2004/9/27

ユーモア  

「どんな気持ちでしたか?ずたずたに傷つけ合うのって。」
 彼女は私の目を見ていったが、彼女の世界は彼女自身でいっぱいで、なにも映してはいなかった。
「ごめんね、話にならなくて。でも、私はそんな体験はしたいことは、ない。」
 私は言った。
「いつも、どんな時も、どこかに面白おかしくて、楽しいところやきれいなことや、見どころがあった。」

     
 ―吉本ばなな著 幻冬舎刊「ハードボイルド/ハードラック」より抜粋

この本は私の大好きな本の一冊であるが、最後の『私』が言った台詞にとても心を動かされた。
私もこんなふうに生きたい。
過ぎていく年月、移り変わる季節の中、悲惨なこと、つらいこともあるけれど、ただそれにどっぷりとはまるのはいつでもできる。そういうときですら、何かひとつでもユーモアの種を見つけて楽しみたい。

たとえば昨日のお月見会。
十三夜の月の力が満ち、新しいことをはじめるにはもってこいの時期らしい。
松島での観月会でありました。
しかしあいにくの曇り空、月がまったく出て来てくれません。
駐車場に車を止めて行き、そこのおじさんに一言断っていこうとすると、おっちゃんたちのほうから話しかけてきてくれた。
「お月見かい?今日は月が出てないね〜。」
「(笑)はい…。」
「俺の頭でも見るかい?」(帽子をとる。)
「!?」
おっちゃんのはげヅラみてもね〜。
でもそんなおっちゃんたちみたいな人が意外と好きだったりする…。
こういう人たちがそこかしこでしっかり生きている限り、世界はまだまだ捨てたもんじゃない気がするのだ…。


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