2012/10/10

季節風家族  家族のこと

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東京都美術館の庭にある鏡ボールオブジェで/左から私、J、M、義母、義父

義理の両親が来ていました。イタリアから12時間かけて来たのに今回はなんと2泊というショートステイでしたので私のイライラもたまることなく過ぎ去って行きました。彼らは年金をもらうため2年ほど前から、1年のうち半年ニュージーランド、残りの半年はイタリアに住むという生活をしているのです。ヨーロッパとニュージーランド間には直行便はないので必ずアジアのどこかで乗りかえが入ります。それで彼らの愛しい長男と孫娘がいる日本経由で。「ああ、もう半年たったか・・・」とまるで季節風のように訪れるのです。と北半球と南半球では季節が逆ですので、常に春夏というなかなかの老後の暮らしですなあ。

でも今回は強行2泊というスケジュールだった(イタリアで営んでいるB&Bにお客さんが来ていたのとNZの法律上6ヶ月以上不在にすると年金を失効するため)ためか、成田からスーツケース4個転がしながら、幕張で開催されていたスコティッシュ・ハイランド・ゲームズへ直行したのには驚きました!もともとは私が行きたくてダンナくんを誘ったのだけど、調度両親が到着する日だったので「無理だね〜」と言ってたんです。でもJが冗談で行くかどうか一応きいてみたら、なんと「行く」との返事が?!で、結局私はバレエの練習があったから行かず、他のみんなが行きました。会場ではスコットランド人含むイギリス人など多数集結していたようで、Jは4月までイギリス企業で働いていたし、仲のいいスコットランド人の友人が主催側でもあるので、Jはあちこちで知り合いにばったり会い両親は英語民族と話ができて退屈しなくてすんだと思います。

クリックすると元のサイズで表示しますキルトでハンマーも投げ、

クリックすると元のサイズで表示します相撲もとるか?!

キルトのままスポーツもするのか?!とびっくりしたけど、そう言えば「戦火の馬」で塹壕戦の攻撃合図にバグパイプ吹いてた人はスコットランドの衣装付けてた!塹壕の中でも!戦争もするんだからスポーツなんてあたりまえか!

そして二日目は美術館をフラフラしたりお買物へ。
何度も来てるうちにお気に入りのお店もできました。母は「無印良品」「ヨドバシカメラ」と包丁屋さんが行きつけです。MUJIはロンドン、パリにはあるけれどイタリアにはないのです。そして包丁は、Jがよく「有次」の包丁を海外の友人にお土産に買って行くと喜ばれるので、両親も日本からのプレゼントには包丁か、日本製の陶器を選びます。

さて昨日、無事に彼らを送り出し、「季節風も過ぎ去ったな〜〜」といよいよ彼らの滞在中見れなくて楽しみにしていた動画を楽しもうと思ってたら、Jからテキストが!!

Can Charles stay with us 1 night tonight ?

チャールズって、いきなり当日にお泊まりに来るって、プリンスですかい?
私、今、両親が使ったベッドシーツやバスタオルを洗って干してるところなんですけど??
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2012/10/3

サヴィル・ロウの本  ファッション

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SAVILE ROW」という本が意外に面白くて興奮しています!
タイトルは英語でデデンと入っていますが、日本の本ですよ〜。全体は、「サヴィル・ロウ」とは何か?について13pの序文の後に、11の店の紹介という構成で160p。ハードカバーで大型本なのはヴィジュアルブックとして半分写真集だから。

BBCドラマ・シャーロックのスーツが、このビスポーク(=注文服)街の「スペンサー・ハート」だということはファンには有名な話、それで「一応目を通しておくかな」と思った程度だったのですが・・・

Spencer Hartのページから:この丸襟のシャツは、モリアーティが「ウエストウッド」のスーツの中に着ていましたね!オーランド・ブルームやベネディクト・カンバーバッチが賞授与式にて着用したという記述も!お固いこの本の中に名前が登場すると嬉しい!ベッカムとかサー・マッカートニーも出て来るけど。
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なんと、ロンドンのこの通りにある注文紳士服の店が、世界の一流品となり、男のファッショニスタにとっては最高峰の憧れブランドとなった背景には、大英帝国の繁栄に欠かせなかった軍隊、しかも士官の軍服の需要があったのです!

ちょっとちょっと〜!!「Parade's End」「ダウントン・アビー」「戦火の馬」で100年前の軍服(着用者がイケメンに限り)に萌えている人になんてタイムリーな本?!

実は「戦火の馬」に、「帽子の裏地がシルクだと敵軍も敬意を払って撃って来ないか、はたまたその帽子欲しさに先に殺されるか」という将校達の会話があって、それで裏地などの細部は制服とは言え各自違う=士官の制服はオーダーであるという仮説をたてたんです。そしてこの本がその解答でした!!あ〜、良かった、ツイッターでホラ吹きにならずにすんで・・・(←小心者)

「戦火の馬」、騎兵上級士官の式典用制服のチェーンの肩章がなんてかっこいいの?と思ってたら、

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そのアップが!

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この写真が掲載されていた店「GIEVES & HAWKES/ギーヴス&ホークス」のページから少ーし紹介しますと・・・
それぞれ18世紀からの海軍と陸軍テーラーが合併したこの会社の軍服は、ヨーロッパ全土を征服しそうな勢いだったナポレオン軍を破ったとして英国史上ヒーローのウェリントンから、2011年のウィリアム王子の結婚式での王室護衛兵まで着用しているそうです。

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ギーヴス&ホークスのメインルーム

つまり、200年にわたって軍隊から定期的な受注があったおかげで、テーラリング・ハウスは最高級の素材で職人技を育て、大英帝国の拡大とともに軍隊の任地も増えて受注も拡大。軍服の規律は陸軍省によって厳格に決められていて、従わないと処分さえされたので、規律通りに仕立てるテーラーの腕が、将校の評価さえ左右する重要な任務だったそうですよ?!(そんなに難しい技術が必要な規律つくる陸軍省もどうかと思うけど・・・・)
まあ、それが誇りを持って職務にあたるために通常服、パトロール用、正装用、イブニング用、と軍規によって決められていた、というあたりが、「誇り」とか「規律」とかにこだわる昔のイギリス気質で納得ですね。しかも、それがあったからこそ、今、私達が、美しい軍服に身を包んだ俳優さんにうっとりするピリオド・ドラマ(西洋時代劇)を楽しめるというものです!!

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こちらが、戦火の馬で「細くて長い脚の持ち主の俳優さん達」がはいたブーツでしょうかね?!

軍服だけでなく、このサヴィル・ロウという1本の通りの中には、国王、女王の戴冠式のローブや、勲章授章式、議会開会式などの正装、また司法制度で決められた法廷用ガウンやかつらを受注している店もあるのです。植民地がたくさんあったころには、イギリスの法律がそれらの国にも適応されて、植民地からも受注がきていたとも。

そうだ、イギリスと言えばもうひとつ、パブリックスクールの制服用テイラーの存在も忘れちゃならんです。その店も戦時下には軍服をつくり、ロンドンに進出し、イートン校の卒業生と退役した上級士官を顧客に持っていると!チャーチルも名を連ねていると!そして現在はチャールズ皇太子の王立海軍の制服を作ってるそうです。は〜、ポッシュ好きの私でさえ、完全に特権&支配階級の世界じゃんーとなんか書いてて気持ち悪くなってきたかも。。。。今さらですけど「ポッシュな役ばかりの俳優扱いはちといやなんだ」と思う俳優さんの気持ちがわかる。学校で隣の席に貴族や首相の息子がいたりしたら「自分は庶民」という意識が強まるよね。。。

ふむ、伝統とは金では買えないものとは言うけれど、金があった(軍という力もあった)からこそ築かれたものだったのですね!!

10/3 22:00追記

今イギリスのベネディクト・ファンの疑問をツイッターで発見してしまいました・・・
「Parade's Endのクリストファー(カンバーバッチ)の写真を色々見ると、大尉だった時はカフに2本ラインと星が3個ついてて、ラストシーンでは少佐に昇進して3本ラインに星1個になってました。けれども、彼は肩章には記章をいつも付けてないんです。他の大尉など将校達が肩章に階級バッジをつけてカフには何もつけてないのと違うんです。第一次大戦での英国軍の肩章や記章についてわかりませんか?」

うわーーー!私のほかにもいた!カンバーバッチ&軍服つっこみファンが。。。親近感!!

10/4追記

その後上記の質問に誰かが答えを「ブリティッシュ軍はカフに、スコティッシュは肩章につけている」と書いていましたが、それは違うと思うんだけど。。。だって、スコットランド軍特有のカフの階級章があるんだもの。それにブリティッシュ軍はスコティッシュを含めて言うんではないの?深まる疑問です。。。
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2012/10/1

BBC BOOKS  シャーロック

10月に突入しました。しましま一族が集合した運動会も、台風も終わって、
もうひとつ、やっとのことで終わったのは「THE SIGN OF FOUR」です。

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せっかくドラマのファンになったんだから、原作も知っておきたいと、
せっかくだったら原作なんだから原書で、
せっかくだったら、大好きな俳優さんの写真の表紙と
豪華執筆陣の最新の序文がついた、BBC BOOKSシリーズが出てるじゃないか!と
せっかくだから、発表順に読み進もう、と始めてしまったのです。

その発表順は、最初が「緋色の研究」こと「A STUDY IN SCARLET」
2番目が、「四つの署名」こと「THE SIGN OF FOUR」
どちらも長編で、巻末にオマケとして短編がひとつずつ収録されています。
前者には「ボヘミアの醜聞」後者には「白銀号事件」でした。

いやー、日本語でさえ小説というものをあまり読まない私です。
なぜこんな拷問に自ら手を出してしまったんでしょう!苦クク。。。。
いえ、120年前の本をそのまま読むという経験は面白いです。
でも、この本、まったく現代語訳ってされてないんでしょうか?奥付には書いてないし。
日本語では明治の表記と文体で今そのまま読むのは難しいじゃないですか?
英語って古風な言い回しなどは今使わないってのはあるでしょうけど
100年以上ほぼ変化がないってのは戦勝国ならではのまっすぐな文化史なのかな。
英文学にお詳しい方にぜひ教えていただきたいです〜!!!

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こちらのシリーズは現在のところ5冊出ているようで、私はそのうち4冊を
持っています。発表順では、次は最も面白いと人気の高い「冒険」こと
「THE ADVENTURES OF SHERLOCK HOLMES」です。やったーー
でも、実は順番を守らず「BASKERVILLES」を先に買ってしまったんです。
ひとえに「序文」著者がベネディクト・カンバーバッチだという理由で。。。

ところで、ネット社会の現在、本文だけなら無料で原作全てが読めるサイトもあるんですよね。しかしそれを知ってなおお金を払ったのはその序文が読みたかったのが大きいんですが、なんとアマゾンの「クリック!なか見検索」でも半分くらいは読めてしまうことに最近気がつきました!!がーーーん!・・・いや、全文は読めませんよ!読めたら著作権侵害だ!!

序文の著者は、「SCARLET」がモファットさん、「署名」がマーティン・フリーマン、「冒険」がゲイティスさんです。

著作権のことを叫びながらも、せっかくこちらのブログを読んでくださってる方のために、BASKERVILLESからベネディクトの序文を、私のつたない和訳で前半の95%を紹介します!なんか変なんですけど、さすがに英語文そのままは転載いたしません。これで雰囲気が伝わったらいいなと思います。そしてぜひとも日本アマゾンでも販売してますので、原文をお読みになりたい方はポチッと行ってくださいね。

INTRODUCTION<序文>

「ミスター・ホームズ、あれは足跡でした。巨大な魔犬の!」
 
 有名な台詞。

 完。

 待てよ、’魔犬’の作品全体の序文を書いて欲しいの?
(もしもこれをミュージカルにするとしたら、こうやって話すのがいいな。「魔犬!」のミュージカルか・・・そうだ、いいアイディアがあるぞ・・・
・・・集中するんだ、カンバーバッチ!)

 これって、マーティン・フリーマンによる策略なのかな? ー例のシリーズが間もなく「ジョン」とタイトルが変わると確信してるからって。 だって、原作の中でも最も人気があって恐ろしくて、それなのに15章中6章にはホームズが出て来ないというので悪名高いのが、この作品なんだ。なぜだ?

 なぜかって、そうだろう、犬のせいだよ! あ、ごめん、これはネタバレだったかな・・・

 でもシャーロックは、その世にも巨大な犬を探して近所をかぎまわり、早すぎるくらいに解決する。そして僕たちは221Bに戻り、石炭入れからまた1本葉巻を優雅に取り出す時間には間に合う。とにかく、マーク・ゲイティスがこうしちゃいけないってことはないよね? 彼は、僕たちのバージョンを書いたんだし、それに犬を飼っているんだし!バンセンって名の犬!マーク(とバンセン)に公平であるために言っておくと、口から火を噴射したりはしないし(前の晩にくさい薫製ニシンでも食べない限りはね)、めらめらとくすぶる光で目を輝かせたりしないし、彼の首の逆毛と喉袋が揺らめく炎で浮かび上がったりもしないけど。(しましま注:ここは原作本文に対比してますね)ただごろんと転がって君にお腹をくすぐらせてヨダレは垂らすけどね・・・

 僕はシャーロック・ホームズには遅れて来た。3年前に手を付けて、いまだに追いつこうとしている感じだ。原作は全部読んだけど、最初は何もわからず大のホームズファンふたりを信用するしかなくて ー そう、スティーヴン・モファットとマーク・ゲイティスを。世界で最も偉大な(顧問、だけど僕が思うには万能の)探偵を演じるための僕の本能をふたりに預けたんだ。幸運にも、彼らはただの狂信ではなく、イギリスでも最も優秀な作家だった。始めのところから読み出し、「緋色の研究」を読んでいる時、本はキャラクター設定のための教科書であり、シャーロックを演じることを容易にしてくれることに気づいた。

 ドクター・ワトソンは、職業柄、非常に知覚力の鋭い人だ。(もっとも、ホームズが何度も言うように、彼は、見てはいるけど、常に観ているわけではないんだけど。)とは言え、ホームズに紙上に命を吹き込んだ人物としてワトソンは異彩を放っている。僕の研究としての読書も調子が出てきた。この素晴らしい物語に関するもの全てを好きになるにつれて。喜びに満ちているじゃないか、ホームズ聖典を読むことが宿題と言えるなんて。ああ、僕の役者人生!

 ワトソンは初期のホームズの外見についてうまい記述をしている: 彼を観ていると、良く訓練された純血種の狩猟犬が、茂みを前に後に駆け回って、熱意に鼻を鳴らしながら、ついには途切れていた匂いにたどり着く様子をいやおうなしに思い出す。

(以下略)by Benedict Cumberbatch



*この続きはアマゾン「なか見検索」で英文が読めます。
再度「集中するんだ、カンバーバッチ!」も出てきますよ

10/4追記 なんと!さっき日本アマゾンさんのBASKERVILLESの「クリックなか見!検索」を開けたら、序文が全部読めるようになってた?!なんだなんだ?!著作権はどうした??本が売れなくてもいいの?太っ腹だなあ。。。。

12/18追記:訳中の補足/文中にあると邪魔なのでこちらにまとめました
*「ジョン」とタイトルが変わる・・・これは「シャーロック」に対する「ジョン」なんでしょうけど、シャーロックと言えばそれで立派なタイトルだけど、ジョンというありふれた名前だとタイトルだと即座にわかりませんね。(苦笑)
*薫製ニシン・・・kippersと言って、イギリスの朝食メニューのひとつです
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