2008/4/9

Girls don’t cry  Pet Shop Boys

アルバムレビューFundamental - Girls don’t cry -

この曲は、映画「Boys don’t cry」(1999年)からインスパイアされています。

ヒラリー・スワンクが最初のアカデミー主演女優賞を獲った作品なので、割と知られている映画だと思いますが、ワタシはこの映画を正視することができませんでした。

映画の元となった事件は実際に起きたヘイト・クライムですが、関係者によって主張する真実が違うようなので、ブランドン・ティーナという少女が暴行されて殺されたと言う事実以外は断言できないのですが・・・。

ただ、ブランドン・ティーナ(本名はティーナ・ブランドン)が生まれながらの性別を否定して、男性の姿で暮らしていたのは確かです。ブランドン・ティーナは性同一性障害だと思われますが、母親によると、ネブラスカの保守的で粗暴な男たちから身を守るために男装をしていただけだとの事・・・。ただし、ブランドン・ティーナには実際にガールフレンドがいて、彼女と街を出る約束をしていたから、母親が娘を性同一性障害だと認めたくないのではないかという印象を受けます。

でも、結局はブランドン・ティーナは、彼を"本当は女性"だと知った男たちに、最悪の状況で殺されます。ブランドン・ティーナは自分が本当は女性だと言う最も知りたくない真実を身をもって知らされることになります。

もしブランドン・ティーナがこの街でなくニューヨークやロサンゼルスのような都会にいたなら、違う生き方ができたかもしれません。ただ、アメリカはワタシたち日本人が思う「地方」と「都会」の感覚は、スケールが違いすぎます。アメリカの80%占める田舎にとって、都会はほとんど海外の感覚だそうです。基本的にアメリカの保守的田舎とよばれる地域は右派キリスト教(プロテスタント:現在のブッシュ政権の共和党の最大の支持母体で、同性愛と妊娠中絶に断固反対の立場)であることが"普通・メジャー"なので、社会を変えよう、と簡単に言っても現実は難しいようです。

ただ、ヘイト・クライムを田舎のせいにしていては何も解決しませんけど。

先日、韓国(こちらも儒教の国ゆえ、同性愛を表ざたにしにくい社会)で、カミングアウトしている俳優が、カミングアウトすることの難しさを語っていました。現在は同性愛先進国のヨーロッパも、寛容になったのはつい最近ですから、リスクを承知でカミングアウトしている人にはホント頭が下がります・・・強制的にカミングアウトしなきゃならない理由なんてどこにもないし、でも、すれば、多くの名もなき同朋に勇気を与えることができる、英雄的行為でもあります。

前にも言ったかも知れないけど、マイノリティの人が束になってかかっても、数では絶対にマジョリティには勝てません。多数決の民主主義制度は基本的には正いと思うけど、時にそれだけではどうしようもならない時がある、だからマジョリティがマイノリティの事を考える時が必要です。

それが今、「Girls don’t cry」のようなPSBからのメッセージ(歌)を聞く時です。何もできないワタシだけど、ニールとクリスが安心して世界中のどこの国、どこの地域でも、偏見なく受け入れられ、PSBの素晴らしさ、性別など超えたメッセージを伝えて行きたい・・・そのためにワタシは生きています・・・とりあえずは日本から。


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