ターゲットは何処?
今回紹介する作品は
「電人ザボーガー」です。
秘密警察の「大門 豊」は、父の造り出したバイク型サイボーグ「ザボーガー」と共に、サイボーグ組織「Σ」に立ち向かう。そんな中、Σの幹部ミスボーグとの間に奇妙なきずなが生まれる。正義と愛のはざまで揺れる大門。激しい戦いの中、ミスボーグと共に散ったザボーガー。そして25年の時が流れた・・・
1974年に放映された特撮TVドラマ「電人ザボーガー」のリメイク作品。エンディングを観ると、作中のギミックは全て当時のまま。それを現在の技術で撮り直した、正にリメイク作品。
ただ、2部構成となっていて、第1部は主人公「大門 豊」の青年期。ここが正にリメイク。2部は、25年後を描いたオリジナル部分。但し、エピソードはリメイクされている(と思われる)。
オリジナルは、正直
失笑モノのカルト的面白さがあるのだが、現在の技術で蘇ったザボーガー(を始め敵キャラ)を観ても同様の
失笑感が味わえるのは流石か?
テーマは
夢をあきらめるな!という事になるのだろうか?
主人公のその後を描く事で、リアルタイムで観ていた世代にリンクさせ、共感を得ようとする手法。表向きはそんな感じだろうが、本当のテーマはただカルト的な面白さを
再現したかっただけ・・・の様な気がする。
当時ザボーガーを観ていた人にどれだけ
需要があるのか?殆どの大人は特撮は卒業しているはず。とすれば、これはその当時から特撮離れしていないコアなオタクと、それ以降の
成熟したオタク世代、つまり、言い換えればオタクだけに向けられた作品に見えて仕方が無い。
オリジナルを失笑して観る事が出来るのは、リアルタイム世代ではなく後世のオタク。それを現在の技術で
失笑感を残して造っている事を失笑する、これが本当のテーマだろう。実際第2部は取って付けた様なストーリーだからだ。(オリジナルへのオマージュは十分に感じられる)
その他、シチュエーションは一々
下品な所も失笑の一因である。
「電人ザボーガー」 2011年 日本映画
竜騎士採点(5点満点)
★★★☆☆ 昔のままのダサいデザインのザボーガーが、CGでグリグリ動くのを観ていると、段々カッコ良く見えてくるから不思議である。
女優度数(5点満点)
★★★★☆ ミスボーグ役は
「山崎 真実」よくやったなぁ・・・娘のAKIKO役の
「佐津川 愛美」も中々カワイイ娘です。ちゃんと演技してる所が共感出来ます。

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