2007/8/3

BILINGUAL  Pet Shop Boys

きゃ〜、偶然だけど公式HPの「今日のリリック」は「The Survivors」よ!

昨日の続き、アルバム「BILINGUAL」について。

通して聞いてみると、まさに解放。全編にあふれるクローゼットからの解放。もう、こんなにいっちゃっていいのと言うほどの、ディスコ&ゲイ・カルチャー賛歌のオンパレードです。実験的といってはなんだけど、かなりいろいろな音のサンプルを使っているみたいで、複雑です。アルバムは通常版(‘97)、通常版+スペシャルエディション(’98)、通常版+Further Listening 1995-1997(‘01)の3種あります。

「Discoteca」はスペイン語の入った、彼らのお気に入りの曲。スペイン語で「この辺にディスコある?」というフレーズとか、面白い音がいっぱい入っている。Stretch and Burnの「I’m alive」の歌詞を引用。気に入ったら何でも取り入れてしまうところとか、子供っぽいまでの音楽へのオタクっぷりが凄い。若いもんみたいにいろいろ勉強して吸収している。そのまま次の曲になだれ込むのもいい。

「Single」は、本来「Single-Bilingual」というタイトル。まさしくシングル・カットされている。”ニール”という名の”独身でバイリンガル (バイセクシャル)”のビジネスマンが、出張でビジネスクラスに搭乗したり、クラブでナンパしたり、大活躍するコミカルな歌。サンバ・ドラムが印象的だけど、これを演奏するのは実は寒い国・スコットランド・グラスゴーの女性パーカッション・バンド(SheBoom)だという。PVも冷たいブルーが基調。

「Metamorphosis」(邦題:「変身」)。虫が嫌いなワタシでさえ、イモムシが蝶になる様子は感動的である。実は先日、家の外壁にイモムシがよじ登ってさなぎになり、蝶になるところを見守っているところ。この歌はイモくさい青年が葛藤の末、美しいゲイに変身する歌。変身できずにいる10代の悩める青春に聞いて欲しい。囁くようなラップでニール先生が教えてくれます。

「Electricity」はもうそのままクラブ・オマージュ・ソング。本当にクラブとかでかかっていそう。サンフランシスコの”口パクシンガー”のドラーグ・クィーンを主人公にしていると言う(だからリーフレット対訳は”僕”ではなく“アタシ”にして欲しかった)。ちょっと複雑な構成で、ニールの声を楽しむとういうより、グルーヴ感を堪能。70`sディスコ・グループDisco-Tex and the Sex’olettesへのオマージュ。

「Se a vida e(That’s the way life is)」(邦題:「幸せの合言葉」)。聞くだけで幸せな気分になる大ヒットシングル。ブルース・ウェバーが撮ったPVがハッピーで印象的だけど、実はこれも世にカミングアウトをお勧めする啓発ソングだと思っている。クリス曰く”PSB版「Liv`in la vida loca」(リッキー・マーチン)”。そういやリッキーもクローゼットだし!(余談ですがデビッド・ウォリアムズがコメディ番組で演じたリッキーは「PSB大好き!」って叫んでた。)

「It always comes as a surprise」(邦題:「幸にビックリ」)・・・なんか能天気な邦題がついていますが、まさにそんな感じ。クリス曰く「数多いニールの恋愛実話のひとつ」だそう。いつも失恋のリリックが多いニールだが、今回は恋愛の始まった曲。“君が僕を好きだなんて・・・夢みたい!”という乙女な恋の始まり。

「A red letter day」(邦題:「お祝いの日」)はシングル・カット。イントロはベートーベンの「第9」とコードが同じ・・・ベートーベンをサンバ風味に・・・シーチキンマヨおむすびみたいなもんか・・・違うか。コーラスはモスクワ合唱団。アルバムでは唯一“寒い国”のイメージ。
”好きだといってくれたら、その日は祝日にしちゃう!“”本当はアタシのこと好きなんでしょ、言っちゃいなよ!“と、愛する人からの告白を“ちょっとタカビーに”待つ、こちらはデキるOL的な歌。順番的には前曲と逆なのかも。ちなみにPVには当時のニールの恋人だと噂の彼が出演しております(2人とも、彼氏をPVに出すと別れた後で見るのが辛くなるので、なるべくやめときましょうよ)。

「Up against it」(邦題:「立ちふさがる壁」)メロディアス、かつニールの力を抜いたヴォーカルはPSBの“十八番”。名曲「Rent」にも通じるものがある。ギターはジョニー・マー(実はなんとバッキング・ボーカルも兄貴が入れているらしい)。「Fundamental」でいえば「20Th century」の立ち位置。いい曲なのにアルバムの収録場所によっては忘れられがちで残念。

(「The Survivors」は昨日解説の通り)ちなみにクリスのコメントは”気分を高揚させると同時に、憂鬱にもさせるような曲のひとつ“だそうで。ワタシらと同じなんて・・・うれしいです。

「Before」は先行シングル・カット。あれ、もう失恋しちゃった。“(過去はもう終わってしまったけど)未来には希望がある”という意味合い。でも、ニールのファルセットがBeeGeesっぽくて、やっぱりちょっとディスコっぽい。シザー・シスターズの「Comfortably Numb」(ピンク・フロイドのカバーをディスコにしちゃった)をちょっと思い出す。

「To step aside」は哀愁のフラメンコ曲がベースになっている。タイトルは“身を引く”という意味があり、”昭和のオンナ”っぽい。フラメンコ曲って、ラティーノでなくとも何とも言えない郷愁を感じませんか?これって人類共通のDND?フラメンコギターは「Domino Dancing」でも使っていたけど、95年のDiscoVeryツアーでラテンに目覚めてしまったのか、以後、相思相愛に。いまだにラテン国のファンはめっちゃ情熱的。

「Saturday night forever」(邦題:「土曜の夜は永遠に」)は、エルトン・ジョンの「Saturday Night's Alright for Fighting(邦題:土曜の夜は僕の生きがい)」と「サタデー・ナイト・フィーヴァー」のパロディみたいなものか。でも妙にリフが後に残る。「クラブ、大好き!ありがとう!!」というクリスのおたけびかも(クリスがクラブに遊びに行くのは、フィッシングではなくエッジなクラブ音楽を拾いにいくために違いない・・・多分)。

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なにげにオネエ座りのテナントさんinフロリダ
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