さて、10周年企画2回目は、
洋画劇場の時代として語って行きたい。
今は、めっきりTVで洋画を見る事は無くなったが、私が子供の頃には月曜・水曜・金曜・土曜・日曜と洋画劇場があった。月・水はそれ程記憶が無いが、高校生の頃は、週末の金・土・日は
夜9:00より洋画劇場を観る事が日課になっていた。
当時私の住む地方には大きな映画館は無く、唯一の劇場で
2本立て(抱き合わせ)で映画を観る事が当り前の時代。しかも、地方の宿命で
大作映画とファミリー向けの作品しか上映されなかった為、映画館に行く事自体少なかった。
ビデオの普及で家で映画を観賞する事が趣味となりつつあったが、やはりレンタルは金が掛かる。その点TVは無料だ。個人的には吹き替えよりも字幕を楽しむ方なのでTVで観るよりレンタルで観る方が多かったのだが、洋画劇場では時々
トンデモないB級や、
掘り出し物を上映していたので欠かさず
録画して観ていた。放送をリアルタイムで観つつ録画していたのだ。そして、お気に入りの作品は繰り返し
セリフを覚えるまで観た。
洋画劇場を観る時の
作法は、
コーヒーとポテチである。カウチポテトなる言葉もあったが、こちらは畳に座布団であったが、この組み合わせでポテチをバリバリ喰いながら観るのは、映画館では基本的にしない行動だったのでハマったのだろう。(当時は、映画館では静かに観賞する事が当り前、と思っていた)余談だが、この習慣は今でも止められず、DVD観賞時も
ポテチは欠かせない。
そして、その時代TV(お茶の間を賑わしていたジャンルは
筋肉アクション映画であった。いわゆる
「シュワ」(アーノルド・シュワルツェネッガー)、
「スタローン」(シルベスタ・スタローン)の2大筋肉アクションスター映画である。洋画劇場ではシュワ作品を多くやっていた気がする。
そんなシュワ作品の中でお気に入りは
「レッドブル」。
この作品は劇場でも観たのだが、TVは日曜洋画劇場で観た。洋画劇場にはそれぞれ名
(迷)解説者が居て、日曜は
サヨナラ・サヨナラ・サヨナラでお馴染みMr.洋画劇場、
故・淀川長治さん。この作品の解説がイカしていて、あらすじより先にオープニングの
シュワの素っ裸シーンを力説。当時事情を知らない私は、
何でそこを?と思い、かなり記憶に残る事になった。
現在洋画劇場は
激減。合わせて映画解説者も姿を消している。ネットの普及で誰でも解説者気分になれるようになった事が大きい。(私もその一人だが・・・)映画の楽しみ方も時代と共に変化してきている様に感じる。昔よりは敷居が低くなり、
気軽過ぎる程気軽に楽しむモノになっている気がする。その事は否定しないが、そういう時代があった事は、記憶されて欲しい。

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