今回は
映画館のお話。映画は映画館で観るモノ、というのは基本だが、DVDの登場以降映画は映画館で観るよりもソフトとして購入する、という意識が高まりつつあるのかもしれない。VHSに比べ遥かに安いDVDは安い・綺麗という事(と
PS2の登場)で爆発的に普及。映画をより
気軽に楽しめるようになった。これはこれで良い事だと思うが、やはり映画は大スクリーンで観るに限る。
私が初めて映画館に行ったのは、親に連れられて観た
「ドラえもん」(恐らく
のび太の宇宙開拓史)が最初だと思うが、ハッキリした記憶は無い。
東映まんがまつりも観た記憶もあるが時系列的にハッキリしない。
当時の我が町の映画館は
2本立てが当り前。賞味4時間弱を狭いシートに座りながら観ていた。(大抵観たい映画は後半だった)貧乏性なので、観たくない映画でもお金払ったのだからキッチリ観よう、という考えがあったのでトイレが一番の敵だった。もっとも、観たくない映画もどんなお話なのかはパンフレットを買うまで判らなかった。それだけ情報が無かったわけだ。
映画は静かに観るモノ、大声で笑う事も泣く事もしてはいけない、と当時は強く意識していた。泣くに関しては男はむやみに泣かない、という妙な
プライドもあった。しかし、映画館で始めて泣いた作品とは意外に早く出会った。
「南極物語」
南極観測隊と共に暮らしていた犬橇犬達が止むなく置き去りにされ、1年後奇跡的に2頭が生き残った。という実話を元にした作品。いわゆる動物モノである。
野生の王国や
わくわく動物ランドを観て育った世代なので、動物モノには弱い。タロ・ジロとの再会シーンは涙・涙であった。動物モノは
泣かせて当り前なので見事に踊らされた気が今になってするのは、嫌な大人になった証拠だ・・・
というわけで、映画館で泣いた作品はこれが初めてであるが、ここで涙腺が緩む事は無かった。本格的に映画館で泣き始めるのは専門学校を出て一人暮らしをしてからだ。レンタルビデオにて
筋肉と爆発、ゾンビと女の娘といった
B級作品ばかりを満喫していたがたま〜に文学的な作品を観てその度に泣いていた。(
実話系の話に弱いらしい)部屋で涙腺が徐々に弱まり、久し振りに映画館で観た
スーパー戦隊の名乗りで感動して泣いてしまう事態に・・・(ゆるゆるである)
感動して人前で泣く事には未だに抵抗がある。しかし、こういう感情は表に出すべきだ。悲しかったり、嬉しかったり、安心したりして流す涙はだれにもバカにする事は出来ない。人間として生きていく中で感動の涙は
心を潤す大事な雫だ。

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