2012/9/26

戦火の馬 War Horse  ベネディクト・カンバーバッチ

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スチュワート少佐と愛馬トップソーン(注:ソの発音はthです)

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右:ニコルズ大尉と愛馬でこの映画の主人公ジョウイ

やっと映画「戦火の馬」を見ました。
甘いお伽話ストーリーと古い映画へのオマージュが肌に合わないなあ、と
思ってネットで解説を読んだら、原作が児童文学だったのですね!どうりで!
馬同士の友情の描写がわざとらしくてリアリティを損ねるよぅ。。。と思いましたが
本では馬の視点だそうで、映画にも少しそれが残っているのです。
しかも子供に見せること前提なら、やっと納得できました。

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クリックすると元のサイズで表示しますカフスでわかる階級
Major=少佐 Captain=大尉 Lieutenant=中尉

第一次世界大戦のお話で、イギリス、ドイツ、フランスの軍と民間人が登場します。原作者がイギリス人なので、イギリスの馬とイギリス軍がメインに描かれ、イギリスの将校が一番かっこよく描かれています!ということでイギリスの士官に特化した感想ですが、馬も好きだけど俳優さんファンの視点としてはやむを得ません。(汗)

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スチュワート少佐(ベネディクト・カンバーバッチ)は指揮官。この練習用のネイビーの服がカーキのよりも好きです。肩章がチェーンなんですよ〜。剣帯用のベルト(ナナメのやつ)もシルバーだし!何のために演習にこんな美しい装いをしたのだろう?戦争や攻撃を肯定するためかな?

ああ、最近、Parade's Endといい、スターチャンネルでシリーズ2が始まる
ダウントン・アビー
といい、第一次世界大戦が局所的にブームです。
そして軍ものドラマでは「Who doesn't love a man in uniform?」というわけで
衣装のことに興味が湧いてネットを調べましたらこんなサイトがありました。

CLOTHES ON FILM←写真もこちらからお借りしました

戦火の馬の軍服に関する抜粋をご紹介しますと、

衣装担当のジョアンナ・ジョンストンさんは、大伯父さんが18歳で騎兵隊将校として従軍し、わずか4ヶ月で19歳の誕生日を前に亡くなりフランスに埋葬されたという家族の歴史があり、その先代の写真はトム・ヒドルストン演じるニコルズ大尉のようで、この仕事に特別な感情をいだいたそうです。

実際、主人公の馬ジョウイを軍馬として農家から買い上げ、絵心もある繊細な役どころであるニコルズ大尉の軍服は、スチュワート少佐のよりも、叙情性を表現するためわずかに柔らかい色で仕立てたそう。

本物をロンドンの帝国戦争博物館でスケッチしたり、借りて研究し
衣装部が買い付けた生地を染色するところから製作したそうです。

ジョンストンさん、かなりの軍ブーツマニア(おお!)だそうで、映画のブーツは全てロンドンで製作したそうです。幸いなことに将校達は皆ふくらはぎの細い長くてスリムな脚の持ち主だったので、着用姿は非常に美しかったとのこと!(ああ・・つい書いててうっとりしてしまいました・・・そうでしょうとも・・・!しかしその素敵なブーツまで写った全身写真の将校さん達のスティルが見つかりません!ご存知の方いらしたら教えてくださいませ!)

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ニコルズ大尉(トム・ヒドルストン)

衣装はアメリカの上映館や、イギリスの国立陸軍博物館などで展示されました。↓

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この映画にインスパイアされたファッション・フォトもあります。やはり軍服は
ファッショニスタをも納得させる魅力があるということです!

↓トップモデル/アリゾナ・ミューズと戦火の馬俳優のジェレミー・アーヴァインfrom Vogue
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ところで、衣装以外に気になったのは、たった100年前のこの戦争に軍馬が相当数消費されたという事実です。1914年に始まったので、原爆の30年前には、ナポレオン時代(約200年前)と同じ戦術だった??しかし、映画を見た方はご存知のように、戦争の形態の転換期でもあったと、俳優さんもインタヴューで語っていたのを発見しましたよ
(実は直前のボーア戦争では、イギリス軍は古典的な戦術を相手のゲリラ的戦法で破られ相当犠牲を払いながらやっと勝利を収めました。)「エドワード時代の戦法からマシンガン等機械を使う近代戦争への過渡期だった。僕の演じたスチュワート少佐も、自らの体験はなくてもそれは知っていたんだけれど、兵士の士気を鼓舞する必要があって、突撃前のスピーチをしたんだ。」『国王と祖国のために!勇気を!王の名誉にかけて!』

2

2012/9/22

Parade's End 完結  パレーズ・エンド

ネタバレOKでしたら←左のParade's Endカテゴリーから別の記事もどうぞ!!

Parade's Endは今週でぶじに全エピソードが終わったようです。
実は放映されたばかりの最終回から、お話のネタバレおもいっきり含む動画を
あげてくださってしまったファンの方がいらして、それで、うっかり私は
見てしまったんですよね・・・・ああ、悔やまれる、見るんじゃなかった!!
自分のバカっ!・・・

新聞評はドラマをちゃんと見てないからまだ読んでません。が、よければ。
The Telegraph
ネタバレなしの解説だっても本当は作品を見てから読みたいところですが、
でもねえ、何にもわからないとブログも書けないしねぇ・・ブツブツ。

ドラマ放映中に、イギリスのファン・サイトの方が、
主人公クリストファーを巡るふたりの女性のどちらの見方か、と
Team Sylvia vs Team Valentine(シルヴィア派 vs ヴァレンタイン派)と
表現していたのがおもしろかったです。トライアングル・ラブですからね!
私はブログをお読みくださった方にはバレバレですが、ヴァレンタインちゃん贔屓です!
ベビィ・フェイスで快活聡明。ボブは20年代の流行だからすごい先取り!
ということはドラマ上のキャラ設定やヘア・メイク、衣装がいいのかな?

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シャツ、タイ、ニットジャケット・・・全部かわいいぞ!

今回は、お話のネタバレには関係なくヴァレンタインを演じたAdelaide Clemensさんの
記事がThe INDEPENDENTに載っていたので抄訳をご紹介します。

Adelaide Clemens has stolen the show in the BBC drama Parade's End
アデレイド・クレメンツBBCドラマ「パレーズ・エンド」で大注目

賛否両論別れるこのドラマでも、アデレイド・クレメンツの透明で溌剌としたその演技
の評価では意見も一致しているようだ。22歳、オーストラリア出身の女優が演じた
ボブヘアの女性参政権論者ヴァレンタイン・ワノップは、ベネディクト・カンバーバッチ
演ずる堅物で義務に縛られた「最後のトーリー党員」クリストファー・ティジュンに
情熱の息吹を吹き込んだ。


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(・・・あああ、お固いインデペンダント紙なのでこんな文体かな〜と思って
書いたら思いっきり肩が凝ってしまった・・・ので以下、通常営業に戻ります・・・)

ヴァレンタイン役はへたすると、カンバーバッチとレベッカ・ホールという
サラブレッド俳優2人に挟まれ喰われてしまう、新人にとっては危険な役でもあったのに
クレメンツは狩猟犬ポインターのように(サラブレッドと対比なのであえて訳しました)
役獲得のために頑張ったそうです。

アメリカの田舎で別の仕事中にパレーズエンドの脚本を受け取ったので
その撮影の合間にそれを読み、ロンドンのディレクター、スザンナ・ホワイトと
スカイプで15分の面接をようやく取り付けたら、ホテルのネット接続がひどく
15秒遅れのやり取りでダメになってしまった。。。

そんなでは諦めなかった彼女はその後、ロンドン行きのチケットをとりホワイト氏と
アポをとりました。面接のためにジーンズではなく時代劇の衣装まで着込んだものの
泊まっていたユーストンのホテルからどうやって地下鉄で会場に行くのかわからず
その衣装のままユーストンからSOHOまで歩いて行ったそうです!!
(15〜20分くらいの距離だけど、衣装で、というのが偉いですね!)

「意気込んで着いたのに、トムとかいう人が来ないので面接が始まらなかったの。
待ってるうち段々そのトムとやらにイライラしてくるし。そしたら、ついに現れたのは
トム・ストッパード(パレーズ・エンドの脚本家)だったの!死ぬかと思うくらい
驚いて脚の力も抜けソファからなかなか立ち上がれなかった。」

ところで、アデレイドは、産まれたのは日本だそうです!
何歳まで日本にいたかは書いてないけど、その後フランス、香港、シドニー、
に住み、16歳でオーストラリアのテレビで演技を始め、19歳でLAへ。
「そこならいい仕事ができると皆が言うし、好奇心にかられて。
もしダメだったら転職してもいいかと思って。」

パレーズ・エンド撮影中に、来夏公開予定の「華麗なるギャツビー」
(レオナルド・ディカプリオ主演)での小さな役にも時間を捻出し、
10月末にイギリス公開のホラー映画(ドラマかも)Sient Hillや
米サンダンス・チャンネルのドラマシリーズRecttifyにも出演しているそうです。
「演劇の勉強はしたことないけど、カメラの前にいることがとても好き。
自分を心理的に探求するような感じなの。」

抄訳、以上。

天使のようなルックスと行動力で築き始めたキャリアで、
パレーズエンドは確実で大きな一歩ですよね。
今後が注目されるでしょうが、サラブレッド達と共演した経験を活かし
ぜひともいい演技をする女優さんに成長して欲しいです。

最後に公式じゃないけどファンの方製作の素敵なビデオを貼っておきま〜す。
これ見るとシルヴィアも別の意味ですてきな女性だと思う。



クリックすると文字が出ますので、Watch on Youtubeをクリックすると見られます。





5

2012/9/20

フレンチ・ポッシュな友  異文化

Xくんみたいに、純粋にかわいいなあと思って会ってた友達もいれば、
そうでない人もいる。じゃあ、なんで会ってたんだろ。
話が合って、さらに自分が知らないことを相手が知っているという魅力?

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そいつの名前はフレデリク。フランス大使館職員。なんてこった、また大使館!
フランスという国は少し前まで徴兵制でした。
大使館勤めは、兵役義務と同等の業務とみなされたそうで
山に籠って匍匐前進とかキャンプとかやりたくないホワイトカラー予備軍が
選ぶ道だったのです。徴兵制は1996年にシラク大統領が廃止したので、
ちょうど彼の勤務はその最後の代だったのかも知れません。

で、友達になったきっかけは、私がたまにバイトしていた英会話カフェで
彼が浮いていたからでした。そのカフェに来るお客さんは真面目か軟派タイブの
だいたいどちらかにカテゴライズされたんですけど、彼はそのどちらでもなく
気になったんですね。退屈していた私はテーブルの下で彼の足を踏んづけた。
それに彼が「こいつ気があるのか?」と反応したというわけです。

得体の知れないものへの興味から話を始めたら、意外にも常識的で社交性のある人。
けどちょっといたずらっぽい緑の目で冗談も言う。その時に、目が会うんです。
冗談が通じるというのは仲良くなる条件かなあ。私の場合はそうです。

そして、さあポッシュなものにも弱い私、無意識にその匂いを嗅ぎ付けたのか、
彼自身の服装は地味な、目だつものではなかったんだけれど、
ラコステのポロシャツの似合うお母さんの写真見せてもらったり、
好きな香りは「マダム・グレ」と渋いこと言われてみたり、
宝石の知識のない私に「ヴァン クリーフ&アーペル」のことを教えてくれたり、
フランスってのは男が香水や宝石の話をできるなんて、やはりおしゃれなんだー、
と、思っちゃったのです。悔しいから本人には言いませんでしたけど。

でも、それは「フランスがおしゃれ」なんじゃなくて、
実はどうもフレデリクはおぼっちゃんだったんです。それに気づいたのは、
彼の脱いだ靴に、「JMウェストン」という名前を発見した時でした。

クリックすると元のサイズで表示しますこういうの

ファッション雑誌で「本物を長く愛用する」なんて特集に出て来る靴です。
それを履いてる人なんて初めてお目にかかりました。
よく考えたら地味で目だたないのはフレンチ・トラッドだったのか。
ファッション業界でも私はトレンド系に携わっていたので、
コンサバ系はよくわかりませんでした。

それをさらに実感したのは、彼がフランスに帰ってからでした。
あるパリ出張のおり、最終の仕事の翌日から3日間、日本は連休だったので
帰国日をずらしてパリに3日残って休暇をとりました。(後で会社に規則違反と
叱られました!海外出張に休暇をくっつけてはいけないという決まりなんて誰が
つくったのか?!日本の会社は意地悪としか思えない。なぜ皆で楽しまないの?)

帰国していたフレデリクにパリに行くから会おうと連絡しておき、
同じ会社の上司や同僚は日本に帰ったので、さあ♪羽を伸ばせる!!

待ち合わせ場所には、車で迎えに来てくれました。おう!気分がいいな♪
3区か4区の暗くて賑やかなレストランでお食事して、その後、
街中からブローニュの森へ突入、むむむ、パリには何度も行ったことが
あったけれど、映画やお話で名前は聞いたことがあったけれど、初めてだなあ。
夜の森だよ〜。都会だけど暗いよ〜。でも友達の車だから恐くないよ〜
人影を通り過ぎた時に「あれは娼婦」と彼が言った。

彼のアパルトマンは16区の高級住宅街。両親に買ってもらったそうで。
むむ、絵に描いたようなおぼっちゃんじゃないですか。
お買物はパッシーというシックなエリアですよ。

そして翌日行った場所は・・・
ポッシュの殿堂、ヴェルサイユ宮殿

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と言うのも、そこは彼の実家がある地域で、「朝、ヴェルサイユのまわりを
ジョギングする。とても気持ちがいいよ。」と言っていたので、
そういう観光名所にどうせ行くなら彼に連れて行ってもらいたかったんです。
車の中から宮殿のまわりの大きな家々もゆっくり見られたし、
宮殿は写真で見たそのままだったけど(情報社会っていやですね)
写真に収まりきれない、広大な庭に「おお・・これが太陽王の権力か・・・」
と、王様はギロチンにかけても遺産は守ったフランス市民に感心しました。

そしてもう一カ所、私のたってのリクエストで案内してもらったのは、
どーうしても行きたかったのは、
ナポレオンの(正式には皇后ジョゼフィーヌの)家のひとつ、マルメゾン城でした。

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実は私はナポレオンが好きで、この館はパリのすぐ近くにあるにもかかわらず
電車の駅ラ・デファンスで降りてバスに乗り継がねばならないという不便さと
日本語情報もほとんどなかったので、フレデリクが知ってて(あたりまえか)
連れて行ってくれるというので、本当に、本当に嬉しかった!

ヴェルサイユのような絢爛豪さはなく、軍人らしい実質剛健さとフランスらしらの
混ざった趣味のよいこの館は決して大きくはないのです。一時でもヨーロッパを
支配した男がここに住んだのか。。。と感慨に耽りました。親近感さえ感じました。

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ナポレオンはコルシカ出身の田舎者だったからパリよりここが落ち着いたのかな、
なんて・・・・ほかにお客さんもいなくて、写真も撮り放題。贅沢な見学。

と、なんだかんだ言って親切にしてくれたフレデリクのおかげで成立した、
ちょっとポッシュでシックなパリの休日。
東京で、フランソワーズ・モレシャンも住んでるマンションへ遊びに行ったのも
スリリングだったけれど、本領発揮はやはり地元ですのね。

そのフレデリク、フランス人らしい、変なジョークも好きだったんだけど、
すぐに消えてなくなる口頭ならともかく、
私の会社のパソコンに、卑猥な絵文字を送ってきたのには我慢ならず、
日本の会社なのに見つかったら困るよ!と言ってもやめないので疎遠になりました。
冗談で始まった友情、冗談でふいにもなる。


1

2012/9/18

友情も愛のひとつ  異文化

感情を抑制するイギリス映画のことを書いていたら、
記憶の奥にしまい込んでいた友達のことを思い出してしまいました。
・・・ハイ、今なら断言できます。私はその人のことが好きでした。

好きだったくせに、今では名前すら思い出せない。Xくんとしておこう。
Xくんとは、誰かの家のパーティーで出会いました。
その頃の私はよくパーティーに出かけていました。未婚・彼氏なしでしたからね!
彼はスイス大使館の職員で、国籍はスイスだったけど、スペイン系の血筋で
フレディー・マーキュリーがヨーロッパ人になったようなお茶目なルックス、
話のきっかけさえも忘れちゃったけど、
音楽好きで、クラブに行くのも好きということだったので、一緒に行こうよ、
と電話番号を交換したのです。

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スイス大使館と大使官邸

音楽の話をしたり、のほかに、Xくんと会って変わった私の人生、
それは、スノボーを始めたことでした!
私はそれまで、完璧なインドア人間、スポーツはジムでしかしない人でした。
(Xくんとはジムも偶然同じ所だった!)運動する人種と、音楽ナヨナヨ人種は
接点ないと思っていたのですけど、「雪山で音楽聞くと楽しいんだよ」と、
なんと、彼は私にスノボーを教えてくれると言うではないですか?!
Xくんにお買物にもつき合ってもらい、
ボードとスノウウエアとブーツを買いましたよ!
それまでの行動範囲を軽く飛び越えるパワー、これを愛と呼ばずして何と呼ぼう。

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ザウスの在りし日

それから私達の週末ザウス通いが始まったのでした。
はい、かつて世界一のインドア・スキー施設だったらしいです。
しかも、こういう練習場では当時まだスキーがメインで、
スノボーもOKというのは珍しいんだ、とXくんは喜んでいました。
私は恵比寿に、彼は六本木に住んでいたので日比谷線で待ち合わせ、
休みの日の朝、まだ寝起き顔で並んで電車に座る。微笑ましいぞ。
スキーさえやったことのない私にゼロから辛抱強く教えてくれたXくんは、
私が初心者用のふもとで何とかひとりで滑れるようになると、
「ぼくはちょっと上に行って来る」と言ってスロウプの天辺まで登り、
何やらスピードの出る細いボードでシューーーーッと滑走して来るのでした。
一番上の方には上級者しか行きませんから、人影もまばらな白い斜面を
すごいスピードで降りて来る姿を眺めながら「この人に教えてもらってる私は
なんて幸せ者だろう。。。」と誇らしい気持ちになったものです。

ところで、大使館勤めというのは公務員ですが、駐在員と同じで住居は雇い主
=(公務員だから)政府に用意されています。スイスの場合は、記憶が定かでないのですけど、
六本木と麻布の間の6階建てくらいの高層モダン建築が当時の宿舎でした。
そこに、一人暮らしなのに、3ベッドルーム+リビングのある広くて眺めのよい
マンションにXくんは住んでいて、ベッドルームにベッドはあるけど、他の家具がない、
装飾もない部屋にドラムセットと音楽機器だけがあるような暮らしでした。
ターン・テーブルもあってDJごっこをして遊んだり、お腹がすいたら
ご両親がスイスから送ってくれたという、当時の日本ではあまり見ない
2ℓ入りのオリーブオイルの瓶を出して「ヨーロッパではこれで500円くらい
なんだよ〜、安いんだよ〜」と話しながらお料理してくれました。

スイスはドイツ語とフランス語の国だけど、Xくんの場合ドイツ語と家庭の言語の
スペイン語、それにフランス語も少しわかると言っていた。
「ぼく英語はあんまり得意じゃないんだ」と言いながらも、頑張って英語で
話すXくんは、子供のようにかわいかった。ほら、語彙も少ないし、なかなか
単語が出て来なかったり、海外旅行行くと自分がそうなりますよね?
と言う私の英語だって、Xクンよりはましな程度で、お互いにかわいかったのかも。
しかし互いに第二言語というのは対等でいい。日本に暮らす、フランス人と
中国人のカップルが日本語で話してて大丈夫なのか?と思ったことあるけど
けっこう大丈夫なんですね。

こうして毎週末会って、おうちに遊びに行って、服の話とかもして、
会って一緒にいること自体が楽しくて幸せだけれど、
相手は魅力的な男でもあるんだよなー・・・・でも私の場合、
いったんできた関係というのは形態を変えるのが難しい。
例えばある人と出会った時から英語で話していたとして、その人が
日本語もできてもその人と私の会話はずっと英語で日本語にはならないのに
似ている気がする。

麻布十番の交差点にあるクラブに一緒に行った時のこと、
入ったのが12時すぎてるから当然帰る時間には電車はない。
でも恵比寿は遠くないからタクシーで帰れるんだけれども、
Xくんの「うちに泊まってもいいよ〜〜」の申し出をありがたく!受け止めました!!

「お泊まりお泊まり」とウキウキする気持ちを押さえ
平静を装い、いや、平静でも楽しいふたりの会話は、
キングサイズのベッドの上でもいつもどおり、ちょっと枕投げなんかもしちゃったけれど、
おやすみなさ〜〜い!!」と枕を寄せて眠りについたのでした!

健康な、互いに好意を持っていた(はずの)成人若者ふたりの友情は、
ザウスでは手はつないだかもしれないけど(手袋してたけど)、
キスまでもいかず(ほっぺくらいはしたかな)、
健康的に育まれたのでした!!(本当に健康的だったのか?)

ザウスは調べたら私がロンドンに住んでいる間にクローズして解体されていた。
Xくんとは、別にケンカもなにもしてないんだけど、その後、
私は新しい友達ができてなんとなく会わなくなっていった。
その友達はスェーデン人だったけど、それはザウスの跡地にIKEAができるよりもずっと前の話。

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2

2012/9/14

Parade's End ギャラリー  パレーズ・エンド



本日イギリスで第4回目が放映され、来週で完結、そしていよいよ
10月1日の英国版DVD/BR発売が待たれる「Parade's End」です。
(9/24追記DVD発売は、UKアマゾンでは10/8に延期されました)

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↑ このふたりの背中の角度で感情を察してしまいます。
若いヴァレンタインちゃんは好意を持った男に傾いているし、
妻子もあり責任感の強いクリストファー(ベネディクト・カンバーバッチ)は夜通し馬車で彼女を送りながらも彼女に徹底して距離を置いているんですよね・・・

キーラ・ナイトリーとジュード・ロウが楽しみな映画「アンナ・カレーニナ」も手がけたトム・ストッパードの脚本で出演を決めたともベネディクトは言ってましたので、日本版DVDで台詞をスミズミまで堪能したいところですが、映像だけでもこの美しさ!です!これは、ポチッとしてしまいます!英語字幕はついてますよ。そうだ、そもそも日本版は出るの?

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↑ こんな嬉しそうな彼が見られるのはこのドラマの中では一瞬のような気がします

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↑ クリストファーの妻シルヴィア(レベッカ・ホール
女性がこの帽子かぶるのかっこ良くて大好き
レベッカって首が長くてウエストも細くてモデル体型だよ〜
彼女も寄宿学校出身の女優だ・・・イギリスの俳優は高学歴が多い。

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↑ クリケット観戦。優雅じゃのう。。。手前から、ヴァレンタインのママと弟(たぶん)
これ見ると、「眺めのいい部屋」でヒロイン・ルーシーの弟やったルパート・グレイブス思い出しちゃう。

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↑ 左、ヴェネディクトのお父様、ティモシー・カールトン。パパ・バッチ〜♪

Parade's Endの原作の方は、1924~28年に、4部作として発表されました。つまり本は4巻あって各タイトルは「Some Do Not..」「No More Parades」「A Man Could Stand Up-」「Last Post」そして後に「Parade's End」のタイトルで1冊にまとめられたのです。本は持ってないのでいったい何ページあるのかわかりませんが、ボリュームありそうですね^^; それが60分×5回のテレビドラマになったわけです。

*ちょっと余談ですが、1964年にもBBCのテレビドラマシリーズの一環で、原作第1巻のSome Do Not...が製作され、ヒロインのひとりヴァレンタイン役をジュディ・デンチが演じていました。ショート・ブロンド・ヘアの彼女、50年前には可憐なヴァレンタインちゃんがとっても似合っていたでしょうね!

こういう風景見てますと、「ハワーズ・エンド」とか「いつか晴れた日に」を思い出すなあ。Parade's Endは第一次世界大戦直前からお話が始まるので、ハワーズ・エンドの原作小説が発表された時代と一緒なんですね。

ところで、今私がこれを書いているのも、もとはと言えばSHERLOCKを好きになったからですけど、SHERLOCK以前の私の好きなイギリスはたぶん大勢の人と同じで、こういった上流〜中流階級の昔の世界(はたまた60~70年代ロック&ファッションの世界も好きだけど)でした。現代のイギリスは、自分にとってはその抜け殻のような過去の栄光の名残、現実的で憧れという対象ではありませんでした。ところがSHERLOCKを見て以来、自分にとって日常だったつまらない21世紀のロンドンが、スクリーンの中でドラマチックなものになっていたんです!!まったくの驚きでした!

その同じ俳優さんの最新作で、今度はまた、伝統的な時代劇を見ると・・・
ハワーズ・エンド見た頃には、もどかしいと思っていた昔のイギリス人の、感情を自制し秩序と規律を重んじて、欲しいのに手を伸ばさない行動の中に、甘美なものを感じるのですよね?!・・・

そしてその行動様式は、実はSHERLOCKにも出て来るんです。言葉や顔に表さない感情の盛り上がりにぐっと来るじゃないですか。なんとなく、世界的に、即物的ですぐに結果を求める風潮も極まったこの時代に、感情とは、とか、人を大切にするとはどういうことか、とか、考えてみたいのかもしれません。

9/15追記 昨日のエピソード4からさっそく写真をupしてくださったファンの方がいらっしゃいました。「Who doesn't love a man in uniform?」というコメントつきで。まーーーったくの同感です

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