竜騎士の映画魂

　隠れた（？）名作登場！
　
　今回紹介する作品は「ヒドゥン」です。
　ヒドゥン、何でしょうね？直訳すれば「隠れるもの」。何でしょうね？この作品は、タイトル通り、隠れているものが主役のＳＦアクションです。
　
　ロサンゼルスにて、善良な市民が突然凶悪犯罪を繰り返す事件が多発。手を焼く刑事「ベック」の元にＦＢＩを名乗る「ロイド」が現れる。彼は、続発するこの事件の真実を知っており、ベックに犯人逮捕に協力して欲しいと話す。果たして、銃弾を受けても死なない犯人の正体とは？
　
　ぶっちゃけ、正体は人間の身体に乗り移り悪さをする宇宙生物。この生物のデザインがイカしてる。触手（ハエの脚みたい）の生えたナメクジを想像して頂けると間違いない。こいつが口の中から出てくるのを見た時は、気持ち悪かったッス。
　
　で、面白いのはこの生物の特徴。ヘヴィメタと車（あと女）が大好きってのがお茶目。
　
　乗り移られた人間の演技も注目。ホントに人相まで変わって、こいつの中に居る！と判る演技です。犬までそう見えてくるから不思議だ。
　
　次々に身体を入れ替えて悪事を行う生物と、それを追うロイド。しかし、ロイドもまた宇宙人だったのだ。←まぁ、展開上そうでなければおかしいのだが。
　ロイドはベックの家族に触れ、殺された自分の家族を想う。しかし、ベックの娘「ジュリエット」は、その子供特有の直感で正体を悟られていた様だ。それも、ラストの二人が手を握りあうシーンでしんみりとハッピーエンドとなる辺り、上手い演出だ。
　
　ＳＦ・ホラー・アクションと良い所を集め、それぞれを上手く融合させた秀作です。その昔、洋画劇場で散々放映されたので、知らない方は少ないと思うが、未見の方は是非ご覧下さい。
　
　さて、私はこの作品を高校時代に友人に紹介されて観たのだが、かなり面白かったので友人には感謝している。
　
　「ヒドゥン」　１９８７年　アメリカ映画
　
　竜騎士採点(５点満点）　★★★★☆　間違いなく面白いです！効果音を含めた音楽も秀逸で、お勧めの一作です。
　女優度数(５点満点）　★★★☆☆　乗り移られるストリッパーが良い感じ。エロい身体だ。

　

　「オウベイジン、ビキニコンテストダイスキネ〜」
　
　今回紹介する作品は、アルバ発のお色気コメディー「ビキニ大作戦　全米ビキニ女王決定戦」です。
　
　マイアミで行われるビキニコンテスト。出場者のメイク担当係「ヘザー」は、些細な誤解から恋人「スコッティ」と喧嘩してしまう。失意の彼女を友人達が慰めようとするが、彼女の心は未だスコッティにあった。そんな時、コンテスト出場者が欠場してしまい、コンテストの開催が危ぶまれる。しかし、ヘザーのダイナマイトバディに目をつけたプロデューサーが、彼女を代打出場させようとするが・・・？
　
　タイトルからしておバカな雰囲気満点です。一言で言うならば「ドキッ！ポロリだらけのビキニコンテスト！」
　
　物語の３分の２は主人公を含めた女の娘のトップレス姿！必要無いのに脱ぎ始めます。これだけ聞くと、男子ウハウハの木曜深夜（？）といった感じだが、出てくるおっぱいの大半はシリコン物。こういうの好きな人は良いだろうけど、個人的には興醒め・・・やっぱり天然が一番だよ。まぁ、そんな事言ったら、向こうの大半のモデルは怪しくなっちゃいそうだけど。
　
　以前紹介した「ブラックエンジェル」にも登場したが、「ビキニコンテスト」って如何にも欧米的だ。判りやすいが、頭悪い企画では？まぁ、見る方はともかく出場者も判って出場してるようなので問題ないか。常夏の国では、みんな開放的なんだね。
　
　演技云々、物語（一応まとまっている所が小癪だ）云々というより、ただ純粋に女の娘のおっぱいが撮りたかっただけ、という潔さは感じられます。
　当ブログで紹介している「エンジェル系」や「ＺＥＮ」作品が好きならば、ボケ〜ッと観る分にはお勧め。着替えシーンが多く、女の娘も結構カワイイし。
　
　気になるのはＤＶＤの裏ジャケットに記された文句「アルバトロス真夏のロマン第１弾！」って、第２弾あるの？まぁ、そもそもこの作品が原題によるとシリーズ３作目らしいのだが・・・それにしてもうれしい予告だぜ！さすがアルバ！
　さすがついでに、今回のジャケットもイケてるイラストだが、主人公っぽい娘が描かれていないのは・・・いつもの事か・・・
　
　「ビキニ大作戦　全米ビキニ女王決定戦」　１９９８年　アメリカ映画
　
　竜騎士採点(５点満点）　★★★☆☆　ストーリーも一応まとまってるし、女の娘以外のキャラクターが個性的で、ホントに深夜にＴＶでやってたら儲けモノの作品。
　女優度数(５点満点）　★★★★☆　主人公を含め、美女多し。こういう作品は、結構ダメダメな時があるが、この作品はそこそこ当たりだ。

　
　↑期待させるジャケット！そこそこイケます。

　

　現実味のある未来像を構築
　
　今回紹介する作品は「ブレードランナー」です！もはや説明不要。近未来ＳＦ映画の金字塔ですね。
　
　タイレル社が開発した、惑星開発や探査を任務とするレプリカント（アンドロイド）が、人間に対し敵対行動を取るようになった世界。人間社会に紛れ込むレプリカントを狩り出すのが「ブレードランナー」という組織だった。
　
　ストーリーは、みなさんご存知であろうから割愛。
　
　この作品の描き出す未来像は、パッと見有り得そう、と思わせる秀逸な物で、後の映像作品や漫画に多大な影響を与えた。常に暗い。雨が降っている。様々な人種が雑多に暮らす。ざっと挙げるとこんな所か。あ、あと、空飛ぶ車！
　
　私の感想だが、この描写は「サイバーパンク」のイメージが強い。これは、私がハマッたサイバーパンク作品群（小説・漫画・映画）での世界観の表現が、この作品を元にしていると、認識しているからだろう。
　
　ストーリーの根幹は、レプリカントに感情が芽生えたら、それは人間なのだろうか？といったもの。要するに機械が感情を持つ事は可能か？この作品では「可能」だ。４年という寿命を持つレプリカントは、記憶を失いたくないという想いから延命措置を求めてやってきた。その時には既に男女のレプリカントの間に感情があったと見える。生殖機能は無いと思われるので、レプリカントは純粋に感情と記憶を残したい為に生きたかったのではなかろうか。
　
　主人公「デッカード」はタイレル社で女性型レプリカント「レーチェル」と運命的な出会いをし、２人の間に愛が芽生える。４年という期限付き、相手は違う種族という事実を超え、お互いの高ぶる感情に身を寄せていく姿は、ラブストーリーとしても面白い設定だ。
　
　ラスト、主人公「デッカード」はレプリカントとのサシの勝負をし、絶体絶命のピンチを迎える。それを救ったのは、他でもない敵であるレプリカントだった。彼は、そこで自分が見てきた記憶をデッカードに語りだし、語り終えると同時に死を迎える。自分の存在を記憶して欲しいとの思いが伝わるシーンだ。
　それを受け、レーチェルと共に旅立つデッカード。その後は知れないが、２人の愛が続いた事を祈ろう・・・
　
　「ブレードランナー」　１９８２年　アメリカ映画
　
　竜騎士採点(５点満点）　★★★★☆　世界観・美術の与えた影響は大き過ぎる。何気に衣装も素晴らしいゾ。
　女優度数(５点満点）　★★★☆☆　レーチェル役は「ショーン・ヤング」ミステリアスな役を好演。個人的には「ダリル・ハンナ」の演じた女レプリカントが好き。

　

　「いやぁ〜、映画って、本当にいいものですね！」のフレーズでお馴染み、映画評論家「水野　晴郎」さんが６月１０日に亡くなられた。

　映画の楽しみは勿論、映画館で観る事だが、その気分をお茶の間で味わえたのが洋画劇場」。その冒頭の解説者として故「淀川　長冶」氏と、この「水野　晴郎」氏は、それぞれ味のある解説で楽しませてくれた。（竜騎士的には「木村　奈保子」氏も加わるが・・・）
　
　何回も劇場に足を運べなかった私としては、ＴＶの洋画劇場が楽しみで仕方なかった。
　そんな洋画劇場も、解説者がいつの間にか居なくなり、ＤＶＤ・インターネットの普及で存在意義が失われつつある。

　ＴＶで映画を放送する意味は、やはり大勢（家族）で観て、映画館の気分を手軽に味わえる事ではなかろうか？楽しく映画を観る。この単純な所が魅力のはずだ。

　洋画劇場、映画解説者不在・・・寂しい限りだ・・・

　↓水野先生と言えば、コレっ！↓
　
　

　帰還兵の叫びを聞け！
　
　今回紹介する作品は「シルベスタ・スタローン」の代表作「ランボー」です。
　
　ベトナム戦争の帰還兵「ランボー」は、戦友を訪ねとある街へやってくる。しかし、戦友は枯葉剤が原因と思われる癌で死んでいた。失意のまま流れて来たのがホリデーランドの町。だが、保安官により不当に逮捕され、手荒な扱いをされたランボーは、警察署を脱出し森に逃げ込み保安官に対し復讐の狼煙を上げる。
　
　ご存知、マッチョヒーロー「ランボー」の活躍を描く第１作目。２作目以降ガンアクションを売りにし、判り易いアクション映画に変わっていくが、この１作目は、帰還兵の心の悩みというテーマを前面に押し出し出したヘヴィーな作品。
　
　前半のゲリラ戦でナイフ１本でサバイブしてゆくランボーの姿が、ランボーというキャラクター性を浮き彫りにしている。
　
　物語の構成としては、不当に扱われたランボーの怒りに素直に共感出来るが、最後の独白がある事でグッと重みが増す。結局、軍人は戦争の道具でしかないという事なのだろうか？しかし、そんな彼を上官である「トラウトマン大佐」が不器用に抱きしめるのだ。このラスト、妙にしんみりするんだなぁ。
　
　１作目にして、ランボーの無敵っぷりが遺憾なく発揮されているので、後の作品も創り易かったのではなかろうか？
　
　劇場公開中の「ランボー　最後の戦場」の予習も兼ねて、この第１作目をご覧になる事をお勧めする。
　
　「ランボー」　１９８２年　アメリカ映画
　
　竜騎士採点　★★★★☆　意外に社会派の作品。アクションを期待すると肩透かしです。
　
　女優度数　★☆☆☆☆　エキストラ意外女優無し！硬派な作品だ。

　

　スポーツコメディーは外さないねぇ
　
　今回紹介する作品は、男子ペアによるフィギュアスケートを描いたコメディー「俺たちフィギュアスケーター」です。
　
　「チャズ・マイケルズ」「ジミー・マッケルロイ」ライバル同士の２人の天才フィギュアスケーターは、ある大会の表彰式で乱闘した為、シングル大会から永久追放される。しかし、運命は２人にスケートをさせる道を与えた。男子同士のペアフィギュアスケーターとして！
　
　設定だけでもう面白い。ストーリーの進行としては、スポーツコメディーのパターン通り。最初は相手にされない主人公が注目されると、ライバルが何とか蹴落とそうとする。それを乗り越え、最後に劇的に逆転勝ち。これだけだ。
　
　コメディーらしく、主人公を始め各キャラが立っている。「チャズ」は汗臭い情熱派。コンビの「ジミー」は繊細でクール。あからさまに反対の性格がコンビを組むという王道設定だが、チャズのキャラが際立っており、物語を引っ張っていっている。
　ライバルキャラ（双子の兄妹）も型通りだが憎めない良い味がある。
　
　設定通りのハチャメチャな展開の中に、ふと見せる友情と恋模様が良いスパイスを効かせている。
　
　スケートシーンはスピード感はあるが、イマイチ物足りない。ワイヤー・ＣＧがみえみえなのも白ける一因だ。まぁ、それは良いとしても「アイス・プリンセス」の様に、もっとスケートシーン自体があっても良かったのでは？
　
　全てが基本通りだが、逆に安心して観れるしお勧め出来る。私が観たスポーツコメディーで今の所ハズレは無い！
　
　「俺たちフィギュアスケーター」　２００７年　アメリカ映画
　
　「竜騎士採点」(５点満点）　★★★★☆　型通りの展開だが、笑いのツボは押さえてある。お勧め！決まるか、幻の秘技「アイアン・ロータス」！って、首ちょんぱは拙いだろ・・・
　「女優度数」(５点満点）　★★★☆☆　ヒロインは「ケイティ」だが、垢抜けない。その代わり（？）カウンセリングに来ているお姉さんや、ラスト辺りに出てくる看護員のお姉さんといった脇役が無駄にセクシーだ。