lehman in 3B. Hang on. ええ、はい、はい。ゴーグルしてていいわよ。ただの不機嫌な3Bのリーマンさん。ちょっと待って。

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PASSENGER: It’s taken! 入っとる!

CAROLYN: Sir, please extinguish your cigarette, take the paper cup off the smoke alarm, make a mental note that that trick never works, and return to your seat. お客様、お煙草をお消しになり、煙警報の紙カバーをとって、その手は使えぬと覚えて、お席にお戻り下さい。

PASSENGER: Nope! イヤじゃ!

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CAROLYN: Martin, give Douglas your hat. マーティン、ダグラスに帽子を渡しなさい。



CAROLYN: Do it. 渡して。

MARTIN: You didn’t say ‘Simon says.’ 「サイモンの命令」って言ってない。

CAROLYN: I am not playing your game. The man in the loo refuses to come out, so give Douglas your hat. そんなゲームやってないわ。トイレで男が出るのを拒否してるの。だからダグラスに帽子を渡して。

MARTIN: I’m sure to you those two sentences follow another naturally, but I don’t quite see the logi – はっきり言うとそのふたつの文章はもうひとつの文に自然に続くけど、僕によく分からないのはその論理・・・

CAROLYN: I don’t need you to see. I need you to give Douglas your hat. あなたにわかってもらう必要はないわ。ダグラスに帽子を渡してもらう必要があるの。

MARTIN: I don’t want to give him my hat. 彼に僕の帽子は渡したくない。

DOUGLAS: If it helps, I don’t want to take his hat. 参考までにだけど、僕は彼の帽子を受け取りたくない。

CAROLYN: Oh, for goodness’ sakes! Why don’t people just blindly obey anymore? He needs your hat because I want the captain to go down there and strike terror into his heart. ああ、まったくなによ!なんだってもう誰も黙って言う事をきかないの?機長にあそこに行って彼を恐怖に陥れてもらうのにあなたの帽子が必要なのよ。

MARTIN: But I’m the captain! でも機長はぼくだ!

CAROLYN: I am only too painfully aware that you are the captain, Martin. But Douglas actually looks and sounds like a captain. You’re not going to strike terror into anyone’s heart. Unless you chat them up in a bar. あなたが機長だってのは痛いほどわかってるわよ、マーティン。でもダグラスが実際に機長に見えて聞こえるでしょう。あなたじゃ彼を恐怖に陥れられないもの。バーで言い寄るのでもない限り。

MARTIN: Right. Well, let’s just see about that, shall we? わかった。よし、それならどうか見てろよ。

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MARTIN: Mr. Lehman? リーマンさん?

MR. LEHMAN: Yuuup? よう?

MARTIN: I notice you’re no longer in the toilet cubicle, sir.  もうトイレにはいらっしゃいませんよね。

MR. LEHMAN: Aw, I bet the guys call you ‘Captain Hawkeye!’ おう、奴らはおまえを「ホークアイ機長!」と呼んでるだろ!

MARTIN: Are you aware that ten minutes ago I was on the point of aborting the flight? 10分前に僕が飛行を中止するところだったことはわかっていますか?

MR. LEHMAN: Oh, I wouldn’t do that if I were you. Looks wet down there. おう、オレだったらやらんね。なんだウジウジしとるな。

MARTIN: Because, sir, I was under the impression that the aircraft was on fire. それはですね、私が当機に火災との印象を受けたからなのです。

MR. LEHMAN: No, it was just me [inhales] smokin’. いんや、それはただのワシの(ふう〜)煙草じゃわい。

MARTIN: Yes, I know. 存じています。

MR. LEHMAN: Right, so you weren’t on the point of aborting anything now, were you? そうか、そいじゃ何も中止するところじゃなかったんだな?

MARTIN: Sir, as the commander of this vessel, I must demand – お客様、この飛行機の司令官としまして、このままでは・・・

MR. LEHMAN: Okay, that’s about enough. What are you gonna do, Commander? Have me arrested? No. And I’ll tell you why not. Because your tin pot, little one-airplane outfit needs me and my business about a zillion times more than I need you. You think you can scare me by marching down here in your Fisher Price, when-I-grow-up-I-want-to-be-a-pilot costume? Give me a break! You’re not the commander of anything! You’re a little guy who can’t get a game with the big boys and wears a uniform like a rear admiral’s to make up for the fact that he’s basically just a flying cabbie! Am I right? よっしゃ、そのへんで良かろう。何するっちゅうんじゃ、司令官?逮捕ってか?ダメだ。ダメな訳を言ってやろう。お前のつまらんちっぽけな飛行機おべべはワシとワシのビジネスを必要なんじゃぞ。ワシがお前を必要とする何億兆倍もだ。お前はその大きくなったらパイロットになりたいな〜のオモチャ衣装で凱旋して来たらワシが怖がるとでも思っとるのか?冗談は休み休みじゃ!お前は司令官でも何でもねえ!お前は大きい子にゲームで勝てないで海軍長官みたいな制服を着てるちっぽけな奴よ!実はただの空飛ぶ運ちゃんだって事実をどうにかしようってな!オレは大正解だな?

MARTIN: NO! No! You’re not right! You’re – a very rude man! You can’t speak to me like that. I’m the captain! いいえ!いいえ!あなたは正解じゃない!あなたは・・・非常に失礼な人だ!そんなふうに僕に口をきくなんて。僕は機長なのに!

MR. LEHMAN: Okay, Captain. You run along now and uh [inhales] try not to cry into any important equipment. いいよ、機長。もうあっち行ってろ。それでだ、(ふぅ〜)大事な機械に泣き崩れないようにしろよ。

MARTIN: [tearfully] I’m not crying! Your smoke got in my eyes. 僕は泣いてない!あなたの煙が目に入ったんです。

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DOUGLAS: How did it go? どうだった?

MARTIN: Fine! Fine! Fine! Fine! Fine! ...Arthur? うまくいった!いった!いった!いった!いった!・・・アーサー?

DOUGLAS: Well, anything you say five times is obviously true. まあ、何であれ5回も言えば本当なんだろ。

ARTHUR: Yes, Skipper? うん、スキッパー?

MARTIN: Right, right. Arthur, did you see me inform Mr. Lehman about our non-smoking policy? よし、よし。アーサー、僕がリーマンさんにうちの禁煙ポリシーを言うの見てた?

ARTHUR: Er. Well, I wasn’t – I wasn’t really looking. I mean… I certainly didn’t notice if he made you cry. Or not. I mean, he probably didn’t. うーん。僕・・・見てはいなかったな。って言うか・・彼が君を泣かせたのか泣かせてないのかは気づかなかったよ。って言うか、きっと彼はしてないよね。

MARTIN: I was not crying. His smoke got in my eyes. 僕は泣いてなかった。煙が目に入ったんだ。

DOUGLAS: [singing] Smoke gets in your eyes… (歌)♪煙が目にしみる・・・♪

MARTIN: Shut up, Douglas! Now, Arthur, we’ve already had one fire scare on this trip; we can’t afford to take chances, and since we know that Mr. Lehman has been fully informed of the policy and therefore certainly won’t be smoking in the loo again – 黙って、ダグラス!さあ、アーサー、僕達はすでに火災の恐怖をこの旅にて体験した;もうこれ以上は危険は冒せない。そしてリーマンさんはポリシーを全て通告され、それ故当然ながら再びトイレで煙草を吸うことはないと僕達が知っている以上・・・

ARTHUR: Actually, I think he might. でもさ、彼また吸うかもしれないよ。

MARTIN: No, Arthur, he won’t. いや、アーサー、吸わない。

ARTHUR: Mm. The thing is though, Skip, with all due respect, but what I’ve got that you haven’t is that Mum sent me on a course on understanding people in Ipswich. うーん、でも実はね、スキップ、気を悪くしないでね、君になくて僕にあるものは、ママに行かされたイプスイッチの人を理解するっていうコースで習った知識だよ。

MARTIN: And if I ever want the people of Ipswich understood, you’ll be the first person I call. Meanwhile – そして万が一僕がイプスイッチを理解してる人が必要ということにでもなったら、まず君に電話するよ。こうしてる間にも・・

ARTHUR: Yeah, yeah, but it means I can now read people. You know? Like a book. うん、うん。でもだからね、僕、人が読めるようになったんだ。わかる?本みたいに。

DOUGLAS: Have you ever read a book, Arthur? 本読んだことあるの?アーサー?

ARTHUR: Yes, actually! White Fang! Twice! Anyway, bringing my people reading skills to the table, I’m able to reveal to you now that Mr. Lehman didn’t show any of the five indicators of true resolve to change his behavior patterns, and therefore, in a nutshell, I reckon he might smoke in the loo again. うん、そうなんだ!白い牙!2回読んだよ!じゃここで、僕の読心術の話をするよ、今僕が明らかにできるのはね、リーマンさんは彼の行動パターンを変える本当の決心の5つの兆候の内ひとつも見せてなかったことなんだ。だからそれ故、要するに、彼はまたトイレで煙草を吸うかも知れないと思うんだよね。

MARTIN: Listen carefully, Arthur, he definitely won’t. And therefore, if the smoke alarm does go off again, it can only be a real fire. And so I’m authorizing you, in that unlikely event, not to waste time knocking, just to override the door lock and immediately discharge the fire extinguisher into any flame you see. よく聞いて、アーサー、彼は絶対にもう吸わないんだ。そしてそれ故、もしもまた煙の警報が鳴ったら、それは本物の火災に違いない。だから君に権限を与える。そのありそうもない事が起きたら、ノックして時間を無駄にせず、ドアの鍵を無効にし、ただちに発見したどんな火へも消化器を噴射するように。

ARTHUR: Ahhh, any flame I see. あああ、発見したどんな火へも。

MARTIN: That’s right. Even if it’s just a little tiny, glow-y one. そのとおり。たとえ小さな小さな、くすぶるのでも。

ARTHUR: Aye, aye, Skipper. アイ、アイ、スキッパー。

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ARTHUR: Okay, he’s up. いいよ、立った。

[MR. LEHMAN humming] (リーマンさんの鼻歌♪)

ARTHUR: He’s on the move. 彼歩き出した。

ARTHUR: Okay, he’s in. いいよ、入ったよ。

MARTIN: Okay, Arthur, standby. よし、アーサー、用意だ。

ARTHUR: Okay. オーケー。

MARTIN: Standby.  用意。

[Alarm beeps] ピピピ・・・ピピピ・・・ピピピ・・・

MARTIN: Oh, no! Emergency! Emergency! The plane is on fire! Arthur, for the love of God, save us all! 大変だ!非常事態!非常事態!火災発生!アーサー、どうしよう、僕達を助けてくれ!

ARTHUR: Yes, Skipper! はい、スキッパー!

MR. LEHMAN: Hey! What the – おい!なんのつも・・・

ARTHUR: Fiiire! 火事だ〜!

MR. LEHMAN: Wha – Ahhh! Oh – dahhh! Oh! Oh, God, oh, my chest, oh, ahh – わあぁ〜あああぁ!おおおお!なんだ、ぉぉ、胸が、おぅ、あああ・・・

ARTHUR: Fire’s out. 火が消えた。

[Bing-bong]ピンポーン
MARTIN: Good evening. This is Captain Crieff speaking. I’m sorry to have to tell you, a passenger has been taken ill, so if there is anyone with medical training on board, could they please come to the flight deck door. Thank you. こんばんは。機長のマーティン・クリフです。残念なことを申し上げなくてはなりませんが、お客様にご病気の方がいらっしゃいます。皆様の中に医療関係の方がいらっしゃいましたら、操縦室にお越し下さい。ありがとうございます。

DOUGLAS: Okay, we’ve moved him to the galley. よし、キッチンに移した。

MARTIN: How’s he looking? どんな様子?

DOUGLAS: Well, he’s covered in foam and he’s had a heart attack. Otherwise, great. ああ、泡だらけで心臓発作を起こしてる。それ以外はピンピンしてる。

MARTIN: I – I was just thinking, maybe we ought to turn the plane round. ふ〜、ちょっと考えてたんだけど、は〜、もしかして引き返すべきなのかも。

DOUGLAS: Well, yes, of course, we should! Haven’t you done it yet? ま、うん、もちろん、そうだ!まだやってなかったの?

MARTIN: Oh, right, right, because on the other hand, obviously, Carolyn’s not going to like it much. まあ、そうなんだけど、だってそうは言っても、当然キャロリンはあまり賛成しないだろう。

DOUGLAS: Martin, that’s irrelevant. It’s a serious medical emergency. You ditch into the nearest airfield, and we’re what… twenty minutes off midway, so forty minutes closer to home. There’s no question we have to turn round is the decision I imagine you have come to, Captain. マーティン、それは見当違いだ。これは深刻な医学的緊急事態だ。近隣の空港に不時着する。今、中間地点まで20分ということは、戻った方が40分近い。疑いなく、引き返すのが君が帰するべきだと僕が想像する決定だ、機長。

MARTIN: Yes, it is, exactly. うん、そうだな、まさしく。

[Beeps] ピー

MARTIN: Shanwick, this is Golf Echo Romeo Tango India. We have a serious passenger medical emergency and wish to return as soon as possible. シャンウィック、こちらゴルフ・エコー・ロメオ・タンゴ・インディア。乗客に深刻な医学的緊急事態発生につき、出来るだけ早い帰還を願います。

AIR TRAFFIC CONTROL: Roger, Golf Tango India. Standby. I’ll coordinate. 了解、ゴルフ・タンゴ・インディア。待機してください。調整します。

MARTIN: Okay. Carolyn will understand, won’t she? I mean, a life’s at stake. I’m sure I saw a doctor on the load sheet. Here we are! 7A. Dr. Thomas Price. Where is he? オーケー。キャロリンはわかってくれるよね?つまりさ、生命の危機なんだ。搭載書で医者を絶対見たんだけどな。あ、ここだ!7A。ドクター・トーマス・プライス。彼はどこに行った?

DOUGLAS: Lying low, I should think. 身をかがめていると考えるべき。

MARTIN: What? Why? なんだ?どうして?

DOUGLAS: Too scared of being sued. 訴えられるのが恐い。

MARTIN: You’re joking. 冗談だろ。

DOUGLAS: No. Especially going to America. If he tries to treat him and anything goes wrong, he’s looking at a huge malpractice suit. いや。特にアメリカに行く時は。彼を治療しようとして、もしうまくいかなかったら、とんだ医療ミス訴訟を受けるだろうね。

MARTIN: But surely no one will sue someone for trying to save their life! だけど、誰も命を助けようとした人を訴えたりするもんか!

DOUGLAS: Let’s face it. If anyone would, Mr. Lehman would. やってみようか。もし誰かがするとしたら、それはリーマンさんだな。

MARTIN: Go and have a quick look at him for me, would you? ちょっと彼を見て来てくれないか?

[Silence]沈黙

MARTIN: Simon says, ‘go and have a quick look at him for me, would you?’ は〜、サイモンの命令だ「ちょっと彼を見て来てくれない?」

DOUGLAS: Then Simon shall be obeyed. それではサイモンは従いましょう。

AIR TRAFFIC CONTROL: Golf Tango India, very little traffic on your track this evening. Maintain three-three-zero, turn right to Reykjavik, and when in range, contact Iceland, one-one-eight-decimal-zero-five. ゴルフ・タンゴ・インディア、今夜コース上は非常に空いています。3−3−0を維持し、レイキャビクに向かって右に旋回、コースに入ったら、アイスランドにコンタクトください。1−1−8− . ー0−5。

MARTIN: Oh, Reykjavik. Really? I was thinking we could just go back home. え、レイキャビク。本当に?ただ戻るだけだと思ってたんですけど。

AIR TRAFFIC CONTROL: Well, Reykjavik’s much closer. I thought you said it was a medical emergency. でも、レイキャビクがもっと近いです。医学的緊急事態とおっしゃったと思いましたが。

MARTIN: Okay, right, yeah. Roger. ええ、はい、そうです。了解。

[Bing-bong]ピンポーン
MARTIN: Ladies and gentlemen, Captain Crieff here again. I’m sure you’ll understand that as we have a passenger on board in need of urgent medical attention, we will have to make an unscheduled stop today in, erm, in Reykjavik. I do apologize for the inconvenience. And, once again, if there is a person with medical training on board, please do make yourself known to us. Thank you. ご搭乗の皆様、クリフ機長です。緊急医療処置の必要なお客様のためのご理解をお願い致します。本日、当機は予定外ですがレイキャビクへ着陸いたします。ご不便をかけますことお詫び申し上げます。そして繰り返しますが、医療関係に従事なさっているお客様がいらっしゃいましたらご連絡ください。ありがとうございました。

CAROLYN: Reykjavik! レイキャビク!

MARTIN: Carolyn, hello. キャロリン、やあ。

CAROLYN: Reykjavik! Reykjavik! REYKJAVIK!  レイキャビク!レイキャビク!レイキャビク!

MARTIN: Carolyn, you sound like you’re coughing up a hairball. キャロリン、まるで毛玉でも吐き出すみたいだけど。

CAROLYN: Why in the wide world are we going to Reykjavik? どうしてよりにもよってレイキャビクへ行くのよ?

MARTIN: Because – and I know on a busy flight, you might have missed this – your son hosed a passenger down with a fire extinguisher and gave him a heart attack. So I thought it might be a touching gesture if we tried to get him to a hospital. それは ー 機内が忙しくて君の目が届かなかったかもしれないが ー 君の息子が乗客に消火器を浴びせてなぎ倒し、心臓発作を起こさせたんだ。そこで彼を病院に連れて行くのは感動的な行為かもしれないと思って。

CAROLYN: And what’s wrong with the hospitals in Boston? それでボストンの病院じゃ何がいけないの?

MARTIN: Nothing’s wrong with them! They’re terribly good! But they’re fifteen hundred miles away. 何も悪くないよ!優秀だろうね!でも1500マイルも離れている。

CAROLYN: But do you have any idea what it’ll cost to land in Iceland? And find everyone accommodation and reroute tomorrow and miss Istanbul? でもアイスランドに着陸したらいくらかかるのか一体知ってるの?皆の宿を探して明日また飛んで、イスタンブールを逃すのも?

MARTIN: A man may be dying back there! 行ったら人ひとり死ぬかもしれないんだよ。

CAROLYN: A horrible man. 嫌な人ひとりね。

MARTIN: Carolyn, just because a passenger is rude to you doesn’t mean they deserve to die. キャロリン、乗客が君に失礼だからと言って死んでも構わないという理由にはならないよ。

CAROLYN: Okay. Martin, listen. We are almost halfway. Boston can’t be more than what… just… forty minutes further. And putting aside the thousands and thousands of pounds it will cost, look at it from his point of view. He lives in Boston. If we carry on, he goes to hospital in his hometown. His family and his friends are right there – いいわ。マーティン、聞きなさい。ほとんど半分まで飛んだのよ。ボストンまで・・そうね・・40分もかからないわ。そして何千ポンドもかかることは置いといても、事態を彼の視点でご覧なさい。彼はボストンに住んでいる。このまま行けば、彼は地元の病院へ行けるのよ。家族や友人達もいる ー

MARTIN: Friends? 友人達?

CAROLYN: He’s rich. He’ll have friends. If he goes to some hospital in Iceland, he’ll be alone in a foreign land, his family will have to fly over to be with him – maybe they’ll be too late – all for the sake of forty minutes. 金持ちなら、友人ができるわ。もしアイスランドで病院に行くとなれば、彼は外国でひとりぼっち。家族はわざわざ飛行機に乗って来なくちゃならない ー 間に合わないかもしれないけど ー その40分のためによ。

[Beep]ピピー
MARTIN: Shanwick, this is Golf Tango India. We wish to cancel our emergency. We’d like to continue to Boston. シャンウィック、こちらゴルフ・タンゴ・インディア。非常事態のキャンセルを願います。ボストンへ飛行を継続したいと思います。

AIR TRAFFIC CONTROL: Oh, all better now, is he? That’s nice. Roger, Golf Tango India. Route direct to fifty-one North thirty West and resume your previously cleared track. あら、すっかり彼はよくなったの?よかったですね。了解、ゴルフ・タンゴ・インディア。北51西30に直行し、前に取り消したルートに戻って下さい。

CAROLYN: Good command decision, Captain. See you later. よい指揮決定よ、機長。じゃまたね。

[Bing-bong]ピンポーン
MARTIN: Sorry to disturb you again, ladies and gentlemen. Just to let you know that we will after all be continuing our journey to Boston. And, I repeat, if there’s a doctor on board, and they retain even a hazy memory of their Hippocratic Oath, it would be really super to see them in the galley. Thank you. たびたび失礼致します。結局のところボストンへの旅を続けることをお知らせします。そして、繰り返しますが、お医者様がご搭乗で、医師によるヒポクラテスの誓いの記憶を微かにでも保持してますれば、キッチンにてお目にかかれれば実に嬉しい限りです。ありがとう。

DOUGLAS: What are you doing, Martin? 何してるんだ?マーティン。

MARTIN: I’m trying to flush out Dr. Price. プライス医師を狩り出そうとしてる。

DOUGLAS: No. Why are you turning back to Boston? 違う。なぜボストンに戻る?

MARTIN: Oh, well, I was just thinking it over, and I realize it’s actually almost as quick to – ああ、それは、よく考えてみたんだけど、それでもほとんど同じくらい早いって気づ・・・

DOUGLAS: Carolyn got to you, didn’t she? キャリリンに吹き込まれたな?

MARTIN: What, no, she didn’t get to me. She just happened to make a couple of valid points and – なに、いや、言いくるめられてないよ。たまたま根拠の確実な点を2、3・・・

DOUGLAS: Martin, turn the plane around. マーティン、引き返せ。

MARTIN: No, I’ve made a command decision. いやだ、僕は指揮決定を下したんだ。

DOUGLAS: It’s the wrong decision. Boston’s an extra forty minutes away. 間違った決定をね。ボストンは40分余計にかかる。

MARTIN: Yes, well, forty minutes, that’s not all that – うん、そう、40分、そんなの・・・

DOUGLAS: If he dies thirty minutes out of Boston, just as he would be getting into the ambulance in Reykjavik, what are you going to tell his family? もし彼があとボストンまで30分の所で死んだら、レイキャビクで救急車に乗れていたのに、家族に何と言ったらいい?

[Beep]ピピー
MARTIN: Hello, Shanwick. It’s Golf Tango India here again. はろー、シャンウィック。こちら、またゴルフ・タンゴ・インディアです。

AIR TRAFFIC CONTROL: Ah, if it isn’t the bouncing bomb. Where can we tempt you with this time? Tenerife’s very nice this time of year. あら、跳ね回る爆弾じゃなければね。今度はどちらまで誘導しましょう?テネリフェなどこの季節すばらしいですよ。

MARTIN: Reykjavik will be fine, thank you. レイキャビクでいいです、どうも。

AIR TRAFFIC CONTROL: Are you sure now? I mean, don’t rush into anything because I have literally nothing better to do with my time than ping you around the Atlantic Ocean all the live-long day. 今度は確かでしょうか?いえ、急がなくていいんですよ。実際、時間つぶすのにあなたを一日中でも大西洋の上をピーンとはじき回す以上にいいことは何もないんですから。

[Bing bong]ピンポーン
MARTIN: Ladies and gentlemen, this is Captain Crieff once again, just to let you know that I misspoke a little just now. We will in fact be diverting to Reykjavik Airport as planned. ご搭乗の皆様、また再びクリフ機長です。先ほどの失言をお知らせします。当機は実のところレイキャビク空港に予定通り迂回します。
MARTIN: Oh, I know, trying to save someone’s life is such a chore, isn’t it? Speaking of which, if there is in fact, and despite the deafening silence so far, a doctor on board, and if that doctor has quite finished his chicken casserole, blueberry cheesecake, and – ooh – coffee with milk no sugar, then maybe such a hypothetical doctor might like to stop flicking through the duty-free catalog and thoughtfully pulling on his sandy mustache, and walk the hypothetical seven rows to join me with the patient here in the galley. But, if there isn’t a doctor on board, then never mind. ええ、そうです、誰かの命を救うなどとるに足らない仕事ですね?そう言えば、いや、もしもなんですが、今までの気まずい沈黙にもかかわらず、お医者様がご搭乗でしたら、そしてそのお医者様は調度チキンキャセロールとブルーベリーチーズケーキ、そして、えー、コーヒーをミルク入りで砂糖なしで終えられたところ、そんな仮定のお医者様はもしかして免税品のカタログをめくるのや思慮深く薄茶色の口髭を引っ張るのををやめて、仮定ですが7列目を歩き患者のいるキッチンへと来たいかもしれません。しかし、お医者様がいらっしゃらないなら、別にいいんです。

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MAN: Hello? すみません?

MARTIN: Oh, hello! Mr. Price, is it? ああ、こんにちは!ミスター・プライスですね!

DR. PRICE: Doctor Price. ドクター・プライスだが。

MARTIN: Oh, a doctor! Good Lord, what a stroke of luck! The very thing we’re looking for. Well, this is the patient. ああ、お医者様!これはまあ、なんという幸運か!まさしく探していたのです。では、こちらが患者です。

DR. PRICE: Okay, let’s have a look, okay. Uh huh. よし、診てみようか、いいかね。ふむ。

MARTIN: What do you think? どうでしょう?

DR. PRICE: I think, probably…a bridge. おそらくこれは・・・橋です。

MARTIN: A bridge? 橋?

DR. PRICE: Yeah, a tunnel’s obviously out of the question, but if you really need to get past him, you can use a couple of drinks trolleys and a stretcher to rig up a rudimentary cantilever bridge - that at least is my professional opinion as a Ph.D. in Civil Engineering. Or has one of us made some sort of really embarrassing mistake? うむ、トンネルはまったく話になりませんが、もし本当に彼をどうにかする必要があるなら、ドリンクカートを2台と担架が基礎的なゲルバー橋を建設するのに使えますな。少なくともこれが私の土木工学博士としての専門的意見だ。それとも我々のうち誰かがそのような非常に恥ずかしい間違いをおかしてますかな?

MARTIN: Wha – Oh, I’m so sorry. I didn’t… なんと・・・ああ、すみません。僕・・・

DR. PRICE: Yeah. Oh, and by the way, I dunno anything about medicine, but this guy doesn’t need a doctor. うーむ。あ、ところでね、医学のことは何もわからんが、この人に医者はいらないよ。

MARTIN: What? 何です?

DR. PRICE: Not anymore. 今はもうね。

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CAROLYN: Turn the plane around. 飛行機の向きを変えて。

MARTIN: You’re not listening to me. 僕の話聞いてないね。

CAROLYN: No, and far more importantly, you’re not turning the plane around. Do it, now. ええ、そして遥かにもっと重要なことはね、飛行機の向きを変えてないことよ。今すぐして。

MARTIN: I can’t turn the plane around. 向きは変えられない。

CAROLYN: Martin, if there is one thing you’ve proved on this trip, over and over again, it’s that you can turn the plane around. Or were we just caught in a slow motion hurricane? マーティン、もしあなたがこの旅において何度も何度も証明したことがあるとすれば、それはあなたが飛行機の向きを変えられるということよ。そうでなければ、これはスローモーションの嵐に巻き込まれてしまったというの?

MARTIN: But, Mr. Lehman – でも、リーマンさんは ・・・

CAROLYN: Is dead! God rest his grumpy soul. So he doesn’t need an ambulance; he doesn’t need a hospital. All he needs is to be taken home. To Boston. 死んだわ!神はその不機嫌な魂に安らぎを与えました。だから救急車は要らない、病院に行かなくていいのよ。彼に必要なのは家に帰ること。ボストンへ。

MARTIN: Douglas. ダグラス。

DOUGLAS: You could tell her we no longer have enough fuel left to get to Boston safely. もうボストンへ安全に飛べるだけの燃料は残ってないと言うことは出来るよ。

MARTIN: Yes, thank you! Carolyn, we no – そうか、ありがたい!キャロリン、もう・・・

DOUGLAS: But we do. でもあるんだよね。

MARTIN: Thank you so much. どうもありがとう。

DOUGLAS: Sorry, but she’s right. We should go to Boston. 悪いが、彼女の言う通りだ。ボストンへ行った方がいい。

CAROLYN: Ah-hah! フフン!

MARTIN: Fine, fine. We’ll go to Boston. But only if… いいよ、いいよ。ボストンへ行こう。だけど条件が・・・

CAROLYN: Yes? はい?

MARTIN: Douglas talks to Shanwick. ダグラスにシャンウィックと話してもらう。

CAROLYN: Douglas? ダグラス?

DOUGLAS: My pleasure. 喜んで。

[Beeps]ピピー
DOUGLAS: Hello, Shanwick. Greetings once again from the merry men of Yo-Yo Airways. ごきげんよう、シャンウィック。ヨーヨー航空の風来坊からまたご挨拶だよ。

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ARTHUR: Well, goodbye then. I feel someone should, erm, say a few words. Hamilton R. Lehman. Born 1943 in… America, probably. Died 2008 in the sky… definitely. Non-vegetarian option. I didn’t know you for very long, Mr. Lehman, but I’ll always remember you as a shouty man. You loved to shout. Shout and smoke. Those were your twin passions. And so, in a way, I suppose you died doing what you loved: shouting and smoking and covered in foam. I don’t know if you liked that. You probably didn’t. Still. Goodbye. Rest in peace. Thank you for flying MJN Air! それじゃ、お別れだね。誰かが・・・何か言った方がいいかな。ハミルトン・H・リーマン。1943年・・・米国生まれ、たぶんね。2008年に死す、空で・・・間違いない。食事はベジタリアンじゃなかった。君のことは長くは知らなかった、リーマンさん。でも、僕は君をずっと覚えているよ、怒鳴り屋として。君は怒鳴るのが好きだった。怒鳴りと煙草。それが君の二双の情熱だった。つまり、ある意味、君は大好きなことをしながら死んだんだ:怒鳴って吸ってそして泡にまみれて。君があれを好きだったかは知らないな。たぶん違うよね。それでも。お別れだね。安らかに。MJNにご搭乗ありがとうございました!

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MARTIN: D’you think we’ll make it in time? 間に合うと思う?

DOUGLAS: Remember how I didn’t know three minutes ago? No new information has come in since then. 3分前に、いかに僕が知らなかったか覚えてる?あれから新情報は来ていない。

MARTIN: Right. [sighs] そうか。はぁーーーーーー

DOUGLAS: You all right? 大丈夫か?

MARTIN: Yeah. It’s just, you know, it hasn’t been a great trip, has it? And I think possibly I made a few – well, I didn’t exactly – I’ve got this interview when we get back – if we get back in time, which I doubt, and I just wondered if, as a captain, as… things – [sighs] I mean, I only ask because, of course, you were a captain for a while, and I just wondered if – I mean, this is a bit difficult, but – could you give me some advice? うん。ただ、ほら、素晴らしい旅とは言えなかったよね?それでたぶん僕ちょっといくつか間違った・・あの、いやしたわけじゃないんだけど・・・帰ったら面接を受けるんだ ー もし間に合えばだけど、そんな気はしないんだけど、ただちょっと、もしかして、機長として、つまり、ふぅぅぅう、だからね、これはね、もちろん、君が機長だったからなんだけど、もしかして、あのさ、これはちょっと難しいけど、なにかいいアドバイスあったら聞かせてくれる?

DOUGLAS: Well, the main thing is, you’ve got to stop asking for advice. まず、大事なのは、アドバイスを求めるのをやめることだ。

MARTIN: Great, thanks. すごいね、ありがと。

DOUGLAS: That’s okay. You can start as soon as I’ve given you mine. You’re the captain, Martin. And one of the many excellent things about being captain, along with the irresistible sexual magnetism and first crack at the cheese tray, is that you’re always right. So by all means, take opinions, but remember: You don’t have to listen to Carolyn. You don’t have to listen to ATC. You don’t even – and savor this because I shall never say it again – you don’t even have to listen to me. You’re the boss. What you say goes. いいんだ。僕の話が終わったらすぐにでも始めていい。君は機長だ。そして機長であることの素晴らしいことのひとつは、抗い難いセクシャルな魅力とチーズトレーの一番手に伴い、君が常に正しい、ということだ。もちろん意見は聞いてもいい、でも忘れるな:君はキャロリンに従わなくていい。ATCに従わなくてもいい。そしてさらに ー これは楽しんで聞くといいよ、二度と言わないから ー 僕に従わなくてもいいんだ。君がボスだ。君の言葉が決定事項だ。

MARTIN: Yes. Yes, you’re right. Okay. Thank you. But, er, Douglas? うん。うん、そうだね。オーケー、ありがと。でも、えっと、ダグラス?

DOUGLAS: What? 何?

MARTIN: Simon says, ‘could you give me some advice?’ サイモンの命令だ「アドバイスしてくれない?」

DOUGLAS: [groans] Well done. あああーーー。やられた。

MARTIN: My turn! My turn! 僕の番!僕の番!

DOUGLAS: All right. Tell me when you’re ready. わかった。準備できたら言って。

[Silence]沈黙

DOUGLAS: Simon says, ‘tell me when you’re ready.’ サイモンの命令だ「準備できたら言うこと」

MARTIN: I’m ready. できた。

DOUGLAS: Come again? 何て言った?

MARTIN: I’m ready – oh! できた ー ああ!

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ARTHUR: Goodbye! Thank you for flying MJN Air. Goodbye! Thank you for flying MJN Air. Goodbye! Thank you for flying MJN Air. Goodbye! Tha – oh, that’s it. Hold on, Mum! さよなら!MJNにご搭乗ありがとうございました。さよなら!MJNにご搭乗ありがとうございました。さよなら!MJNにご搭乗ありがとうございました。さよ・・あ、もういなかった。待ってよ、ママ!

DOUGLAS: And we’re all finished at the pointy end with a cheeky little twelve minutes in hand before we go out of hours. そして最後の最後で全部終わって時間切れまで余裕の12分まである。

CAROLYN: Great! Well… The paramedics are back there in the galley with Mr. L., so as soon as they’re ready – すごいわね!さて・・・救急隊員はLさんのいるキッチンに行ったわ、だからあっちの準備ができしだい・・・
CAROLYN: Oh, speak of the devils. Well, the angels. あら、ウワサをすれば。いいウワサよ。

PARAMEDIC: Are you Carolyn Knapp-Shappey? キャロリン・ナップ-シャッピーですか?

CAROLYN: Yes. はい。

PARAMEDIC: Did you call up an ambulance and crew, Ma’am? あなたが救急車を呼んだんですか、お客さん?

CAROLYN: Yes, I did. ええ、私が呼びました。

PARAMEDIC: And why did you do that? それはまたどうしてですか?

CAROLYN: Why? Well, because, I – well, I mean, look at him. どうして?あら、だって、まあ、それは、見ればわかるでしょ。

PARAMEDIC: We are looking at him, and we’d like to know what you expect us to do with him? 見てます。そしてあなたが私達に何をしてほしいのか知りたいのですけど?

CAROLYN: I have to tell you, I really don’t mind. Once he’s off my plane, as far as I’m concerned, you can let your imagination run wild. 言っておきますけど、何をしようとかまわないの。一度私の飛行機から降りてしまえば、私としては、あなたが想像力を駆使してくれていいのよ。

PARAMEDIC: Ma’am! He’s dead. He’s been dead for some time. We are an emergency service. This guy: not so much an emergency. お客さん!彼は死んでます。死んでからしばらくたちますよ。我々は緊急通報受理機関です。この人はあんまり緊急じゃないでしょ。

CAROLYN: Well, what am I supposed to do? Carry him to the hospital over my shoulder? じゃ、どうしたらいいの?私が肩に担いで病院へ運べとでも?

PARAMEDIC: Ma’am, you need to contact the coroner’s office. They’ll send out a vehicle. お客さん、検死局に連絡しないと。そこが車を手配しますよ。

CAROLYN: When? いつ?

PARAMEDIC: I dunno. When they can. You just give them a call tomorrow morning. See when they can do. さあね。できる時でしょ。明日の朝電話してください。そしたらいつかわかりますよ。

CAROLYN: Tomorrow morning? 明日の朝?

PARAMEDIC: Yeah. They’ll be all closed up now. ええ。今頃もう閉まるところです。

CAROLYN: So what are we supposed to do? Just leave him here until they’re ready for him? それじゃどうしたらいいの?車が来るまで彼をここに放置ってこと?

PARAMEDIC: Absolutely not! とんでもない!

CAROLYN: Good! よかったわ!

PARAMEDIC: You’re gonna need to remain in attendance. あなた方には付き添ってもらわなくては。

CAROLYN: What? What – w–w–we can’t! We can’t! なあに?無理です!無理!

MARTIN: Just one moment if you please. ちょっとすみません、よろしければ。

CAROLYN: Martin, don’t. マーティン、やめて。

PARAMEDIC: Sir? お客さん?

MARTIN: Madam, I don’t think you appreciate that I am the captain of this aircraft, not her. 失礼、僕がこの飛行機の機長であるとの認識をなさっていないようですが、彼女ではなく。

PARAMEDIC: Yeah. And? ええ、で?

MARTIN: And – and – I just saw him move. で、それで・・・僕は彼が今動いたのを見たのです。

PARAMEDIC: No, you didn’t. いや、ウソよ。

MARTIN: I absolutely did. それが見たのです。

PARAMEDIC: This man’s been dead for some time, sir. この人はもう死んでしばらくたってますよ、お客さん。

MARTIN: I don’t think so. I am telling you, I just saw him move. それはどうだか。言ってますけど、動いたのを今見たのです。

PARAMEDIC: What movement did he make? 何の動きをしたのですか?

MARTIN: He did a little wave. 小さく手を振りましたよ。

PARAMEDIC: I don’t think so. それはないでしょう。

MARTIN: Well, I do think so. And I am an airline captain, the commander of this vessel, and I am willing to swear anywhere that he absolutely did. He gave me a little wave, and then he pointed at you, and then he tapped his watch as if to say, “Why aren’t I in the hospital already?,” and then he relapsed into his unconscious state. So, it seems to me you can either refuse to take him, and I can while away the hours I spent waiting with him filing a complaint against you for negligence, which will tie us all up in endless red tape, until I eventually agree that maybe what I saw was just rigor mortis. Or, you can take him with you now, in your big empty ambulance, to the hospital, to which you are going anyway, and we can all hope and pray he doesn’t die on the way.  それが、あるのです。そして僕は航空機長、この飛行機の司令官です。そしてどこかで誓ってもいいけど、本当にしたんです。彼はそっと僕に手を振って、そしてあなたを指さした。そして自分の腕時計をポンとたたくと、まるで「なぜワシはまだ病院におらん?」とでも言うように。それから意識不明の状態に再び陥った。ですから、どちらでも構わないようですね、あなたが搬送を拒否し、僕は数時間のんびりと、彼と一緒に待ちながら、あなたの過失への苦情書をまとめる、それで僕達全員えんえんとお役所仕事に縛られるでしょうね、僕が見たのはたぶん死語硬直だったと、ついには僕が同意するまでね。または、今すぐ彼をあなたの大きくて空の救急車で搬送して病院へ行く、どちみち行くんでしょうが、そして僕達は全員で彼が途中で死なないようにと願って祈ることができる。

PARAMEDIC: Okay. Lucas, patient seen exhibiting vital signs. Get him on the gurney! オーケー。ルーカス、患者は生存の兆候を表した模様。担架に乗せて!

MARTIN: Thank you so much. 恩にきるよ。

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CAROLYN: Where is he? 彼はどこ?

DOUGLAS: Well, if last night’s anything to go by, he’s telling the whole story to every third person he meets. It slows him down a tad. あのね、昨夜のことを考えると、彼は一部始終を会う人3人にひとりは話してるね。それであの子は遅くなってる。

ARTHUR: While we’re waiting, can I just have a quick look in duty free? 待ってる間に、ちょっとさっと免税店を見て来ていい?

CAROLYN: No, Arthur, you do not need any more Toblerones. いいえ、アーサー、もうこれ以上トブラローネは要らないでしょ。

ARTHUR: Mum! They’ve got the white ones! ママ!白いのを売ってるんだよ!

MARTIN: Ah hah, there you all are! Good morning, good morning, good morning, good morning. あ〜あ!皆お揃いだね!おはよう、おはよう、おはよう、おはよう。

DOUGLAS: Good morning, Martin! Still feeling pretty chipper, I see. おはよう、マーティン!まだご機嫌上上のようだね。

MARTIN: And whyever not? Twelve hours restful rest, a beautiful blue sky to fly in, and a certain sense of a job rather well done. 上々じゃないわけないよね?12時間の安らかな休息、飛び出すのは美しい青い空、ひとつの仕事を成し遂げた確かな感覚。

CAROLYN: Yes, Martin, we’re all delighted by your newfound butchness. Now can we please just get through customs and go home? ええ、マーティン、私達も皆あなたの新発見した男っぽさを喜んでるの。今度は関税を通って家に帰ることを喜んでいい?

CUSTOMS OFFICER: Is this your bag, sir? これはあなたのカバンですか、お客様?

MARTIN: Yes, yes. I’m sorry, Carolyn, do I detect a note of tetchiness? Surely, you haven’t already forgotten how I single-handedly saved you from losing out on a trip worth tens of thousands of pounds? はい、はい。ごめん、キャロリン、僕、怒りんぼの声色を感知してる?(キャロリンの造語bitchinessに呼応したtetchiness) きっと、君まだ忘れてないよね?僕がいかにカンタンに君を何万ポンドもの損失の旅から救ったことを。

CUSTOMS OFFICER: I’m just gonna take a look through it.  よく調べさせてもらいます。

MARTIN: Yeah, fine. はい、いいです。

CAROLYN: Not yet, you haven’t. We’ve still got to get back on time. まだよ、あなた終わってないの。私達はまだ定刻通りに戻らないと。

MARTIN: You needn’t to worry about that, Carolyn. Clear skies, no wind, no pesky passengers to peg out midway. Istanbul awaits us. As indeed do the good people of easyJet – await me anyway. それは心配しなくていいよ、キャロリン。空は晴れ、風もなし、途中で死ぬやっかいな乗客もいない。イスタンブールは僕達を待ってる。イージー・ジェットのいい人達がまさにするように ー とにかく僕を待ってる。

CUSTOMS OFFICER: What’s this? これはなんだ?

MARTIN: What? 何って?

CUSTOMS OFFICER: What’s this? これはなんだ?

MARTIN: Well, since you ask, it’s a nose hair clipper. Okay? あの、それを聞くなら、鼻毛切り。いい?

CUSTOMS OFFICER: It can’t go in your hand luggage. You need to put it in the hold. それは手荷物で持ち込めません。預ける必要があります。

MARTIN: [laughs] But they’re nasal clippers. What am I supposed to do with nasal clippers? ぶっ、でもそれ鼻のバリカンだよ。僕が鼻バリカンで何をすると言うんだ?

CUSTOMS OFFICER: I’m sorry, sir, that’s federal law. すみませんが、連邦法です。

MARTIN: [laughs again] You do realize we have an axe on the flight deck, don’t you? あっはっは。操縦室には斧があるって知ってるよね?

CUSTOMS OFFICER: What? 何?

DOUGLAS: Of course, Captain, there is a time and a place for the strong-arm tactic – もちろん、機長、時と場所によっては、強硬手段に訴え ー

MARTIN: We have a fire axe. So you’re stopping me from equipping myself with the deadly power of the nose hairs’ trimmer on board a plane where I can, should the mood take me, brandish an axe. 僕達は火災用の斧だってある。それじゃ君は僕が殺害を意図したパワーの鼻毛切りを装備してると止めているんだな。飛行機に乗って、僕がその気になれば、斧を振り回すこともできるんだぞ。

CUSTOMS OFFICER: I am not sure what you are telling me, sir. おっしゃることがわかりません。

DOUGLAS: He’s not telling you anything. He doesn’t want his silly old clippers anyway, repulsive object. Come on, Martin, before you say anything you might –  彼は何も君に言ってないよ。彼はあの変な古い切り機はいらないんだ、どちみちぞっとする物体だ。行くよ、マーティン、何か言う前に、ー

MARTIN: And besides that, I’m the one flying the bloody thing. If I want to crash the plane, I don’t even need an axe. I just need to push on the big metal column in front of me – Agh! それだけじゃないぞ、僕があれを、あいつを飛ばすんだからな。僕が飛行機をペシャンコにしたかったら、斧なんて要らない。僕がだた、目の前のでかい金属の円柱を押すだけでいいんだ ー あう!

捕まるマーティン

DOUGLAS: And there it is. そらきた。

CUSTOMS OFFICER: Sir, I am arresting you under Section Six of the Antiterrorism Act of 2002. お客さん、2002年反テロリズム法第6項により逮捕する。

MARTIN: What? なに?

CUSTOMS OFFICER: You were heard in the presence of witnesses to make a threat against the safety of the aircraft. Please come with me, [MARTIN grunts] sir! 証人のもと航空機安全に対する脅迫を聞いた。こっちに来てもらいますよ、お客さん!(マーティンのうめき声;ああ!)

CAROLYN: You idiot, Martin! You colossal idiot! バカね、マーティン!途方もないバカ!

MARTIN: But – but I’ve got to fly the plane in forty minutes! でも ー でも僕はあと40分で飛行機を飛ばさなくちゃ!

CUSTOMS OFFICER: Oh no, sir, I don’t think so. Come with me! Please! だめですな、そうは思いません。来て下さい!さあ!

(ジタバタジタバタ・・・・)

CAROLYN: Come back! Come ba – bring him back! 戻りなさい!もど ー 彼を戻しなさい!

(キャロリンの足音・・・・)

DOUGLAS: So, Arthur, shall we take a look at those Toblerones? じゃ、アーサー、あのトブラローネ見に行こうか?
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2014/2/21

フランケンシュタイン感想2  ベネディクト・カンバーバッチ

2/22追記昨日、3月に再上映が決まりましたね!
3月28日(金)~30日(日)がジョニリーチャー、
4月4日(金)〜6日(日)がベネリーチャー
です。
また週末の3日間限定なんですね。
しかし今週末の上映が先行上映とはこちらの記事を読むまで知りませんでした。なんだー、知っていたら、昨日無理に2往復しなかった・・・かも知れない。けど、ファンが見たいとチケット買ったからこその再上映ですよね!みなさん!やった〜〜!!
追記ここまでーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

フランケンシュタイン博士=ジョニー 被創造物=ベネディクト のバージョンです。
ネタばれなし

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photo by Pete Jones

と言うのも、今これを自宅で書いてて、またUターンして映画館に2回目行くので、本当にただの印象しか書けないのです。

被創造物=クリーチャー=怪物=モンスターが愛おしい・・・・もう、真性コレクティブとでもなんとでも言われても仕方がない、ベネディクト演じるクリーチャーに感情移入してしまって、悲しくて仕方ありません!

ジョニーがクリーチャーをやった時は「演技が巧いな」と思ったのですけど、ベネディクトがやる時はその理性を越えて「なんて悲しそうな瞳をしているの・・・?!うるうる・・・」状態になってしまって恥ずかしいんですけれども、思い返せば、私が好きなベネディクトの作品は、どれもこれもコンプレックスや悲しみをかかえた役に感情移入してしまうというパターン。その役が天才だったり地主の息子だったり優性人類だったりすると可哀想さかげんも緩和されるのですけど、この、クリーチャーに至っては、コンプレックスと悲しみ以外になにもない!

知性あふれる演劇ファンやコレクティブは、どっちのバージョンもおもしろい!好き!と語っていらっしゃるのでしょうが、だめだ・・・、先週末のベネディクト博士は、私には威厳が感じられずTo the Ends of the Earthの世間知らず坊ちゃんに見えたし、ジョニー博士は迫力あって男の身勝手さや偏見まで感じ取れた。やっぱり個人的にピタリとくるのは今週末のバージョンです。好みの問題とも言うでしょうけど、私にはリアリティがあるのがこっちです。

それでも!先週見た時は、作品としてすごく楽しめたんですね。だから、あれがあっての、比べられるからこれなんでしょう。(そしてコレクティブ・フィルターを自覚した)

あと、ちょっとおもしろいのは、実際には身長はジョニーよりもベネディクトの方が高いんですけど、ジョニーの方が大男に見えるのはなぜ?それに、メイクだって差はそれほどないでしょうに、ジョニーよりもベネディクトのクリーチャーの方がツギハギが大きくて醜く見えるのはなぜ?頭の変な髪の毛のせい?私がエレメンタリーを見てないからジョニーさんのカッコいい姿をよく知らないのでクリーチャーメイクに違和感を感じないの?・・・それともやっぱりコレクティブだから、メイクとわかってても痛々しくて切なくなるのかしら・・・・

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