タイトルが全てを語る!
今回紹介する作品は、一人の少女が希望を見出すまでを描いた佳作
「そして、ひと粒のひかり」です。
コロンビアの田舎町に住む「マリア」は、生活の為、麻薬の運び屋をする事になる。初仕事でアメリカに渡るマリアだったが、仲間の一人が中毒症状で死亡してしまう。怖くなったマリアは、売人の下から逃げ出す。
その道中の人との出会いで、彼女が最終的に手に入れるものとは?
麻薬を小袋に入れて飲み込んで運ぶ「運び屋」映画だけの話ではなさそう。その辺が結構リアルに描写されていて、ちょっと怖いですね。
主人公「マリア」は、漠然と現在の生活に不満がある。とにかく町を出る。そんな思いから「運び屋」となるのだが、現実を知り自分を見つめ直す。
家族、友人と離れ、頼る人の居ない都会で何を希望に彼女は生きていくのか?
この作品は、映画紹介の雑誌であらすじを読み、気になっていたのですが、冒頭を観ただけで大体の予想が付きました。更に「そして、ひと粒のひかり」というタイトル。正に、作品のテーマそのもののタイトルです。
そして、主人公「マリア」を演じた
「カタリーナ・サンディノ・モレノ」の演技が素晴らしい!すぐ判ることなのでネタ晴らしをしますが、作中後半彼女が産婦人科で、自分の赤ちゃんをエコーで見た時の演技は、物語の
「転」として素晴らしいものです。
何粒も麻薬を飲み、全てを出して売人に渡す。その後に彼女に残った
「ひと粒のひかり」・・・そういう事です。
漠然とした心にひと粒のひかりを見た彼女は、これから強く生きていく事でしょう。寄り道をしても、目的が見つかったならば迷わず進む!ポジティブな気分にさせてくれる、良い映画です。
「そして、ひと粒のひかり」 2004年 アメリカ・コロンビア映画
竜騎士採点
★★★☆☆ もっと感動するのかと思ったが、意外にアッサリ。その日常的な雰囲気が、作品にリアリティーを与えている。
女優度数
★★★★☆ ヒロインを含め、南米美女はホリが深い。好みは分かれるだろうが、マリア役の「カタリーナ・サンディノ・モレノ」はキレイです!

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