2009/5/17

国宝・阿修羅展  映画&アート

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私が初めて阿修羅像を含む八部衆を見たのは中学の修学旅行、26年前ですね。
でもあまりの美しさに感動し、半年後、自分でまた奈良まで阿修羅に会いに行きました。

まだ“創作人形”なんて知る由もない田舎中学生だったけど、立体が好きだったんですね。美しい像なら、仏像でもキリスト像でも何でも食いついていました(ちなみに実家は神道なので、仏教の法事とか参加したことがありませんでした)。

今回の国立博物館での展示会は、ふだん阿修羅像や他の八部衆が展示されている奈良の興福寺の所蔵品と、天平文化の仏像たちの展覧会です。美術展というより仏像展ですが、それでも美術品としても素晴らしいものばかり。

噂には聞いていたけど、入場まで80分待ちの、ものすごい混みようでした。平日午前中なのに。まさに人を見に行くようなもの。阿修羅像は他の展示物とは別格で、たった1人、おおきな個室での展示です。

黒山の人だかりの真ん中でステージに立つ、大スター、ライブ中。
うう、サマソニの熱狂っぷりを思い出した。

仏像というのは、本来、静かに対面して、己と向き合い、瞑想するものなのでしょう。
でも、絶えず係員が「前に進んでくださ〜い!」「止まらないでくださ〜い」と叫んでいるので、ゆっくり見ることはもちろんできないし、自分のペースで見ることも、無理。一人のおじさんが怒りだし、「みんな係員の指示に従えよ!動けよ!いいかげんにしろ!」と怒鳴りだし、ますます会場は気まずい状態に。気持ちはわかるが、人が居過ぎて動けないってのが事実。そのうち、ギューギューすぎて失神した人まで出たし。

自分を棚に上げるけど、みんな、なんで今まで奈良の興福寺まで見に行かなかったのかな。私が自分で行った時は、参拝者は数えるほどしかいなくて、何時間でも見ていられたよ。
どうもTVやマスコミに、ミーハー的に踊らされているような気がしてならない。

TVでいい年した女性タレントが、「阿修羅さま」などと言っているのを聞くと、ヨン様ビョン様的なものに通じるような気がして、酸っぱい気持ちになる。お願いだから…。

去年、フェルメールが上野に来た時は、世界中に散らばるフェルメールが一挙7点も日本で見れるという貴重な機会だったから人が集まるのはわかるけど、今回の場合、みんなもともと国内・奈良にあるものなのにねぇ。

前にいたオバサンが「私、阿修羅との運命的なつながりを感じるわ!」と呟いていました。
まあ、思うだけならご自由なんですが、阿修羅像は1300年以上生きているのですから、いろんな人と出会っていることでしょうね。阿修羅像の良さって、人を寄せ付けない冷たい美貌を秘めていますよね。

ところで、阿修羅像は言うまでもなく素晴らしいけど、他の八部衆も相当カッコいいです。
私としては、写真では常に正面から映っている五部浄を横から見れたことに感動。象を被った少年の横顔が、阿修羅に匹敵するほど、とても美しいのです。残念ながら、唯一、上半身と右手しか現存しておりません。でも、ふだん右手は東京国立博物館にあり、奈良にある上半身と離れているのだけど、今回は同時に展示されていました。なんか、よかった。

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