竜騎士の映画魂

　昔ながらの漢映画です。
　
　今回紹介する作品は「ヴィン・ディーゼル」の出世作「ワイルドスピード」です。
　
　改造車でトラックを襲う強盗団を調査する「ブライアン」（ポール・ウォーカー）は、改造車でストリートレースを繰り返す集団に潜入捜査を試みる。ストリートレーサーの王者ドミニク（ヴィン・ディーゼル）の妹に近づき、情報を集めるブライアン。捜査の中で、ドミニク達が犯人である証拠が出てくるが、彼との間には走りを通して友情が芽生えていた・・・
　
　ゼロヨンレースでのハイスピードバトルと不器用な男の友情、そして恋、という男の子が大好きな要素が詰まった娯楽作品。序盤、ニトロを使い爆発的な加速力で走る車の車内から見た景色の変化は、劇場で観た時かなり感動した記憶がある。
　
　ラテン系キャラが多い為か、妙にむさ苦しい。（偏見？）それが作品全体にまで影響している。しかし、このむさ苦しさが、ブライアンとドミニクの友情の成り立ちにほど良いスパイスとなっており、８０年代後半のバディムービーのような雰囲気を醸し出している。
　
　潜入先の女とデキて葛藤する主人公もベタだが外せない設定。更に（というかこっちがメインなのだが）漢の友情にも葛藤するので厚いドラマになっている。
　
　チューニングカーでのバトルがメインと見られがちだが、それらは、ゼロヨンの世界でしか生きられない不器用な男と、その男に魅かれる男の友情を描く為の小道具でしかない。古臭い基本ストーリーを、最新ＣＧで現代風に味付けした作品。観て損はしない、安心してお勧め出来る佳作である。
　
　尚、本作は本国も含めスマッシュヒットとなった為、続編や（大量の）亜流作品を生み出す事となった。
　
　竜騎士採点（５点満点）　★★★☆☆　元祖はやはり面白い。映画好きならば観て損はない娯楽作品だ。
　女優度数（５点満点）　★★★★☆　ドミニクの妹は「ジョーダナ・ブリュースター」、恋人は「ミッシェル・ロドリゲス」と供にラテン系。良い女です。