ゲームの世界観を
見事に再現!
今回紹介する作品は、ゲームを題材にしたホラー作品
「サイレントヒル」です。
愛娘「シャロン」が夢遊状態で叫ぶ「サイレントヒル」という言葉。娘の病気の原因を突き止める為、母である「ローズ」は「シャロン」と共に今は閉鎖された町「サイレントヒル」へと赴く。
しかし、そこは大きな暗黒が支配する闇の町だったのだ。ローズは町で逸れたシャロンを探し、呪われた町を彷徨う事になる・・・
「サイレントヒル」は、
コナミがPSで開発したホラーゲーム。現在「4」まで制作されている人気シリーズだ。ゲームのストーリーはそのシリーズにより違うのでここでは割愛するが、その世界観は各シリーズで統一されている。
それは、表と裏の世界の対比である。表世界は白い
霧が立ち込める世界(映画では
灰が降っている)で、裏世界は
赤錆と暗闇が支配する世界だ。このコントラストと、闇世界での一寸先も判らない恐怖、ラジオのノイズで判るクリーチャーの存在と、恐怖心を煽る演出はピカイチだ。
映画の中でもこの演出は再現されており、ゲーム中のシーンの再現っぽいカットが多々あり、ゲームを楽しんだ人はより楽しめる内容となっている。
そのゲームらしい
スタイリッシュな映像が、キレのある恐怖を演出している。
では、ゲームをプレイしないと楽しめないのか?というと、そうではない。映画はゲームの設定を生かしたオリジナルストーリーなので、ゲームを知らなくても全く問題はない。
作中のテーマは
「母と娘の愛」であり、それが最初から最後まで貫かれているので、ホラー的演出や、夥しいクリーチャーが登場しても、全く気にならず作品の本質を見極める事が出来る。
「悪魔付き」という欧米的感覚が強い作品であるが、そこから来る「群集心理」は理解できるし、それこそ
空恐ろしくなる話だ。
ストーリーが判りやすいのも魅力だが、舞台となるサイレントヒルの演出と登場する
クリーチャーが最大の魅力だ。
クリーチャーは、
SMチックなプロポーションを持っていて、ダークな世界観に一役買っている。個人的にはゲーム中に登場するもっと多彩なクリーチャーが登場して欲しかったが、作品のテーマを考えれば致し方ない所か。
ゲームのアクションは、クリーチャーを倒しつつ謎を解く事が目的だが、ストーリーのテーマには人間の心霊的魂の物語がある。
映画はそこに重点を置き、サイレントヒルに始めて触れる人にも判りやすく創られているのだ。
ゲームを題材とした映画の中では、かなり
ランクが上の作品です。一般作として観ても面白いが、是非ゲーム(1.2がお勧め)をプレイしてからご覧になる事をお勧めします!
ゲームが好きならば、迷わず観るべし!
「サイレントヒル」 2006年 カナダ・フランス映画
竜騎士採点(5点満点)
★★★★☆ 少々判りやす過ぎるが、お勧めです!
女優度数(5点満点)
★★★☆☆ 主演は
「ラダ・ミッチェル」ですが、子役の
「ジョデル・フェルランド」の演技は凄いっス!上手いし怖いよ!

↑こちらはゲームです。怖いっすよ〜!

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