ブラッドピットの出世作登場!
今回紹介する作品は
「セブン」です。
定年を間近に控えたベテラン刑事「サマセット」(モーガン・フリーマン)と新人刑事「ミルズ」(ブラッド・ピット)は奇妙な連続猟奇殺人事件を通して、恐るべき犯人の計画に巻き込まれてゆく。
キリスト教の7つの大罪に基づいて行われる猟奇殺人。7人の死をもって完成されるこの殺人犯の目的とは?
作品のテーマとなっている7つの大罪。
「憤怒」「嫉妬」「高慢」「肉欲」「怠惰」「強欲」「大食」、詳しい事は判らないが、要するにこういう感情を持ち過ぎると、良い人間になれませんよ、という事だろうか?
ともかく、この意味深なテーマに沿って行われる猟奇殺人は、当時の流行に乗り、それだけで興味をそそられるテーマだった。
全篇に渡る
暗く、重苦しい空気(ミルズの家族とサマセットの食事シーンといった、和やかそうなシーンでも同じである)雨のシーンが多い事もその演出に一役買っているだろう。この演出が、ラスト近くまで続く為、観る人を終わりが見えないまま、衝撃のエンディングまで引っ張る事が出来ている。
以下ネタバレ有り
とにかく、ラスト近くに犯人が自首してくるまで、展開が読めない。犯人の自首で物語が動き出すのは、それまでの雨のシーンが多かった前半から
晴れのシーンに変わる事でも表現されている。ただし、その晴れも、乾いた感情の無い晴れで、犯人の心情を表現している。この辺り
かなり上手い。
そして、衝撃のラスト。運ばれてきた荷物を開けた時のサマセットの
驚き演技と、真実を知ったミルズの
葛藤の演技!これが私の中で、主演2人の評価を上げました。
特にブラッド・ピットの演技は、一見笑えるほどオーバーな感じがするが、スゴク味があります。対する、モーガン・フリーマンの常に落ち着いた演技。この対照がこの作品のテーマを繋ぎ止める
要なのだ。
映像的にも、役者的にも、ストーリー的にもお勧め出来る良作ミステリーである。
「セブン」 1995年 アメリカ映画
竜騎士採点(5点満点)
★★★★☆ 何回も観れるスリラーは珍しいかもしれない。お勧め!
女優度数(5点満点)
★★★☆☆ ミルズの奥さん役で
「グウィネス・パルトロー」が出演。唯一のヒロインで、出番も少ないが、重要なキャラである。

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