昨日見た、水戸商対花咲徳栄の試合の審判のことです。
主審は「西村さん」という方でした。
最近見たことない審判だったと思う。すばらしい審判でした。
最近、ともすれば試合のスピードアップばかり考えて、選手のことを考えない審判が多すぎると思う。
しかし、この西村さんは、まず第一に選手のことを考えているようだった。
スピードアップもそうだが、大事なところでじっくり時間を取っていた。
たとえば、選手にアクシデントが会ったとき。デッドボールや、打球直撃など、選手の身体が心配の時に、じっくり時間を取ってくれていた。
花咲の投手が足に打球を受けたときも、じっくり時間を取り、そして確認するように投手にボールを何球か投げさせていた。
一番感動的だったのは、花咲の最後の打者がバッターボックスに入ろうとしたときだった。10回うら、ツーアウトランナーなしの場面。
バッターボックスに入ろうとしたその打者に、入る前に両手でその選手の肩に手を当てて、何かを言っていた。おそらく、落ち着いて頑張るように言ったのであろう。「大丈夫か?」と聞いている様子だった。そして、そのうえに打席に入る前に、素振りをさせていた。
この打者が打ち取られれば、終わりのシーン。その打者の緊張が、主審にもみてとれたのであろう。
心憎いばかりの気遣いである。
最近、あのような審判を見たことがない。
審判なのだから、公正にクールにゲームを進めれば良い!と思われる方もいるでしょう。
でも、選手の気持ちをわかってあげられる、血の通った審判がいても良いと思う。
水戸商業が勝ったからだけでなく、何となく清々しい気持ちで水戸に戻ることが出来た。今までの野球人生の中で、印象に残る試合の一つとなったような気がする。

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