2012/10/3

サヴィル・ロウの本  ファッション

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SAVILE ROW」という本が意外に面白くて興奮しています!
タイトルは英語でデデンと入っていますが、日本の本ですよ〜。全体は、「サヴィル・ロウ」とは何か?について13pの序文の後に、11の店の紹介という構成で160p。ハードカバーで大型本なのはヴィジュアルブックとして半分写真集だから。

BBCドラマ・シャーロックのスーツが、このビスポーク(=注文服)街の「スペンサー・ハート」だということはファンには有名な話、それで「一応目を通しておくかな」と思った程度だったのですが・・・

Spencer Hartのページから:この丸襟のシャツは、モリアーティが「ウエストウッド」のスーツの中に着ていましたね!オーランド・ブルームやベネディクト・カンバーバッチが賞授与式にて着用したという記述も!お固いこの本の中に名前が登場すると嬉しい!ベッカムとかサー・マッカートニーも出て来るけど。
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なんと、ロンドンのこの通りにある注文紳士服の店が、世界の一流品となり、男のファッショニスタにとっては最高峰の憧れブランドとなった背景には、大英帝国の繁栄に欠かせなかった軍隊、しかも士官の軍服の需要があったのです!

ちょっとちょっと〜!!「Parade's End」「ダウントン・アビー」「戦火の馬」で100年前の軍服(着用者がイケメンに限り)に萌えている人になんてタイムリーな本?!

実は「戦火の馬」に、「帽子の裏地がシルクだと敵軍も敬意を払って撃って来ないか、はたまたその帽子欲しさに先に殺されるか」という将校達の会話があって、それで裏地などの細部は制服とは言え各自違う=士官の制服はオーダーであるという仮説をたてたんです。そしてこの本がその解答でした!!あ〜、良かった、ツイッターでホラ吹きにならずにすんで・・・(←小心者)

「戦火の馬」、騎兵上級士官の式典用制服のチェーンの肩章がなんてかっこいいの?と思ってたら、

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そのアップが!

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この写真が掲載されていた店「GIEVES & HAWKES/ギーヴス&ホークス」のページから少ーし紹介しますと・・・
それぞれ18世紀からの海軍と陸軍テーラーが合併したこの会社の軍服は、ヨーロッパ全土を征服しそうな勢いだったナポレオン軍を破ったとして英国史上ヒーローのウェリントンから、2011年のウィリアム王子の結婚式での王室護衛兵まで着用しているそうです。

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ギーヴス&ホークスのメインルーム

つまり、200年にわたって軍隊から定期的な受注があったおかげで、テーラリング・ハウスは最高級の素材で職人技を育て、大英帝国の拡大とともに軍隊の任地も増えて受注も拡大。軍服の規律は陸軍省によって厳格に決められていて、従わないと処分さえされたので、規律通りに仕立てるテーラーの腕が、将校の評価さえ左右する重要な任務だったそうですよ?!(そんなに難しい技術が必要な規律つくる陸軍省もどうかと思うけど・・・・)
まあ、それが誇りを持って職務にあたるために通常服、パトロール用、正装用、イブニング用、と軍規によって決められていた、というあたりが、「誇り」とか「規律」とかにこだわる昔のイギリス気質で納得ですね。しかも、それがあったからこそ、今、私達が、美しい軍服に身を包んだ俳優さんにうっとりするピリオド・ドラマ(西洋時代劇)を楽しめるというものです!!

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こちらが、戦火の馬で「細くて長い脚の持ち主の俳優さん達」がはいたブーツでしょうかね?!

軍服だけでなく、このサヴィル・ロウという1本の通りの中には、国王、女王の戴冠式のローブや、勲章授章式、議会開会式などの正装、また司法制度で決められた法廷用ガウンやかつらを受注している店もあるのです。植民地がたくさんあったころには、イギリスの法律がそれらの国にも適応されて、植民地からも受注がきていたとも。

そうだ、イギリスと言えばもうひとつ、パブリックスクールの制服用テイラーの存在も忘れちゃならんです。その店も戦時下には軍服をつくり、ロンドンに進出し、イートン校の卒業生と退役した上級士官を顧客に持っていると!チャーチルも名を連ねていると!そして現在はチャールズ皇太子の王立海軍の制服を作ってるそうです。は〜、ポッシュ好きの私でさえ、完全に特権&支配階級の世界じゃんーとなんか書いてて気持ち悪くなってきたかも。。。。今さらですけど「ポッシュな役ばかりの俳優扱いはちといやなんだ」と思う俳優さんの気持ちがわかる。学校で隣の席に貴族や首相の息子がいたりしたら「自分は庶民」という意識が強まるよね。。。

ふむ、伝統とは金では買えないものとは言うけれど、金があった(軍という力もあった)からこそ築かれたものだったのですね!!

10/3 22:00追記

今イギリスのベネディクト・ファンの疑問をツイッターで発見してしまいました・・・
「Parade's Endのクリストファー(カンバーバッチ)の写真を色々見ると、大尉だった時はカフに2本ラインと星が3個ついてて、ラストシーンでは少佐に昇進して3本ラインに星1個になってました。けれども、彼は肩章には記章をいつも付けてないんです。他の大尉など将校達が肩章に階級バッジをつけてカフには何もつけてないのと違うんです。第一次大戦での英国軍の肩章や記章についてわかりませんか?」

うわーーー!私のほかにもいた!カンバーバッチ&軍服つっこみファンが。。。親近感!!

10/4追記

その後上記の質問に誰かが答えを「ブリティッシュ軍はカフに、スコティッシュは肩章につけている」と書いていましたが、それは違うと思うんだけど。。。だって、スコットランド軍特有のカフの階級章があるんだもの。それにブリティッシュ軍はスコティッシュを含めて言うんではないの?深まる疑問です。。。
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