スキャンした画像で、読み辛いかもしれませんが、昨年見つけた新聞記事です。
桑田投手が、並の選手でないことがヒシヒシと伝わってきます。
何回読んでも、涙が出てきます。
また今年、メジャーに挑戦している姿に、心打たれます。
何とか頑張ってほしい。そう願うだけです。
頑張れ 桑田真澄投手
桑田真澄投手が父親にグラブを買ってもらったのは小学2年生のころという。
眠れぬほどうれしかったが、翌日、学校から帰ると、なかの綿がすべて抜かれていた
いい捕り方をしないと手が痛い。キャッチボールをした。
構えたミットを外れると父親は捕ってくれない。
投げては自分で拾いに走る。泣いた
綿のないグラブがあの堅実な守備を、
いじわるなキャッチャーが四隅に投げ分ける制球力を、生んだらしい。
二宮清純さんの著書「スポーツ名勝負物語」(講談社)で桑田投手は、
感謝の心がにじむ言葉で少年時代を回想している
その人には、「涙」は「感謝」の縁語なのだろう。
甲子園の星、巨人のエースから、地を這(は)うようにメジャーへの道を歩いた。
けがを乗り越えてパイレーツのマウンドに立ったとき、「野球の神様に感謝しました…」と語っている
先日、球団から戦力外通告を受けた。
現役続行か引退か、結論はまだというが、39歳の苦労人は別れの挨拶でも感謝の言葉を忘れていない。
「ありがとう。桑田真澄 18」。
球団職員にサインボールを贈ったという記事が胸に残る
甲子園では青空の下で熱戦がつづく。青空の日々から20年余、夕映えのなかに立つ人もいる。
水蒸気の量が多いほど、夕焼けの赤みは際立つという。美しい茜色にしたのは涙の粒だろう。(2007/8/21 読売新聞)

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