キャラ・構成、どれも一級品のサスペンス
今回紹介する作品は
「バウンド」です。
出所したレズビアン「コーキー」(ジーナ・ガーション)は、マフィアの娼婦「ヴァイオレット」(ジェニファー・ティリー)と出会い恋に落ちる。ある日、ヴァイオレットからマフィアの金を盗み出す計画を持ち掛けられ、2人で危険な賭けに出る・・・
「マトリックス」(シリーズ)で一躍有名になった
「ウォシャウスキー兄弟」監督の
デビュー作。
マトリックスの片鱗が窺い知れるとか、小賢しい評価は
無視して、純粋に
「面白い」!と勧められる作品である。
とりあえず、キャラクターが良い!カッコいい女コーキー、妖艶な女ヴァイオレット。コーキーは、
ジーナ・ガーションの男勝りなルックスがピタリとハマっている。ヴァイオレットはムッチリとした色気を振り撒くが、意志の強そうな目が印象的。ヴァイオレットに関しては、この見た目がラストの展開で生きている。
マフィアの一味、特にもう一人の主役といえる「シーザー」も良いキャラだ。一筋縄ではいかない男を「ジョー・パントリアーノ」が熱演。
魅力的なキャラクターは、掴みとして、引っ張りとして重要な要素だ。
そのキャラクターを生かすストーリー展開も秀逸だ。
物語は順を追って進むが、語りの構成の繋ぎが上手く次の展開を期待してしまう。常に
ハラハラ・ドキドキしてしまい、サスペンスとしては実に良く出来た展開だ。
キャラと構成、そして映像的巧さが組み合わさり、
何回観ても面白い作品に仕上がっている。
「バウンド」 1996年 アメリカ映画
竜騎士採点(5点満点)
★★★★☆ ちょっとした伏線が上手く、物語の引きは最高である。
女優度数(5点満点)
★★★★☆ 「ジーナ・ガーション」が最高だ!姉御!堪らん!

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