2009/7/16

オンナ心を歌う  音楽(洋楽)

日本では、演歌からムード歌謡からポップスまで、男性歌手が“女心”を歌うのって、よくあることで、普通ですよね。

でも、どうやら欧米では、そういうのはあんまりないらしい。
記憶に新しいものでは、ケイティ・ペリーが歌った「キス・ア・ガール」(女の子にキスしたらキモチ良かったって内容)…ケイティ本人はどっから切ってもストレート女子なんだけど、そのことでなんとなく嘘つき呼ばわりされている(ベス・ディットー姐さんからは、ゲイ・カルチャーを利用しただけと非難されたし)。私は、歌は虚でもいいと思うのだけど、欧米の人は、歌の内容と歌手(語り手)は一致することが自然のようだ。

あんなにゲイ・ピープルに寛容な社会に見えて、“ゲイっぽいこと”や“ゲイ疑惑”にはことさら敏感と言おうか…。

ブレッド・アンダーソン(元スウェード)とニールの1997年のインタビューでも、そういう話は出ていた(全文はマーガレット通信vol.56参照)。つまり、オープンリー・ゲイのニールがいつも歌の中の恋人を「彼」と特定しないのはおかしくて、ストレートのブレット(本人は当時「自分はゲイ体験のないバイセクシャル」と形容していた)が、歌の中で「彼」への思いを歌うのは間違っている、と、(欧米の)世間は言うらしい。

(だから「Euroboy」でクリスが“You was my lover man”という歌詞を歌うとあれやこれや言われる。もともと「Euroboy」そのものが、セクスィでポルノグラフィックなオニイチャン大サービスのゲイ雑誌なんだけどね。)

これを聞いてワタシは、へ〜〜って思ったよ。演歌の男性歌手なんて、もれなく女心を歌っているけど、だからって誰もいちいち彼をゲイだって思わないのに(実際にはゲイの歌手もいるんでしょうが、それはまた別問題)。女性歌手が歌の中で「僕」という一人称を使ったからって、評価が変わるわけでもない。

もしかして、欧米の人はけっこう単純なの?
確かに、歌手(特に歌を自作している人)は、自分の考えや体験が歌詞に出やすいとは思うけど。歌手や俳優を、マスコミで作られたイメージや演じた役そのままだと思っている人が多いのかも…?

そんな中、ニールはかなり“別人になって書く/歌う”ことが多いよなぁ。特に女心を歌わせたら、欧米のシンガーの中ではピカイチだと思う。ちなみに何かのインタビューで言っていたけど、ニールは“レズビアンの立場”でだけは、曲を書いた/歌ったことはないそうですが。

「YES」は、これまで以上に“女心”が多いような気がした。よりピュアな乙女心、あるいはオネエに近いゲイ心が。ゲイは年齢が進むと限りなく心が乙女に近くなるんだろうなぁ、世間の定石通り。

ところで、先日のニールの誕生日には、ワタクシ、「夜のムード歌謡/決定盤」を送らせていただきました。絶対にどこかに共通点がある、と確信しています。ツアー中で忙しいとは思うけど、ニールには是非、一聴していただきたいス。

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