高校野球の関連掲示板に投稿したら、相当たたかれると思うことを書いてみます。
決勝戦で惜しくも敗れた水城高校。
得点をあげられなかったんだから勝てないのは当然かもしれない。
しかし、今年の水城高校は「最高のチーム」と思う。
最高のチームなら、なぜ勝てない?そうおっしゃる方がいると思います。
私は、最高のチームと最強のチームは、違うと思う。
もちろん、最高のチームが最強の時もあるとは思う。
それじゃ、何が最高なのか?
今年の水城高校は、いわゆる「橋本イズム」が完全に浸透したチームだからです。
木内さんが退いたあと、茨城県の高校野球を引っ張っていくのは橋本さんしかいない!そう信じていました。
そんなとき、橋本さんのご病気の話。正直、がっかりしました。もう、茨城のチームは甲子園で勝てないんじゃないか?そうさえ思いました。
橋本さんの頭の中にあるのは、昨年の選抜大会。完璧に仕上げたつもりで臨んでいたが、直前の震災。大会開催がどうなるか解らない中で、水戸を出発。
何がなんだか解らないうちに、悔しい敗戦。それは、今年の主力である、小野瀬・萩谷。佐藤君達も同じであると思う。
「甲子園の借りは甲子園でしか、返せない。」
徹底的に鍛え上げられた水城高校ナインは「隙のない完璧なチーム」に仕上がったと思えた。
その良い例が準決勝の水商戦。悔しいけど、隙のあった水戸商は、完璧にやられた。
それじゃその前の、薄氷を踏むような試合は何なんだ!と言う方もいるでしょう。しかし、橋本監督は、全て織り込み済み(想定内)。ただ、違ったのはご自分の病。(これは想定外)
それでも、可愛かった教え子大川監督代行に託して、淡々と勝ち上がっていった。
正直、勝って欲しかった。勝って甲子園で、もう一度、橋本さんのユニフォーム姿を見たかった。
決勝戦のあと、主将・小野瀬大勝は号泣したそうである。私は、小野瀬は泣かないと思っていた。次を見据えた小野瀬は「次を見ていてくれ。絶対、次のステージで結果を出す。」そういって、おそらく泣かないと思っていた。小学校の時から彼を見てきた私は、そう思った。
でも、号泣したそうだ。
では、泣いたのはなぜか?
一つ思い当たる。決勝戦の敗退のあと、橋本監督が、その小野瀬大勝を「良くやった。」と褒めたそうです。高校に入ってから、後にも先にも、橋本監督には一度も褒められたことの無かった大勝が、監督から褒められた。
主将として、橋本イズムを浸透させるのに、自分を犠牲にしてがんばった。準決勝では、足の怪我を負いながらも、足を引きずりながらがんばった。
橋本監督も、何かを感じて、小野瀬を褒め称えたのだろう。
大勝は、その褒められたことがたまらなかったんだと思う。決して、負けたから・・・甲子園に行けなかったから・・・泣いたんじゃないと思う。
苦しいけど、がんばってきたことを、最後に監督さんに理解してもらえた、そのことがうれしかったんだと思う。苦しかった2年半の自分に泣けたんだと思う。
橋本野球サイコー。水城高校サイコー。
勝った常総学院には、申し訳ないけど、今年の高校野球の最高のチームは、水城高校。
でも、やっぱり最強のチームは「常総学院」それには、疑いがない。
甲子園で、がんばって欲しい。
そして、木内イズム、橋本イズムは、そのDNAとして、確実に県内に息づいている。
立派な指導者というのは、立派な後継者を残すものだと、つくづく思う。
甲子園で、茨城勢が大暴れするときは、必ず来る。きっと来る。そう信じている。
がんばれ、木内・橋本の申し子達よ。祈っている!

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