今秋のドラフト会議で、楽天から2位指名されていた則本昂大投手(三重中京大)の楽天入団が正式に決まりました。
実は、この則本昂大投手は、エンジェルスのグランドでプレーしたことがあるんです。
水戸エンジェルスと練習試合していたんです。
水戸で全日本学童軟式野球大会(マクドナルドトーナメント)が開催されていた頃、毎年滋賀県代表で参加していた「
多賀少年野球クラブ」というチームがありました。
監督さんは辻さんという方で、非常に熱い方です。
全国大会に参加するためバスで滋賀県を発ち、夜通しバスで走ってきて、朝、水戸に着いたらすぐにエンジェルスと練習試合をするといったパターンでした。
夜行軍で来たら、少しは休ませてやろう・・・と思うところでしょうが「こいつら休むより、試合していた方がうれしいんですよ。」そう言います。
毎年のように滋賀県代表になるものですから、そのうちマイクロバスをポケットマネーで買っちゃいました。
水戸まで監督コーチが運転して、相変わらず夜行軍、到着してすぐエンジェルスと練習試合と言うパターンは、代わりありませんでした。
「水戸まで、監督コーチが運転して来るのは大変でしょう。」そう聞くと
「いや、一人三時間運転すれば良いんですから・・・。うちはコーチになるには大型免許が必要なんですよ。」けろりと答えます。
その多賀少年野球クラブと練習試合をさせてもらって、エンジェルスも強くなっていきました。
ある年の練習試合でこんなシーンを目にしました。
見逃しの三振をしてベンチに戻った選手に、こう聞きました。
「おまえ、今の最後の球、自信を持ってボールと判断したのか?」
「はい、ボールだと思いました。」と大きな声で答えたその選手。
「そうか、それなら仕方ないだろう。ただな、今日の審判はあそこをストライクと判定するんだ。次から、間違うなよ。」
このような監督の下で育った則本選手ですから、すばらしい選手に育ちましたよね。
5年生の時から全国大会で投げ、6年生の時も投げていました。
水戸エンジェルスとしても、そのような選手と一緒に練習試合できたんですから、これほどうれしいことはありませんよね。
皆さんも、応援してあげて下さい。
東北楽天・則本昂大投手です。きっと、活躍してくれると思います。

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