良いキャラが揃ってるけどね・・・
今回紹介する作品は、
ZENピクチャーズの特撮ヒロイン(?)作品
「奇街 特撮超常伝奇浪漫」(前・後編)です。
ミステリー好きの女子高生「竹取美樹」(麻亜里)と考古学者「神具谷麗子」(澤木律沙)が街で起こる超常現象に巻き込まれるオムニバス集。ちなみにタイトルの読みは
”キガイ”。
前編
「第1話」 巨鳥る。(きょちょる) 工事現場に現れるという謎の怪物の正体を探る美樹と麗子の前に、「ヘキル」(藤井玲奈)という謎の人物が現れる。果たして、ヘキルは何者なのか?そして怪物の正体は?
「第2話」 魔鏡る。(まきょる) 「宙神皇子の御鏡」という文化財が何者かに盗まれる。調査する麗子と美樹の前に鏡の悪霊が現れる。悪霊に襲われる2人の前にまたしてもヘキルが現れるが・・・
後編
「第3話」 奇水る。(きずる) 水が人々を襲う事件が発生。謎を追う2人だが、麗子が謎の水に襲われてしまう。一方、水はヘキルにも迫っていた!
「第4話」 怪獣る。(かいじゅる) 最終話。謎の水の正体である宇宙人の策略で巨大怪獣となったヘキルを救う為、美樹と麗子は街を破壊するヘキルの元へ走る!
古臭いミステリーの要素を全て
ブチ込んで、軽く仕上げた内容。前編はミステリー調だが、後編はSFへ。
精神感応能力を持つしっかり者の主人公「美樹」とガサツで男っぽい「麗子」のコンビ。中性的で謎の多い「ヘキル」。この3人が中心。これに調子の良い大学教授「鳥谷博士」が加わる。キャラ的には立っていて良い感じだが、ストーリーに
まとまりがない。
最後の最後までヘキルが何者なのか判らないし、3話と4話の繋がりが
急過ぎる。いきなり水の正体が宇宙人で、目的も判らずヘキルを怪獣化させる。あらすじが書かれたHPやDVDのジャケットを
見なければ彼の目的が
判らないのだ。ヘキルが変化する怪獣も、とにかく怪獣を出したいだけの取って付けたような設定なのでは?
澤木律沙以外は、演技経験者らしくかなり良い演技をしているし、特撮もCGはショボいが着ぐるみは中々のもの。1話1話じっくりとやれば、かなり面白いシリーズになったと思う。残念な作品だ。例によって長時間のメイキングが収録されているが、この時間を作品に当てた方が良かったと思われる。
ZENお得意のエロスメイン作品ではないが、十分楽しめる作品。是非ご覧頂きたい。
「奇街 特撮超常伝奇浪漫」(前・後編) 2008年 日本作品
竜騎士採点(5点満点)
★★★☆☆ 普通に観れる作品。ただ、ガリレオをもじった様なタイトルは頂けない・・・
かいじゅるって・・・
女優度数(5点満点)
★★★★☆ メインは全て女性。お色気担当「澤木律沙」が一押しだが、麻亜里の健気な演技と中性的な藤井玲奈も良いものです。

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